世界三階級王者。デビュー当初の試合、チャワン戦、アリエル・オーストリア戦、パク・ジョンフン戦ほかを紹介します。
ホルヘ・リナレス(ベネズエラ)
身長173cm:オーソドックス(右構え)
①ホルヘ・リナレス 6R 判定 チャワン・ソーウォラピン
(スーパーバンタム級戦、2003年)
リナレス:左ジャブ、右ストレート、フック
チャワン:ジャブ、ストレート、フック
(ダウンシーン)
1R:右フックでチャワンがダウン
2R:右フックでリナレスがダウン
(感想:ベネズエラ・バリナス出身のリナレス。本名は「ホルヘ・ルイス・リナレス・パレンシア」で、ニックネームは英語で言うところの「ゴールデンボーイ」。父がボクサーで、兄弟たちもボクサーに。アマチュアで活躍。何とベネズエラではなく、2002年に17歳で初来日して「帝拳ジム」に入門。デビュー戦は韓国人に1RでKO勝ち。チャワン戦はプロ二戦目。チャワンはタイ人だが、特筆すべき実績が見当たらない男(TVテロップには「5勝2敗」とあった)。直前の試合はインドネシア・ジャカルタでTKO負け。後楽園ホールでの一戦。1R、ガードを上げてジャブのリナレス。ワンツーからの左フック、左ボディ打ちなどロングのパンチを使用。チャワンはジャブ、右ストレートを出し、サウスポーにチェンジして左ストレート。ただ、動きのスピード感に欠け、右フックでダウン。その後も慎重にブロックしながら右ストレート、左フックを当てるリナレスだが、2Rに斜め下からの右フックを食ってダウン。さらに慎重になり、ブロック&ロングパンチのリナレス。6R終了。判定は3-0。後に大物になるリナレスだが、この試合では欠点。長いパンチに隙があり、「攻めるときは攻め、守るときは守る」という攻防分離型。ただ、ダウンは食ったが死角からのパンチであり、マイナス評価にはならないだろう。チャワンは動きの機敏さに欠けていたのが惜しい。)
②ホルヘ・リナレス 3R KO シンダム・モンサイチョン
(スーパーバンタム級戦、2003年)
リナレス:左ジャブ、右ストレート、フック
シンダム:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
3R:左ボディでシンダムがダウン
(感想:チャワン戦の次の試合(インターバルは丁度、一ヶ月)。シンダムはタイのバンタム級1位で、これまで15勝(11KO)12敗(TVテロップより)。タイ王座(バンタム級)に挑戦してKO負けしたことがある。後楽園ホールでの一戦(リナレスのセコンドに帝拳の葛西裕一)。共に相手を警戒しながらガードしてジャブ。足で距離を取るリナレス。この試合ではボディを狙うコンビネーションが目立つ(ワンツーからの左ボディ打ち、右フックからの左ボディ打ち)。アッパー気味の右フックにも迫力。シンダムはタイ人らしい一発一発を打ち込むタイプで、流れるような攻めができない欠点。ボディを打たれながらも前進し、右ストレート、接近してボディ打ち。3R、リナレスがワンツーからの左ボディ打ち。さらに左ボディでシンダムがダウン。大の字になったシンダムは立てず、KO。リナレスが快勝。コンビネーションがスムーズ。攻撃力は合格。シンダムは攻めが単発。動きのスピードもまずまず(ホントにタイ・バンタム級1位?)。その後、日本で三連敗。)
③ホルヘ・リナレス 8R 判定 アリエル・オーストリア
(スーパーバンタム級戦、2003年)
リナレス:左ジャブ、右ストレート、フック
オーストリア:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
5R:左ジャブでオーストリアがダウン
(感想:短期間で試合するリナレス。シンダム戦から約一ヶ月後に試合。オーストリアは「音楽の都」ウィーン出身の優雅なアウトボクサー、ではなく、フィリピン人ファイター。本名は「ロミエル・O・フローラン」(ヨーロッパのオーストリアと何か関係があるのだろうか?)。これまで17勝(7KO)20敗7分の歴戦の勇士。マニー・パッキャオにTKO負け、フィリピン王座に挑戦してドロー、TKOで同王座獲得、日本で佐藤修にTKO負け、タイでサムソン・ダッチボーイジムのWBFスーパーフライ級王座に挑戦してTKO負け。このところ勝ったり負けたりだが、経験は充分。後楽園ホールでの一戦(会場でWBC世界スーパーバンタム級王者オスカー・ラリオス、マッチメーカーのジョー小泉が観戦)。ジャブ、接近して大きなフックのオーストリア。リナレスはフットワーク&ジャブ連打。前に出るオーストリアをワンツー、左ボディ打ちなどで迎え撃つ。オーストリアは残念な選手。動きのスピードに欠け、雑な打ち方。しかしながら、パンチを微妙に巧くかわすテクニックがあり、しぶとく前に出る。5R、左ジャブでオーストリアがダウン。ところが逆にオーストリアの左フックがヒットしてリナレスがピンチ。その後、フットワーク&ジャブ、コンビネーション(左フックからの右ストレート、ワンツーなど)でリナレスが体勢を立て直して8R終了。判定はフルマークの3-0。タフなオーストリアを倒せなかったリナレス。良い経験になったのでは? その後、オーストリアはプーンサワット・クラティンデーンジムとPABAスーパーバンタム級王座を争ってKO負け。トップには立てなかった。)
④ホルヘ・リナレス 1R KO パク・ジョンフン
(スーパーフェザー級戦、2004年)
リナレス:左ジャブ、右ストレート、フック
パク:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
1R:連打でパクがダウン
(感想:これまで10連勝(4KO)のリナレス。地元ベネズエラでWBA中南米スーパーバンタム級王座を獲得し、再び日本で連勝を継続。パクは謎の韓国人。TVテロップには「9勝(5KO)12敗1分、元韓国フェザー級1位」とあるが、特筆すべき実績は見当たらない。後楽園ホールでの一戦(レフェリーは内田正一)。打ち方が微妙なパク。腰が入ったパンチではなく、ディフェンスも甘そう。リナレスはそんな相手でもしっかりガードしながら隙を突く右ストレート、左フック。ロープ際での連打(左フック、右ストレート、左フック)でパクがダウン。立てず、KO。リナレスにとって意味の無かった試合。キツい試合ばかりでも困るだろうが、基本ができていない相手と戦うのは無駄である。)
①「Super Bantamweight
Jorge Linares vs. Chawan Sor Vorapin」
②「Super Bantamweight
Jorge Linares vs. Singdam Monsaichoni」
③「Super Bantamweight
Jorge Linares vs. Ariel Austria」
④「Super Featherweight
Jorge Linares vs. Sung Hoon Park」


















