2020年1月2日木曜日

ジョー・フレージャー("Smokin'" Joe Frazier)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

驚異の左フック、「人間蒸気機関車」フレージャー。ジミー・エリス戦、ボブ・フォスター戦、モハメド・アリ戦を紹介します。

ジョー・フレージャー("Smokin'" Joe Frazier)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ジョー・フレージャー(アメリカ)
身長182cm:オーソドックス(右構え)

ジョー・フレージャー 5R TKO ジミー・エリス
(WBA世界ヘビー級タイトル戦、1970年)
フレージャー:左ジャブと左フック
エリス:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
4R:左フックで2度、エリスがダウン
(感想:フレージャーがタイトル獲得。フィラデルフィア出身のフレージャー。根っからのボクシング好き。その理由は「競い合うことで自分の存在を証明できるから」とのこと。アマチュアでも優秀な選手だったが、どうしても勝てなかったのがバスター・マシス。マシスに敗れ、オリンピック出場ならず。ところがマシスが負傷。代理出場した東京オリンピック(1964年)で金メダル獲得。実業家グループ「クローヴァレイ」社の支援でプロ転向。強烈な左フックを武器に連勝。バスター・マシスを王座決定戦でKOしてニューヨーク州公認世界ヘビー級王座を獲得。そしてこのWBA王者エリスとの統一戦。エリスはケンタッキー州ルイビル出身(あのモハメド・アリと同じ。しかも、親友同士)。ジェリー・クォーリーとの決定戦でWBA王座獲得。元王者フロイド・パターソンを破って初防衛。これが二度目の防衛戦となる。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」で行われた一戦。フレージャーが得意の左フックを狙う。エリスは力強い右ストレート。どちらもパワフルに1Rから打ち合ったが、3Rに左フックでエリスが大きくグラついたのをきっかけに試合の流れはフレージャーに。4R、左フックでエリスが前のめりに倒れる強烈なダウン。左フックで二度目。4R終了でエリスが棄権。エリスは負けたが、右ストレートはかなりの迫力。フレージャーの「タフさ」と「前に出るエネルギー」は実に凄まじかった。)

ジョー・フレージャー 2R KO ボブ・フォスター
(世界ヘビー級タイトル戦、1970年)
フレージャー:左ジャブと左フック
フォスター:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
2R:左フックで2度、フォスターがダウン
(感想:フレージャーがタイトル防衛。フォスターは長身の世界L・ヘビー級王者。二階級制覇なるか、といったところ。デトロイトで行われた一戦。フレージャーよりも背が高く、フレージャー同様に左フックを得意としてきたフォスターだが「身体全体のパワー」に違いが。2R、左フックでフォスターがダウン。立ったが、とどめの左フックは実に強烈。フレージャーが圧勝。気の毒なフォスター。L・ヘビーでは敵がいないほど強く、またL・ヘビーは人気がないためマネーにもならない。この後もフォスターはヘビー級に挑戦したが「ヘビー級の壁」にはじき返された。)

ジョー・フレージャー 15R 判定 モハメド・アリ
(世界ヘビー級タイトル戦、1971年)
フレージャー:左右フック
アリ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
15R:左フックでアリがダウン
(感想:フレージャーがタイトル防衛。元王者のアリがカムバック。兵役拒否で三年間のブランクがあったアリは以前と比べると身体が全体的に太った感じに。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」で行われた全勝対決。伝説の一戦。ひたすら前進して左フックを狙うフレージャー。アリはジャブで距離を取ろうとする。9R、アリが左フックを連打するが、得意のジャブでフレージャーを止めることはできず。15R、強打を食いながらも踏みとどまっていたアリがついに左フックでダウン(ボクシング史に残る衝撃的なシーン)。フレージャーが終始押し気味で15R終了。判定は3-0。三年のブランクから復帰したアリはパンチが手打ち気味であまりパワーが感じられなかった。あのリストンをパワーで圧倒したこともあるアリ。復帰後は足が重くなって相手のパンチをかわすことが難しくなってしまったためキツイ試合が多かった。その後のフレージャー。ジャマイカのキングストンでジョージ・フォアマンに粉砕され、王座陥落。ここで辞めておけばよかったかもしれないが、カムバック。アリとの再戦、三戦、フォアマンとの再戦に敗れた。引退後はトレーナーに。息子や甥もボクサーになったが世界は獲得できず。フォアマンに王座を奪われるまでが彼のベスト。驚くべきことは現役時代から左目が不自由であったこと。本来ならリングには上がれないが、それを隠し通したのであろう。やはり「根っからのボクシング好き」だ。)

①「WBA World Heavyweight Title
Jimmy Ellis vs. Joe Frazier」
②「World Heavyweight Title
Joe Frazier vs. Bob Foster」
③「World Heavyweight Title
Joe Frazier vs. Muhammad Ali」

ボブ・フォスター(Bob Foster)のページ
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モハメド・アリ(Muhammad Ali)のページ

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