井岡弘樹（Ioka Hiroki）①「世界の強豪ボクサー：ボクシング・ブログ」

WBC初代ストロー級王者、井岡。マイ・トンブリファーム戦、柳明佑戦を紹介します。

井岡弘樹（日本）
身長172cm：オーソドックス（右構え）

①井岡弘樹 12R 判定 マイ・トンブリファーム
（WBC世界ストロー級王座決定戦、1987年）
井岡：左ジャブ、右ストレート、左フック
マイ：左ジャブと右ストレート

（感想：井岡がタイトル獲得。大阪府堺市出身の井岡。元々は野球少年だったが、赤井英和に憧れて「グリーンツダジム」に入門。17歳でプロデビュー。日本ストロー級王座を獲得するなど、これまで全勝。18歳でこの初代王座決定戦に出場。相手は謎のボクサー、マイ・トンブリファーム。19戦18勝（3KO）1敗、WBCストロー級2位のタイ人。戦績も良く、ランクも高い。しかし、国際的には全く無名の男。どんな戦いをする選手なのか？　井岡がフットワークとジャブを基本とし、打って出るときはコンビネーションをまとめる。マイは攻めが単発的。判定は３－０。ダウンシーンは無し。この試合が「本来の井岡のボクシング」と思うような内容（打ち合わず、左フックを合わせる戦法）。マイが単発だったため、ジャッジからすれば連打する井岡の方がポイントをつけやすかったのではないか。それにしても「マイ・トンブリファーム」は何者だったのだろう。井岡戦後に活躍したという情報も無い。実に謎のボクサーである（知らないのは私だけ？）。）

②井岡弘樹 12R 判定 柳明佑
（WBA世界Ｊ・フライ級タイトル戦、1991年）
井岡：左ジャブと右ストレート
柳：左ジャブと左フック

（感想：井岡が二階級制覇。ナパ・キャットワンチャイに負け、階級を上げた井岡。連勝中ではあるが、相手は格下ばかり。柳明佑といえば「ソナギ（夕立）パンチ」と言われる連打で防衛を続けてきた選手。「格」という点では大きく柳が上回る。大阪で行われた一戦。リングサイトでヒルベルト・メンドサWBA会長が観戦。意外なことに井岡がスピードとディフェンスで優勢。柳は動きが鈍く、手数も少なく、攻撃しても単発に終わる。判定は２－１（ダウンシーンは無し）。日本ボクシング史上に残る番狂わせ。ナパにボカボカ殴られて負けた選手が柳に勝てるなどと誰が予想したか？　柳はそもそも小柄であり、背の高い選手が苦手というわけではない。ピークを過ぎたのだろう。速いジャブと伸びるストレートにキレがあった井岡。おそらくこの試合が彼のベストファイトだろうと思われるほどデキが良かった。）

③柳明佑 12R 判定 井岡弘樹
（WBA世界Ｊ・フライ級タイトル戦、1992年）
井岡：左ジャブと右ストレート
柳：左ジャブと左フック

（感想：柳がタイトル奪回。ノエル・ツニャカオ、金奉準を相手に防衛に成功した井岡。三度目の防衛戦の相手は前王者の柳。柳は前回の井岡戦の後、「地元でしか勝てない男」などと母国のファンから揶揄され、今回の再戦には必勝の覚悟。試合地は再び大阪。リングサイトにはヒルベルト・メンドサWBA会長。ラウンドガールは派手派手の飯島愛。戦いのスタイルは前回とほぼ同じ。しかしながら、井岡には初戦のようなキレがなく、柳は雪辱のためか手数が多い。井岡は試合中に笑みを浮かべるなどの余裕を見せていたが10R以降は激しく打ち合う。結局、柳がバッティングの負傷にも負けず、井岡を押し切り、判定は２－０。ダウンシーンは無し。この後、井岡は三階級制覇を目指し、リングに上がることになるが・・・。）

①「WBC World Minimumweight Title
Ioka Hiroki vs. Mai Thomburifarm」
②「WBA World Light Flyweight Title
Yuh Myung-Woo vs. Ioka Hiroki」
③「WBA World Light Flyweight Title
Ioka Hiroki vs. Yuh Myung-Woo」

井岡弘樹（Ioka Hiroki）②

－－－－－－－－－－－－

ナパ・キャットワンチャイ（Napa Kiatwanchai）のページ

－－－－－－－－－－－－

柳明佑（Myung Woo Yuh）のページ