2020年1月31日金曜日

ロイ・ジョーンズ・ジュニア(Roy Jones, Jr.)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ミドル級でデビューしてヘビー級の王座を獲得した男。バーナード・ホプキンス戦、ジェームス・トニー戦、マイク・マッカラム戦を紹介します。

ロイ・ジョーンズ・ジュニア(Roy Jones, Jr.)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ロイ・ジョーンズ・ジュニア(アメリカ)
身長180cm:オーソドックス(右構え)

ロイ・ジョーンズ・ジュニア 12R 判定 バーナード・ホプキンス
(IBF世界ミドル級王座決定戦、1993年)
ジョーンズ:左ジャブと左右フック
ホプキンス:左ジャブと左右フック
(感想:ジョーンズがタイトル獲得。フロリダ州ペンサコーラ出身のジョーンズ。父親もかつてはボクサーで、あのマービン・ハグラーと対戦している(3RでTKO負け)。子供の頃からボクシングに親しみ、アマチュアで優秀な成績。ソウルオリンピック(1988年)ではライトミドル級で出場したが、決勝戦で負けにされて銀メダル(ソウルでは相当悔しい扱いをされたジョーンズ。今となっては笑い話か? それとも未だに頭に来るのだろうか?)。プロ入りしたが、父がマネージャーだったため出世が難しい状況に。ボブ・アラムの「トップランク」と契約し、大きなチャンスを得た。ホプキンスは「The Executioner(死刑執行人)」と呼ばれる男。ジョーンズとは対照的に刑務所出身。ただ、実力は高く評価されている。リングサイドではマイケル・モーラーが観戦。ジャブの打ち合い、もみ合い、クリンチの試合。ジョーンズはジャブで距離を取ろうとする。ホプキンスはジャブは良いが、右の打ち方が良くない印象。闇雲に前進してはクリンチするホプキンス。ジョーンズの左フックが時折ヒット。判定はジョーンズ。ダウンシーンは無し。もう一つな内容だったジョーンズ。試合前に右手を骨折していたとか。ホプキンスの「The Executioner」はずいぶん仰々しいニックネームだが、この試合ではそんな迫力は無かった。普通っぽいボクサーでは売れないので注目を集めるためにそんなキャッチを付けたのだろう(と、当時は思った。後に大物に)。)

ロイ・ジョーンズ・ジュニア 12R 判定 ジェームス・トニー
(IBF世界S・ミドル級タイトル戦、1994年)
ジョーンズ:左ジャブと左右フック
トニー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:左フックでトニーがダウン
(感想:ジョーンズが二階級制覇。トーマス・テートを倒してIBF世界ミドル級王座を防衛したジョーンズ。階級を上げてチャレンジ。王者トニーは「ライツアウト(「相手を倒す」の意)」と呼ばれる二階級制覇王者(ジョーンズと同様、IBF世界ミドル級王座を保持していた)。共に天才的なボクシングの才能の持ち主、どんな内容になるか? フットワーク、ジャブ、連打で距離を取ろうとするジョーンズ。トニーは前に出るが逃げられる。3R、互いに挑発するゼスチャーの後、トニーが左フックをもらってダウン(勢いではじき飛ばされたようなダウンでダメージはあまりなさそう)。トニーが前進、ジョーンズはフットワーク、とまるで「ハグラー vs. レナード」のような感じで12R終了。時折フックを当てたジョーンズの勝ち。ジョーンズはKOで勝つときは豪快だが、判定まで行くとつまらない試合になることがある。また、トニーが得意とする「のらりくらり戦法」は逃げる相手には使えないようだ。好カードだったが、両者の「残念なところ」が出てしまった。)

ロイ・ジョーンズ・ジュニア 12R 判定 マイク・マッカラム
(WBC世界L・ヘビー級暫定王座決定戦、1996年)
ジョーンズ:左ジャブ、右ストレート、左フック
マッカラム:左ジャブと左右フック
(ダウンシーン)
10R:右ストレートでマッカラムがダウン
(感想:ジョーンズが三階級制覇。IBF世界S・ミドル級王座を防衛し続けるジョーンズ。階級を上げ、さらなるチャレンジ。マッカラムは「ボディスナッチャー」と呼ばれ、ボディ打ちが巧い男。正確に当てるテクニックで強豪ドナルド・カリー、ジュリアン・ジャクソンをKOするなど、パワーもある三階級制覇王者。フットワーク、ジャブ、連打で距離を取ろうとするジョーンズ。マッカラムはジャブでプレッシャーをかけようとするが、そのジャブにキレが無く、押すような打ち方(J・ミドル時代のシャープなマッカラムを知っているファンからすれば「これがあのマッカラム?」と思うような、体重だけが増えた感じになってしまっていた)。判定は3-0。ジョーンズが勝った、というより、マッカラムの動きは重かったな、という印象。ボクシングには「パウンド・フォー・パウンド」というものがあるが、あれは選手が「スピード、パワー、テクニック、打たれ強さをバランス良く持っているかどうか」を評価するもので、「一番強い者」を選ぶものではない。軽量級には軽量級の、中量級には中量級の、重量級には重量級の戦い方がある。中量級では優秀だったマッカラムも、重量級では単に体重が重い選手に過ぎなかった。同じ選手でも体重によって全然違うのだから、「同じ階級だったとしたら?」と仮定して選手を比較するのはほとんど意味がないと言ってよいと思う。それはともかく、マッカラムは次の試合でジェームス・トニーに判定負けして引退。ジョーンズは以後もチャレンジし、何とWBA世界ヘビー級王座も獲得。トニーもヘビー級に階級を上げ、イベンダー・ホリフィールドにTKO勝ち。チャレンジ精神にあふれる二人だった。)

①「IBF World Middleweight Title
Roy Jones, Jr. vs. Bernard Hopkins」
②「IBF World Super Middleweight Title
James Toney vs. Roy Jones, Jr.」
③「WBC World Light Heavyweight Title
Roy Jones, Jr. vs. Mike McCallum」

バーナード・ホプキンス(Bernard "The Executioner" Hopkins)のページ
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ジェームス・トニー(James "Lights Out" Toney)のページ
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マイク・マッカラム(Mike McCallum)のページ

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