アントニオ・セルメニョ(ベネズエラ)
身長177cm:オーソドックス(右構え)
①アントニオ・セルメニョ 12R 判定 ウィルフレド・バスケス
(WBA世界J・フェザー級タイトル戦、1995年)
セルメニョ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
バスケス:左ジャブと左右フック
(感想:セルメニョがタイトル獲得。ベネズエラのセルメニョ。スラリとした長身で細長い体型。懐が深いボクシングをする。カラカスを中心にリングに上がり、デビュー以来、連戦連勝だったが、韓国ソウルで崔在元に判定負け、初黒星。カムバックし、初の世界挑戦のチャンスを得た。バスケスは日本でもおなじみのプエルトリコの強打者(ラウル・ペレスをKOしてWBA世界J・フェザー級タイトル獲得、二階級制覇)。プエルトリコで行われた試合。長身のセルメニョがフットワークを使い、長いジャブを打つ。バスケスは強打でプレッシャーをかける。打ち合いを避けてディフェンスするセルメニョ。バスケスのパンチが時折ヒット。6Rあたりからセルメニョが接近戦を仕掛け、バスケスの強打をもらいながらも手数を出す。打ち合いではバスケスの方が良かったような感じもしたが、手数が評価されたか、判定は2-0でセルメニョ。ダウンシーンは無し。あのバスケスとよく打ち合ったセルメニョ。リーチの長さを生かすためアウトボクサーになったのであろうが、ファイターのような気の強さがあった。)
(WBA世界J・フェザー級タイトル戦、1996年)
セルメニョ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
サエンス:右ジャブと左ストレート
(ダウンシーン)
1R:左フックでサエンスがダウン
(感想:セルメニョがタイトル防衛。三度目の防衛戦。相手はニカラグアのサウスポー、サエンス。WBCの地域王座を獲得したことがあるが、ムブレロ・ボティーレに敗北している(ボティーレは南アフリカの選手。サエンス戦の次の試合でIBF世界バンタム級王座獲得)。ラスベガス「MGM Grand」で行われた一戦。1R、左フックでサエンスがダウン。長いリーチのセルメニョが離れた距離からボディを打つなど、ジャブで距離を取ろうとするサエンスを追う展開。5R、セルメニョの左フックがヒット。サエンスは5R終了で棄権。試合結果は妥当なところ(再戦もセルメニョのKO勝ち)。気になったのがリングサイド。この日のメインイベントは「タイソン vs. ホリフィールド」の第一戦(マイケル・モーラーも登場したヘビー級イベント)。「セルメニョ vs. サエンス」も世界戦だというのに、この試合の時点ではリングサイドはガラガラ。メイン級にしか興味を持たないラスベガスのファン。アナタたちは損をしている。)
(WBA世界J・フェザー級タイトル戦、1997年)
セルメニョ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
葛西:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
12R:左フックで葛西がダウン
(感想:セルメニョがタイトル防衛。王座を防衛し続けるセルメニョ。葛西をラスベガスで下して防衛したが、今度は日本で対戦。葛西はウィルフレド・バスケスに1RでKO負け、セルメニョに判定負け。これが同王座への三度目のチャレンジとなる。ジャブとフットワークのセルメニョ。葛西は接近戦でパンチを当てようとするが、セルメニョの懐の深さに吸収されてしまう。12R、左フックで葛西がグラつき、追い打ちの左フックでダウン、KO。ダウンと同時にストップされるほど痛烈な最後だった。葛西も悪い選手ではないが、セルメニョはバスケスと打ち合ったほどのタフな選手。セルメニョのようなタフで懐の深い選手を倒すには、驚異的なパンチ力、スピードといった飛び抜けた「何か」が必要。その後、セルメニョはフレディ・ノーウッドには勝てなかったが、王座決定戦でWBA世界フェザー級タイトル獲得、二階級制覇。王座陥落後もWBAの地域王座(スーパーフェザー級)を獲得する活躍。しかし、引退後の2014年2月。家族と共に誘拐され、死去(44歳)。どのような背景があったのかは知らないが、悲しい最期だった。)
Wilfredo Vazquez vs. Antonio Cermeno」
②「WBA World Super Bantamweight Title
Antonio Cermeno vs. Eddy Saenz」
③「WBA World Super Bantamweight Title
Antonio Cermeno vs. Kasai Yuichi」
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