スピード重視の英国ミドル級、グラハム。アユブ・カルレ戦、スンブ・カランベイ戦(初戦)、マイク・マッカラム戦を紹介します。
ヘロール・グラハム(イギリス)
身長182cm:サウスポー
①ヘロール・グラハム 10R TKO アユブ・カルレ
(欧州ミドル級タイトル戦、1986年)
グラハム:右ジャブ、左ストレート、左右フック
カルレ:右ジャブ、左ストレート、右フック
(感想:グラハムがタイトル獲得。グラハムはスラリとした体型で、身長182cm、リーチが196cm。フットワークとジャブでこれまで34戦全勝。後の世界王者リンデル・ホームズをTKOで下した星も含まれる。カルレはウガンダの選手で、工藤政志からWBA世界J・ミドル級タイトルを奪い、シュガー・レイ・レナードにKOされたことで日本でも有名(46勝3敗)。英国で行われたサウスポー同士の一戦。カルレの攻撃をかわしてジャブ、連打のグラハム。10Rに連打をまとめてレフェリーストップ。ダウンシーンは無し。グラハムは速いがパンチが軽い印象。元々パワーファイターではないカルレはあまりいいところを見せることができず、これがラストファイトになった。)
②スンブ・カランベイ 12R 判定 ヘロール・グラハム
(欧州ミドル級タイトル戦、1987年)
グラハム:右ジャブ、左ストレート、左右フック
カランベイ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
12R:右フックでグラハムがスタンディングダウン
(感想:カランベイがタイトル獲得。グラハムが「ウェンブリー・アリーナ」で実力者と防衛戦。挑戦者カランベイ(コンゴ出身。主戦場はイタリア)はカルレが持っていた時にこのタイトルに挑戦したが失敗。再び挑戦。どちらもテクニシャンで手数が多い。グラハムのジャブにカランベイもジャブで対抗。12R、右フックで大きくグラついたグラハムがスタンディングダウンをとられる。判定は3-0。パンチの正確さが評価されたと思われる。グラハムが初黒星。タイトルを手に入れたカランベイはこの次の試合でアイラン・バークレーを王座決定戦で破り、WBA世界ミドル級タイトルを獲得。グラハムは運まで奪われてしまった。)
③マイク・マッカラム 12R 判定 ヘロール・グラハム
(WBA世界ミドル級王座決定戦、1989年)
グラハム:右ジャブ、左ストレート、左右フック
マッカラム:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
5R:右フックでマッカラムがダウン
(感想:マッカラムがタイトル獲得。英国で行われたテクニシャン同士の一戦。グラハムが初の世界挑戦。ジャマイカ出身のマッカラムは柔軟な身体を持ち、「ボディスナッチャー」と呼ばれるほどボディ打ちが巧みな男。元WBA世界J・ミドル級王者として二階級制覇を狙う。速い連打のグラハム。マッカラムは左ジャブからの右ストレート、得意の左フック。5Rのマッカラムのダウンはスリップをダウン扱いされたもの。判定は2-1。パワーの差でマッカラム。グラハムはよく動いてパンチをかわしたが、プロボクシングは「パンチをよけるスポーツ」ではなく、「強いパンチを当てた者」が評価される世界。グラハムはその後ジュリアン・ジャクソン、チャールズ・ブルーワーとも世界タイトル戦をやったが世界を獲ることはできなかった。もう少しパワーがあれば、といったところ。)
Ayub Kalule vs. Herol Graham」
②「EBU Middleweight Title
Herol Graham vs. Sumbu Kalambay」
③「WBA World Middleweight Title
Mike McCallum vs. Herol Graham」
スンブ・カランベイ(Sumbu Kalambay)のページ
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マイク・マッカラム(Mike McCallum)のページ
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ジュリアン・ジャクソン(Julian "The Hawk" Jackson)のページ
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チャールズ・ブルーワー(Charles Brewer)のページ
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