2020年5月15日金曜日

白仁鉄(In Chul Baek)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界S・ミドル級王者。韓国重量級のハンマーパンチ。フルヘンシオ・オベルメヒアス戦、ロン・エセット戦、田島吉秋戦を紹介します。

白仁鉄(In Chul Baek)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

白仁鉄(韓国)
身長178cm:オーソドックス(右構え)

白仁鉄 11R KO フルヘンシオ・オベルメヒアス
(WBA世界S・ミドル級タイトル戦、1989年)
白:左ジャブ、右ストレート、左右フック
オベルメヒアス:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
8R:左フックでオベルメヒアスがダウン
11R:右フック、右ストレートで2度、オベルメヒアスがダウン
(感想:白がタイトル獲得。白は恐ろしいハードパンチャー。デビュー以来、連戦連勝でKOの山を築く。東洋J・ミドル級王座を獲得。一つの黒星を除いて全勝。アジアには敵がいない状況。ところが、ジュリアン・ジャクソンとのWBA世界J・ミドル級王座決定戦で惨敗。ライバルの朴鍾八をKOして、二度目の世界挑戦のチャンス。王者フルヘンシオ・オベルメヒアス(フリー・オベル)はマービン・ハグラーとの試合で有名な男(あのハグラーに二度も挑戦した勇敢さ。しかし、二度ともKO負け)。朴鍾八に勝利して念願の世界王座獲得。背が高いオベルメヒアスがフットワークとジャブ。白は手数が少な目だが、自信がある表情で対応。8R、左フックでオベルメヒアスがダウン。9Rには重いパンチを連打されてフラつく。11R、二度目のダウンと同時にストップ。最後の右ストレートはかなり強烈な一撃だった。スピードと器用さでは勝っていたオベルメヒアス。白のタフネスとパンチの重さに屈服。当時の日本ボクシング界は世界戦で負け続けて寂しい状況。韓国では軽量級に加えて、S・ミドル級での世界王者誕生。オリンピックでも重量級でメダルを獲るなど、韓国ボクシング界は絶好調だった。)

白仁鉄 11R KO ロン・エセット
(WBA世界S・ミドル級タイトル戦、1989年)
白:左ジャブ、右ストレート、左右フック
エセット:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
10R:右フックでエセットがダウン
11R:右フックでエセットがダウン
(感想:白がタイトル防衛。ソウルで行われた白の初防衛戦。挑戦者は黒人ボクサーのエセット。決定戦で北米ミドル級王座を獲得した「若手のホープ」。しかしながら、動きとパンチにキレが無い。白の重いパンチ、特に「ドスン」という感じの左ボディフックが印象的。5R、エセットの連打がヒット。しかし打ち合いになると白が優勢に。10Rのダウン。11Rのダウンと同時にレフェリーストップ。自信たっぷりに重いパンチを打ちまくった白の快勝。後、エセットはマウロ・ガルバノのWBC世界S・ミドル級タイトル、クリス・ユーバンクのWBO世界S・ミドル級タイトルに挑戦したが、いずれも判定負け。チャンスはもらえたが、世界を獲得することはできなかった。)

白仁鉄 8R TKO 田島吉秋
(WBA世界S・ミドル級タイトル戦、1990年)
白:左ジャブ、右ストレート、左右フック
田島:右ジャブと左ストレート
(ダウンシーン)
2R:右フックで田島がダウン
(感想:白がタイトル防衛。韓国での白の二度目の防衛戦。挑戦者はサウスポーの田島。連敗したこともあったが、日本ミドル級王座、東洋太平洋ミドル級王座を獲得し、この世界挑戦。距離を取ってジャブ、ストレートを使う田島。白はジャブをかわしながら右ストレート狙い。2Rのダウン。余裕の表情で重いジャブ、ストレートを当てる白。顔が腫れた田島は7R終了で棄権。田島の丁寧なボクシングはタフな白には通用しなかった(田島はこれがラストファイトに)。白は次の防衛戦をフランスでクリストフ・ティオーゾと行いTKO負け、王座陥落、引退。地元では強かった白だが、海外ではもう一つ。国際的な舞台で大きな結果を出して欲しかったところ。)

①「WBA World Super Middleweight Title
Fulgencio Obelmejias vs. In Chul Baek」
②「WBA World Super Middleweight Title
In Chul Baek vs. Ron Essett」
③「WBA World Super Middleweight Title
In Chul Baek vs. Tajima Yoshiaki」

フルヘンシオ・オベルメヒアス(Fulgencio Obelmejias)のページ
--------------
朴鍾八(Chong Pal Park)のページ

0 件のコメント:

コメントを投稿