2020年10月16日金曜日

葛西裕一(Kasai Yuichi)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

海外武者修行を経て世界に挑戦した男、葛西裕一。フランシスコ・ルエバノ戦、ラモン・グスマン戦、アントニオ・セルメニョ戦(初戦)を紹介します。

葛西裕一(Kasai Yuichi)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

葛西裕一(日本)

身長174cm:オーソドックス(右構え)

葛西裕一 3R TKO フランシスコ・ルエバノ

(J・フェザー級戦、1992年)

葛西:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ルエバノ:左ジャブと左右フック

(感想:神奈川県横浜市出身の葛西。「強い者」に憧れ、ボクサーに。アマチュアで活躍後、「帝拳ジム」入門、プロデビュー。これまで11戦全勝(8KO)。日本ボクシング界のホープとして、さらに経験を積むために海外武者修行へ。ルエバノはマイケル・カルバハル、スコッティ・オルソンにTKO負けしている「かませ犬」的な選手。カリフォルニア「グレート・ウェスタン・フォーラム」での一戦。リングアナはジミー・レノン・ジュニア。葛西が左ジャブを連打して右ストレート。テンポよく連打する葛西。3R、右ストレートでルエバノの動きが止まったところでレフェリーストップ。ダウンシーンは無し。格下相手に妥当な結果。葛西はスピードだけではなく、左で小柄なルエバノのボディを叩くなど器用さも見せた。)


ラモン・グスマン 6R TKO 葛西裕一

(中南米J・フェザー級王座決定戦、1994年)

葛西:左ジャブ、右ストレート、左右フック

グスマン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:無敗のままウィルフレド・バスケスのWBA世界J・フェザー級王座に挑戦してまさかの1R KO負けの葛西。再び、海外武者修行へ。グスマンはWBA世界J・フェザー級6位(葛西は5位)。WBCの地域王座(バンタム級)などを獲得しているが、直前の試合ではアントニオ・セルメニョにTKO負け。ベネズエラ、カラカスでの一戦。葛西がいつものようにリズミカルにジャブ・連打。グスマンはゆっくりした動きから左右フックを思い切り振っていくタイプで右ストレートも強い。葛西の右ストレートがヒットする場面もあるが、グスマンのパワーで右目が腫れていく。6R、目の腫れが悪化してストップ。ダウンシーンは無し。グスマンはただ振り回すのではなく、強打しても体勢を崩さないバランスの良さがあった。世界王者レベルの実力を見せたグスマン。その後ヨベル・オルテガ、ラファエル・デル・バーレ、トム・ジョンソンらに負けて世界チャンピオンにはなれなかった。)


アントニオ・セルメニョ 12R 判定 葛西裕一

(WBA世界J・フェザー級タイトル戦、1996年)

葛西:左ジャブ、右ストレート、左右フック

セルメニョ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:セルメニョがタイトル防衛。WBA1位の葛西が二度目の世界挑戦。王者セルメニョはウィルフレド・バスケスからタイトルを奪った男で、リーチがとても長い(長すぎる?)。ラスベガスで行われた一戦。コーナーには「朝日ソーラー」の立て看板。1Rから長い右ストレートと左右フックを決めるセルメニョ(離れた距離からでもジャブがヒット)。ディフェンスも固く、攻めさせない。前に出ていこうとする葛西だが、6R終了時に焦りからか、レフェリー(ミッチ・ハルパーン)にパンチを当ててしまう。判定は3-0。ダウンシーンは無し。懐の深い相手を攻略できなかった葛西。セルメニョには再戦でも敗北(KO負け)して引退。セルメニョのような選手を倒すには「一発のパワー」が必要。葛西もパンチがないわけではないが「世界レベル」ではそれ以上のパワーが求められる。結局、世界を獲れなかったが、葛西を負かしたのは強い選手ばかり。引退後は「帝拳ジム」のトレーナー、解説者としてTVのボクシング中継でおなじみの存在に。2017年にボクシングジムを設立して独立した。)

①「Super Bantamweight 

Kasai Yuichi vs. Francisco Lueveno」

②「Super Bantamweight Title

Kasai Yuichi vs. Ramon Guzman」

③「WBA World Super Bantamweight Title

Antonio Cermeno vs. Kasai Yuichi」

ウィルフレド・バスケス(Wilfredo Vazquez)のページ

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アントニオ・セルメニョ(Antonio Cermeno)のページ

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