世界ウェルター級王者。世界王者になる前の試合&世界戦。スタンリー・ヘイワード戦、ウィリー・ルディック戦(初戦)ほかを紹介します。
カーチス・コークス(アメリカ)
身長173cm:オーソドックス(右構え)
①スタンリー・ヘイワード 4R TKO カーチス・コークス
(ウェルター級戦、1964年)
コークス:左ジャブ、右ストレート、フック
ヘイワード:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
2R:左フックでヘイワードがダウン
4R:右フック、右フック、右ストレートで3度、コークスがダウン
(感想:コークスはテキサス州ダラス出身の黒人。レベルが高い時代で実力者としのぎを削ってきた。1958年のデビュー戦は判定勝ち(相手はマヌエル・ゴンザレス。後、ゴンザレスはエミール・グリフィスの世界ウェルター級王座に挑戦して判定負け)。連勝後、ゴンザレスとの再戦に判定勝ちしたが、三度目の対戦は判定でゴンザレス勝利(コークス初黒星)。後の世界ウェルター級王者ルイス・ロドリゲスに判定勝ち。ゴンザレスと空位のテキサス州王座(ウェルター級)を争って判定勝ち。ロドリゲスとの再戦で判定負け。連続KO勝ちしたこともあったが、ホセ・ステイブルに判定負け。再起二連勝でヘイワード戦。ヘイワードはペンシルベニア州フィラデルフィア出身の黒人。1959年のデビューから連勝後、2-1で初黒星。その相手に雪辱して連勝。ヘイワードもまたホセ・ステイブルに判定負け。再起二連勝でコークスと勝負。王座戦の経験はまだない。ヘイワードの地元フィラデルフィアでの一戦。正統派のコークス。足で相手から距離を取ってジャブ。右ストレートを当てるなどテクニックで勝負するタイプで、パワーはそこそこ。ヘイワードは気合いが入っているのか、パワフルな攻め。ジャブを使いながら接近してフック、ボディ連打。2R、左フック、右カウンターが効いたヘイワード。左フックでダウン。3R、ストレート、フックを打ち合うパワフルな攻防(コークスはいざというときはパワーがある。テクニックだけではない)。4R、右フックが効いたコークス。激しく連打するヘイワード。右フックでダウン。かなり効いているが、レフェリーは続行を指示(現在だったらストップだったかも)。右フックで二度目のダウン。今度も立ったが、左フックからの右ストレートで三度目。レフェリーはようやく試合を止めた。ヘイワードが実に力強い勝利。右フックが凄まじかった。コークスはキレイなボクシングだが、嵐のような乱打に巻き込まれた(テクニシャンの宿命か?)。その後のヘイワード。ベニー・ブリスコ、エミール・グリフィスに勝利。フレディ・リトルと空位の世界J・ミドル級王座を争って判定負け。そこで緊張が途切れたらしく、グリフィスとの再戦に敗北。ユージーン・ハート、ウィリー・モンロー、ブリスコ(再戦)といったミドル級の実力者に勝てず、引退。)
②カーチス・コークス 10R TKO フランソワ・パビラ
(世界ウェルター級タイトル戦、1967年)
コークス:左ジャブ、右ストレート、フック
パビラ:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
10R:右アッパーでパビラがダウン
(感想:コークスがタイトル防衛。ヘイワードに衝撃のTKO負けを喫したコークスだが、何とその10日後に再起戦を行って判定勝ち(信じられないスケジュール)。その後、判定負けを一つ喫したが、連勝。ライバルのルイス・ロドリゲス、マヌエル・ゴンザレスに連勝後、世界ウェルター級王者に。初防衛に成功。ところがノンタイトル戦でフランソワ・パビラとドロー、ジプシー・ジョー・ハリスに判定負け。パビラと世界王座を懸けて二度目の防衛戦。挑戦者パビラはマルティニークの首都フォール・ド・フランス出身の黒人。1959年にパリでデビュー以来、連勝でフランス王者に(ウェルター級)。ローマで欧州王座に挑戦したが、TKO負けで初黒星。判定でフランス王座陥落。決定戦でフランス王座返り咲き。ジャン・ジョスランに判定負けしたが、その再起戦でコークスの王座に挑戦するチャンス。コークスの地元ダラスでの一戦(10Rのみの映像で観戦)。フットワーク&ジャブでアウトボクシングのパビラ。コークスはジャブ、ストレート連打で相手を追い掛け、フック、アッパー、ボディ打ち。左フックが効いて後退したパビラ。右アッパーでダウン。立ち上がり、レフェリーは続行を許可。しかし、セコンドがタオルを投入して試合終了。コークスが多彩な攻撃を見せて快勝。短い映像だったが、当てるテクニックが感じられた。パビラは相手のスケール(懐の広さ)に圧倒されたようだ。その後のパビラ。フランス王座戦に勝利したが、マルセル・セルダン・ジュニアに判定負け(1968年4月29日)。1968年8月22日、心臓発作で死去。30歳の若さだった。)
③カーチス・コークス 5R TKO ウィリー・ルディック
(世界ウェルター級タイトル戦、1968年)
コークス:左ジャブ、右ストレート、フック
ルディック:左ストレート、フック
(ダウンシーン)
5R:右アッパーでルディックがダウン
(感想:コークスがタイトル防衛。四度目の防衛戦。挑戦者ルディックは南アフリカ・フェリーニヒング出身の黒人サウスポー。身長は175cmでコークスより少し高い。1960年のローマ・オリンピックにライト級で出場(メダルは獲得ならず)。プロでは南アフリカ王座(ウェルター級)を連続防衛、ラルフ・デュパス(元世界J・ミドル級王者)に判定勝ち、南アフリカ王座(ミドル級)、南アフリカ版・世界ウェルター級王座獲得。連勝中の勢いでコークスに挑戦。ダラスでの一戦。ガードを固めて前進するルディック。左ストレート、フックで攻撃。特に左フックに自信があるようで、連発する。コークスは攻めてくる相手を右カウンター、フックで迎え撃つ。ディフェンスしながら隙を突くコークス。5Rに正確なパンチ。右カウンター、左フック。そして、ワンツーからの右アッパーでルディックがダウン。立ったが、ダメージ。コークスが畳み掛ける容赦ない攻撃。右ストレートを入れたところでレフェリーストップ。コークスが快勝(勝って大喜び)。当てる巧さに豪快さが加わった良いパンチを打っていた。ルディックは左パンチに強さがあったが、粗いボクシング。攻めをディフェンスされた。その後の二人。ルディックはコークスとの再戦(ノンタイトル戦)もKO負け、南アフリカ王座戦(ウェルター級、ミドル級)に敗北、南アフリカ王座(J・ミドル級)を獲得して国内王座を三階級制覇。南アフリカの実力者としてキャリアを終えた。コークスは安定王者として活躍したが、ホセ・ナポレスに敗れて王座陥落(1969年)。王座を懸けた再戦もナポレス勝利。以後も1972年まで試合。引退後はトレーナーに転身。アイク・イベアブチ、カーク・ジョンソン、クインシー・テイラーを指導。ジョン・ヒューストン監督のボクシング映画『ゴングなき戦い(ファット・シティ)』(1972年)では「ボクサーではない役」を演じたそうだ。)
①「Welterweight
Curtis Cokes vs. Stanley Hayward」
②「World Welterweight Title
Curtis Cokes vs. Francois Pavilla」
③「World Welterweight Title
Curtis Cokes vs. Willie Ludick」
ベニー・パレット(Benny Kid Paret)&ホセ・ステイブル(Jose Stable)のページ








