リチャード・サンドバル(アメリカ)
身長166cm:オーソドックス(右構え)
①リチャード・サンドバル 3R TKO ハビエル・バラハス
(バンタム級戦、1981年)
サンドバル:左ジャブ、右ストレート、左右フック
バラハス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:右ストレートでバラハスがダウン
(感想:ロサンゼルス出身のサンドバル。「兄弟ボクサー」で、兄アルバート・サンドバルはルペ・ピントールのWBC世界バンタム級王座に挑戦したことがある(敗北。結局、世界王者にはなれなかった)。弟のリチャードはアマチュアで優秀な成績。オリンピックを目指したが、アメリカがモスクワオリンピックをボイコットしたため出場ならず。プロ入り後、連勝。バラハス戦は若手時代の試合。バラハスも若手。これは再戦(初戦はサンドバルのKO勝ち)。ラスベガスで行われた一戦。ジャブ、連打で相手を追い込むサンドバル。バラハスのパンチは振りが大きく、あまり当たらない。3R、右ストレートでバラハスがダウン。その後も打たれるバラハスを見てレフェリーが試合ストップ。バラハスは「まだやれる」という態度を見せたが、ストップされても仕方がないほど痛烈なダウンだった。後、バラハスはアリゾナ州バンタム級王座を獲得。敗北の方が遙かに多いキャリアとなってしまったが、スティーブ・クルス、ロリス・ステッカ、ファン・メサ、ウィルフレド・バスケス、ハーリー・スニード、ポール・ゴンザレスといった名のある相手と対戦した。)
(バンタム級戦、1982年)
サンドバル:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ゴンザレス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:左フックでサンドバルがダウン
(感想:アトランチックシティで行われた若手同士の一戦。ゴンザレスはカリフォルニア州フライ級王座を獲得している(バンタムの選手ではない)。ジャブ、連打のサンドバル。ゴンザレスは大きなパンチで応戦。3R、きびきびした動きを見せるサンドバルだが、攻めたところに左フックがヒットしてダウン。それでも攻撃のペースは変わらず、連打で手堅くポイントを取って、判定は3-0。ゴンザレスも力強かったが、狙いすぎで大振りになってしまった。パワー負けしないよう、大きなパンチで勝負しようとしたものと思われる。後、ゴンザレスは再起戦であのパヤオ・プーンタラット(後、WBC世界J・バンタム級王者として来日)に判定負け。北米フライ級王座を獲得し、イラリオ・サパタの持つWBA世界フライ級王座に挑戦したが、15R判定負け。ラストファイトは強打者オルランド・カニザレスに判定負け。世界王者にはなれなかったが、粘り強い選手だった。)
(WBA世界バンタム級タイトル戦、1984年)
サンドバル:左ジャブ、右ストレート、左右フック
チャンドラー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
11R:左フックでチャンドラーがダウン
(感想:サンドバルがタイトル獲得。全勝のまま、サンドバルがアトランチックシティで世界初挑戦。チャンドラーは安定王者。村田英次郎との試合で日本でもおなじみのストレートパンチャー。サンドバルがリズミカルにジャブを飛ばし、接近して連打。チャンドラーはサンドバルの勢いを持て余す。サンドバルは左右フック、特に左のボディ打ちが印象的。もみ合うシーンもあったが、11Rのダウン。15R にもチャンドラーをグラつかせ、連打でTKO。サンドバルが「若さ・エネルギー」で押し切った。リチャードの兄アルバートはピントールにTKO負けして世界は獲れなかったが、弟が夢を実現した形。これで引退のチャンドラー。ピントールとのバンタム級統一戦を希望していたが、ピントールの減量苦のため実現しなかったのが残念。そういったことからこの試合は4人の選手(サンドバル兄弟とチャンドラー、ピントール)の関係が思い出される一戦であった。その後のサンドバル。当時、アメリカでは軽量級はやっぱりマイナー。世界王者でありながら試合を組んでもらえなかった。「マービン・ハグラー vs. ジョン・ムガビ」の世界ミドル級王座戦が行われた大きな興行のアンダーカードに出場したが、ガビー・カニザレスの強打をマトモに浴びてKO負け、初黒星、王座陥落、引退。時代に恵まれない不運なところがあった。)
Richard Sandoval vs. Javier Barajas」
②「Bantamweight
Richard Sandoval vs. Alonzo Gonzalez」
③「WBA World Bantamweight Title
Jeff Chandler vs. Richard Sandoval」
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