ウィルフレド・バスケス(プエルトリコ)
身長164cm:オーソドックス(右構え)
①ウィルフレド・バスケス 3R KO ラウル・ペレス
(WBA世界J・フェザー級タイトル戦、1992年)
バスケス:左ジャブと左右フック
ペレス:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
2R:右フックでペレスがダウン
3R:左フック、左フックで2度、ペレスがダウン
(感想:バスケスが二階級制覇。強打者バスケス。父親がウィルフレド・ゴメスのファンだったことがボクシングを始めたキッカケ。アマチュアを経て、プロ入り。デビュー戦は判定負け。その後は負け無しでプエルトリコ・バンタム級王座獲得。WBC世界バンタム級王者ミゲル・ロラに挑戦したが、判定負けで王座獲得ならず。強打者アントニオ・アベラルにTKO負け。しかし、韓国で二度目の世界挑戦。WBA世界バンタム級王者の朴讃栄にTKO勝ちし、世界王者に。初防衛戦では元王者の六車卓也と引き分け(連打で押され気味の内容。六車が勝ったと思っているファンは今でも多い)。二度目の防衛戦でカオコー・ギャラクシーに敗北、王座陥落。復帰戦でラウル・ペレスに判定負け。強打者イスラエル・コントレラスにKO負け。パワーはあるが、同じぐらいパワーがあったり、テクニックがあったりする選手には苦戦してきた。そしてこのペレスとの世界王座を懸けた再戦。ペレスは長身の二階級チャンピオン。バスケスが勝てなかったミゲル・ロラを破ってWBC世界バンタム級王座を獲得。グレグ・リチャードソンに敗れ、王座陥落。その再起戦でコロンビアのルイス・メンドサを破って二冠王に。これが初防衛戦となる。しかし、動きとパンチにキレがないペレス。バスケスはパワーはあるがスピードはそれほどない。バスケスは拳が頑丈なのか、速く動かなくても正確に当てさえすれば相手は倒れてしまう。キレがないペレスは狙い打ちされ、何度もダウン。立ち上がったものの、最後は連打され、レフェリーストップ。挫折が多かったバスケス。この試合から快進撃が始まる。)
(WBA世界J・フェザー級タイトル戦、1994年)
バスケス:左ジャブと左右フック
葛西:左ジャブ
(ダウンシーン)
1R:右ストレート、右フック、左フックで3度、葛西がダウン
(感想:バスケスがタイトル防衛。これまで無敗の挑戦者、葛西。バスケスは前回の防衛戦で横田広明に苦戦したため、「葛西が勢いで勝つのでは?」という予想もあったが、いきなりの右ストレートで勝負がついた。三度ダウンのスリーノックダウンルール。バスケスが圧勝。1Rで負けたからといって「弱い選手」と決めつけるわけにはいかないが、バスケスと葛西とでは「生まれつき持っているものが違う」という感じがした。拳が頑丈なバスケスはどこで戦っても通用する驚異のハードパンチャーだ。)
(WBA世界フェザー級タイトル戦、1996年)
バスケス:左ジャブと左右フック
ロハス:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
11R:右ストレートでロハスがダウン
(感想:バスケスが三階級制覇。アントニオ・セルメニョに敗れてWBA世界J・フェザー級王座を失ったバスケス。かねてからの希望通りフェザー級に上げて三階級制覇を狙う。王者は日本でもおなじみ、ベネズエラの強打者ロハス。「パンチはあるが、打たれ弱い」という評判も。ラスベガスで行われた一戦。動きとパンチにキレがないロハス。そのためかアウトボクシングではなく打ち合いを選択。それはハードパンチャーのバスケスとしては願ったりの展開。互いに一歩も引かない状態が続いたが、11Rにロハスが左フックでグラつき、右ストレートでダウン。立ち上がったが連打され、レフェリーストップと同時に崩れ落ちた。バスケスが危険なコブシでロハスを粉砕。ただ、ロハスに浅川誠二戦のときのようなキレがあったら違う展開になっていたのではないか? 惨敗したロハス。この後はパッとしないキャリアになってしまった。後、バスケスは日本で渡辺雄二をKOするなど、この王座を防衛し続け、人気者ナジーム・ハメドのWBO王座に挑戦(TKO負け)。パワーを振るいながら、ゆっくりと全盛を過ぎていった(息子もボクサーに)。)
Raul Perez vs. Wilfredo Vazquez」
②「WBA World Super Bantamweight Title
Wilfredo Vazquez vs. Kasai Yuichi」
③「WBA World Featherweight Title
Eloy Rojas vs. Wilfredo Vazquez」
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