2020年1月29日水曜日

ジェームス・トニー(James "Lights Out" Toney)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ミドル級の強豪「ライツアウト」ジェームス・トニー。マイケル・ナン戦、アイラン・バークレー戦、チャールズ・ウィリアムス戦を紹介します。

ジェームス・トニー(James "Lights Out" Toney)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ジェームス・トニー(アメリカ)
身長178cm:オーソドックス(右構え)

ジェームス・トニー 11R TKO マイケル・ナン
(IBF世界ミドル級タイトル戦、1991年)
トニー:左ジャブと左右フック
ナン:右ジャブと左右フック
(ダウンシーン)
11R:左フック、右フックで2度、ナンがダウン
(感想:トニーがタイトル獲得。ミシガン州出身のトニー。11歳の頃にボクシングを習ったが、その時は長続きせず。高校ではフットボールでちょっとしたスターに。その一方、ストリートギャングとしても活動し、違法行為も。「チーム競技には向いていない」ということでボクサーに(彼が幼い頃に家庭を捨てて去っていった父もボクサーだったという)。アマチュアではそこそこ。プロでは連戦連勝。女性のジャッキー・カレンがマネージャーになってからは運がさらに上昇。これまで無敗。ナンに挑戦するチャンスを得た。ニックネームの「Lights Out」とは「消灯」のこと。「電気を消して寝る」ように「トニーはパンチで相手を眠らせる」の意。王者ナンは全勝。本来なら「スーパースター」として華々しい扱いをされていたはずだったが、アイラン・バークレーとの防衛戦で覇気のない試合をやってしまい、ボブ・アラムからプロモート契約解除。巻き返しなるか、といったところ。1Rから接近戦。トニーは力強く攻めるが、ナンのディフェンスにかわされ、思うように当てられない。ナンは軽いが回転の速い連打を打ち、ポイントを取っている印象。9R、積極的に攻めるトニー。11R、打ち抜くような左フックでナンがダウン。立ったが、再びダウンでTKO。当時は「番狂わせ」と言われたが、今となっては「それも当然か」といった結末。トニーはやや、もたついた感じだったが、最初のダウンを奪った左フックは実に見事だった。ナンは手数は多かったが、すべて軽い感じ。一生懸命打っていたが、効果は無かったようだ。)

ジェームス・トニー 10R TKO アイラン・バークレー
(IBF世界S・ミドル級タイトル戦、1993年)
トニー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
バークレー:左ジャブと左右フック
(感想:トニーが二階級制覇。IBF世界ミドル級タイトルを守り続けたトニー(マイク・マッカラムに勝った星も)。未だ無敗。バークレーはブロンクスの強打者。トーマス・ハーンズとの再戦にも勝利して三階級制覇を達成。ハーンズ戦で得たL・ヘビー級王座を返上し、IBF王座の防衛戦をトニーと行うことに。ハードパンチャー同士の対戦。1Rから打撃戦。トニーがパンチのキレと正確さで上回る。のらりくらりとバークレーの攻めをかわして、3Rには右ストレートでバークレーのマウスピースをふっ飛ばし、6Rにはマシンガンのような連打。顔が腫れたバークレーは9R終了で棄権。ダウンシーンは無し。あのバークレーと真っ向から打ち合ったトニー。タフなだけではなく、相手を疲れさせてから連打する巧みさも目立った。)

ジェームス・トニー 12R KO チャールズ・ウィリアムス
(IBF世界S・ミドル級タイトル戦、1994年)
トニー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ウィリアムス:左ジャブと左右フック
(ダウンシーン)
12R:右ストレートでウィリアムスがダウン
(感想:トニーがタイトル防衛。元IBF世界L・ヘビー級王者のウィリアムス。強打で有名な選手で関係者からも実力が高く評価されているが、階級を下げて挑戦。減量の影響が気になるところ。この試合のテレビ解説はロイ・ジョーンズJr。リングサイドではミュージシャンのフィル・コリンズが観戦。1Rから接近戦を仕掛けるウィリアムス。トニーをロープに押し込んで、頭を押しつけながら左右フックを連打。トニーはブロックしながら応戦。もみ合いが多い試合になったが、パンチのキレではトニーが上回り、右ストレートが時折クリーンヒット。ウィリアムスは攻めてはいるが、あまりパワーが感じられない。12R、右ストレートを喰って大きくグラつくウィリアムス。さらに右ストレートを追加されてダウン。立てなかった。試合の残り時間はあと十数秒というところでのKO劇。一階級上の元王者をトニーが見事に完璧にKO。しかし気になったのは頭を押しつけるウィリアムスの戦い方。本来ボクシングはコブシのナックルパート以外の部分を相手に当てるのは反則ではなかったか? 負傷させるような、バッティングになるような当て方以外なら許されるのだろうか? この試合のレフェリーはジョー・コルテス。定評のあるコルテスがそれを認めるというのであればOKなのかも知れない。トニーは次の試合でロイ・ジョーンズに敗れて王座を失い、初黒星を喫してしまったが、その後の活躍はおなじみ。階級を上げてIBF世界クルーザー級王座を獲得し、マイナー団体の王座ながらヘビー級のタイトルも獲得。ミドル級だったトニーがヘビー級でイベンダー・ホリフィールドと対戦して勝利するとは誰が予想しただろう?)

①「IBF World Middleweight Title
Michael Nunn vs. James Toney」
②「IBF World Super Middleweight Title
Iran Barkley vs. James Toney」
③「IBF World Super Middleweight Title
James Toney vs. Charles Williams」

マイケル・ナン(Michael Nunn)のページ
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アイラン・バークレー(Iran "The Blade" Barkley)のページ
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チャールズ・ウィリアムス(Charles Williams)のページ

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