2020年4月3日金曜日

バーナード・ホプキンス(Bernard "The Executioner" Hopkins)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ミドル級の「死刑執行人」。セグンド・メルカド戦(再戦)、ジョー・リプシー戦、ジョン・デビッド・ジャクソン戦ほかを紹介します。「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」
バーナード・ホプキンス(Bernard "The Executioner" Hopkins)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

バーナード・ホプキンス(アメリカ)
身長185cm:オーソドックス(右構え)

①バーナード・ホプキンス 7R TKO セグンド・メルカド
(IBF世界ミドル級王座決定戦、1995年)
ホプキンス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
メルカド:左ジャブと左右フック
(感想:ホプキンスがタイトル獲得。フィラデルフィア出身のホプキンス。「The Executioner(死刑執行人)」と呼ばれているが、シャープなパンチで勝負するタイプであり、「圧倒的なパワーの持ち主」というわけではない。10代の頃、事件を起こして刑務所へ。そこでボクシングを始め、囚人としてアマチュア試合。その後、プロ入り。デビュー戦に敗北、ブランク。その後は連勝。全米ミドル級王座獲得。ロイ・ジョーンズ・ジュニアと空位のIBF世界ミドル級王座を争ったが判定負け。ジョーンズが王座を返上し、メルカドと決定戦。ホプキンスが二度ダウンを奪われて引き分け。そして再戦。メルカドはエクアドルの選手。IBFのインター王座、WBAの地域王座(いずれもミドル級)を獲得している実力者。メリーランド州ランドオーバーでの一戦。相手の力・特徴がわかっているというのもあり、1Rから積極的に攻めるホプキンス。左フックが印象的。メルカドは「殴る」という感じの打ち方で応戦。4Rあたりからパンチが効きだしたメルカドはクリンチを繰り返し、7R、「戦意喪失」と見たレフェリーは試合をストップ。ダウンシーンは無し。ホプキンスが三度目の挑戦で世界王者に。一発で倒すタイプではないホプキンスが「気迫で勝った」という印象。それだけ必死だったのだろう。)

②バーナード・ホプキンス 4R KO ジョー・リプシー
(IBF世界ミドル級タイトル戦、1996年)
ホプキンス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
リプシー:右ジャブと左ストレート
(ダウンシーン)
4R:右ストレートでリプシーがダウン
(感想:ホプキンスがタイトル防衛。ホプキンスの二度目の防衛戦。相手はサウスポーで25戦全勝(20KO)の新鋭リプシー。連勝の勢いに乗って世界王座を獲得することができるかどうか、といったところ。ラスベガス「MGM Grand」での一戦。1Rから前に出るリプシー。4R、ホプキンスの右アッパーでリプシーのマウスピースが飛び、追撃の右ストレートでリプシーが痛烈なダウン。ダウンと同時にレフェリーストップ。リプシーはサウスポーなのに距離を取らずに接近戦を仕掛けた。「サウスポーvsオーソドックス」の場合、サウスポーは距離を取って「サウスポーのやりにくさ」を利用するものだが、リプシーは連勝中で勢いがあるということもあってサウスポーの利点が消えてしまう接近戦を選んだ。パンチの正確さにも差があった印象。リプシーはこれがラストファイトになった。)

③バーナード・ホプキンス 11R TKO ウィリアム・ボー・ジェームス
(IBF世界ミドル級タイトル戦、1996年)
ホプキンス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ジェームス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:右ストレートでジェームスがダウン
11R:左ボディでジェームスがダウン
(感想:ホプキンスがタイトル防衛。これまで29勝(22KO)2敗1分のホプキンスが三度目の防衛戦。IBF10位の挑戦者ジェームスはニュージャージー州ニューアーク出身の黒人。身長183cmでホプキンスと大きな差はない。20勝(11KO)6敗1分。フリオ・セサール・グリーン、オーティス・グラントらに敗北。ロン・モーガンなる中堅選手にも敗北。その再起戦に勝利してホプキンスへの挑戦。王座戦はこれが初めて。「世界王座の挑戦者」にしては微妙なキャリアのように見えるが、どんな試合をするか? アトランチックシティでの一戦(リングアナは名物男エド・デリアン、レフェリーはルディ・バトル。ゴング前、マイケル・スピンクスがリング上であいさつ。会場ではメガネ姿のサイモン・ブラウンが観戦)。古い時代の死刑執行人コスチュームで入場のホプキンス。ガードを上げて右強打(右ストレート、右アッパー、右フック)、左フック、左右フックボディ打ち。ジェームスはホプキンスと同様、ガードを高めに上げてジャブ、ワンツー。ただ、受け身の姿勢で、攻めが一貫しない。2R、「ぶっ飛ばす」といった感じの右ストレートでジェームスがダウン。その後も攻めるホプキンス。接近戦で強さと器用さがあるフック、アッパー。ジェームスはジャブに良さがあるが、手が出せない状態になるシーンが多い。11R、それまでと同じような状況の中、ホプキンスが一気にラッシュ。左ボディでジェームスがダウンしたところでレフェリーストップ。ややもたついたがホプキンス勝利。パワー、接近戦での当てる巧さに差があった。ジェームスは粘ったが、そこまで。攻撃力に欠けた。その後のジェームス。ピークを過ぎたジョン・ムガビに勝利したが、北米王座(スーパーミドル級)への挑戦は判定負け。王座とは縁が無かった。)

④バーナード・ホプキンス 7R TKO ジョン・デビッド・ジャクソン
(IBF世界ミドル級タイトル戦、1997年)
ホプキンス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ジャクソン:右ジャブと左ストレート
(ダウンシーン)
6R:連打でジャクソンがダウン
(感想:ホプキンスがタイトル防衛。四度目の防衛戦。相手はサウスポーで元WBO世界J・ミドル級王者、元WBA世界ミドル級王者のジャクソン。ルイジアナ州シュリーブポートでの一戦。ちょこっとジャブを打ってはクリンチを繰り返すジャクソン。時折、強打をヒットさせるホプキンス。6R、連打でジャクソンがつんのめるような感じでダウン。7R、ロープ際でホプキンスが連打を決めてレフェリーストップ。ジャクソンの戦い方に不満があったのか、試合中イラついた感じで、終了後も納得行かないという表情だったホプキンス。ジャクソンは「クリンチ」というより「抱きつき」という感じだった(ホプキンスのことが好きだったのか?)。その後のホプキンスの活躍はおなじみ。王座を防衛し続け、統一戦にも勝利。世界L・ヘビー級王座も獲得。正直なところ、ホプキンスがあれほど長くタイトルを防衛し続けるとは思わなかった。悪い選手ではないが、ロイ・ジョーンズに負けた試合を見た感じでは「死刑執行人」というほどの怖さは感じられなかった。タイトルを獲ったことで気合いが入ったのであろう。メルカド戦がホプキンスの出発点だったのではないかと思う。) 

①「IBF World Middleweight Title
Bernard Hopkins vs. Segundo Mercado」
②「IBF World Middleweight Title
Bernard Hopkins vs. Joe Lipsey」
③「IBF World Middleweight Title
Bernard Hopkins vs. William Bo James」
④「IBF World Middleweight Title
Bernard Hopkins vs. John David Jackson」

ロイ・ジョーンズ・ジュニア(Roy Jones, Jr.)のページ
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ジョン・デビッド・ジャクソン(John David Jackson)のページ

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