2020年1月3日金曜日

ジュリアン・ジャクソン(Julian "The Hawk" Jackson)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

世界J・ミドル級、ミドル級二冠王。カリブのハードパンチャー「ザ・ホーク」。白仁鉄戦、テリー・ノリス戦、ヘロール・グラハム戦を紹介します。
ジュリアン・ジャクソン(Julian "The Hawk" Jackson)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ジュリアン・ジャクソン(アメリカ領ヴァージン諸島)
身長182cm:オーソドックス(右構え)

ジュリアン・ジャクソン 3R TKO 白仁鉄
(WBA世界J・ミドル級王座決定戦、1987年)
ジャクソン:左ジャブ、左右フック
白:左ジャブ、左右フック
(ダウンシーン)
1R:左フックで白がダウン
3R:左フックで白がダウン
(感想:ジャクソンがタイトル獲得。カリブ海出身のジャクソン。アマチュアで少し経験を積んでプロ入り。プエルトリコやフロリダで試合をし、KOの山を築く。全勝のままWBC米大陸J・ミドル級王座を獲得、防衛。その勢いでマイク・マッカラムのWBA世界J・ミドル級王座に挑戦したが、アッサリ2RでTKO負け。驚異的なハードパンチの持ち主であると同時に打たれ脆いことが判明。その後、マッカラムが王座を返上したため、同王座に二度目のチャレンジのチャンスを与えられた。白は韓国のパンチャー。動きのスピードはそこそこではあるが、パンチは重い。ラスベガスで行われた試合。アジア人にとっても注目の王座決定戦。あまり打たれ強くないジャクソンは白のパンチを警戒してフットワークと左ジャブで距離を取る。白は重そうなパンチで前に出るが、やはりスピードが。ディフェンスができない白を狙いすました強打で滅多打ちにするジャクソン。タフな白も「まるで石で殴っているかのような破壊的なパンチ」には耐えられなかった。ジャクソンが二度ダウンを奪って快勝。3Rで終わってしまったが、試合後ジャクソンは白のパンチは強かったと語っている。白は後にWBA世界S・ミドル級王座を獲得。)

ジュリアン・ジャクソン 2R TKO テリー・ノリス
(WBA世界J・ミドル級タイトル戦、1989年)
ジャクソン:左ジャブ、左右フック
ノリス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:右フックでノリスがダウン
(感想:ジャクソンがタイトル防衛。ノリスとの三度目の防衛戦。シャープなパンチと素早いフットワークが武器のノリス。実に活きのいいチャレンジャー。左ジャブ、左右フックで前に出るジャクソン。ノリスはフットワークと左ジャブで距離を取りながら右ストレートをヒットさせる。素早い動きを見せるノリスだが、2R、ジャクソンの狙いすました右フックで撃沈。フィニッシュのパンチ、およびその前の右フックが凄まじかったジャクソン。後にWBC世界J・ミドル級タイトルを獲り、数々のビッグファイトに出場するノリスを倒したのは大きな実績。決して打たれ強くない二人。思い切った攻撃をした方が勝ったという印象も(勝負の行方は紙一重)。)

ジュリアン・ジャクソン 4R KO ヘロール・グラハム
(WBC世界ミドル級王座決定戦、1990年)
ジャクソン:左ジャブ、右フック
グラハム:右ジャブ、左ストレート
(ダウンシーン)
4R:右フックでグラハムがダウン
(感想:ジャクソンが二階級制覇。猛打を振るうジャクソンだが、網膜剥離でブランク。そしてこの王座決定戦。グラハムは英国のサウスポー。軟体動物のような柔らかい動きでシャープなパンチを入れていくボクサータイプ。英国王座、欧州王座(いずれもミドル級)を獲得しているが、スンブ・カランベイ(グラハム戦の次の試合でWBA世界ミドル級王座獲得)、マイク・マッカラム(WBA世界ミドル級王座決定戦)に判定で敗れている。「テクニックはあるが、パンチはあまりない」という評価の選手。スペインで行われた一戦。サウスポーのグラハムが速い動き。右ジャブ、左ストレートで前に出る。ジャクソンは後手に回り、目が腫れていく。サウスポーにスイッチしたりしながら何とか応戦していたジャクソンが、4R、強烈な右フックで逆転KO。ガードを下げるスタイルのグラハムは攻めてるときのディフェンスができていなかった印象。ジャクソンは勝ったが、J・ミドル級時代の方が体のキレがあった。その後、ジャクソンは連続1ラウンドKO防衛で話題に。しかし、新鋭ジェラルド・マクラレンに豪快なKO負け。勝ったマクラレンは連続1ラウンドKO防衛で「ジャクソン路線」を引き継いだ形に。ジャクソンは後にWBC王座を奪回するが、全盛を過ぎており、防衛ならず。ジャクソンのような「倒し屋」はパワーとキレがそろっている時がベスト。しなやかな体で強打を振るったJ・ミドル級時代が印象深い選手である。)

①「WBA World Super Welterweight Title
Julian Jackson vs. In Chul Baek」
②「WBA World Super Welterweight Title
Julian Jackson vs. Terry Norris」
③「WBC World Middleweight Title
Julian Jackson vs. Herol Graham」

白仁鉄(In Chul Baek)のページ
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テリー・ノリス("Terrible" Terry Norris)のページ
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ヘロール・グラハム(Herol Graham)のページ

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