2024年3月15日金曜日

ガッツ石松(Guts Ishimatsu)②「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBC世界ライト級王者。「幻の右」で世界王座防衛。ロドルフォ・ゴンサレス戦(再戦)、アルバロ・ロハス戦、新井容日戦を紹介します。

ガッツ石松(Guts Ishimatsu)②「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ガッツ石松(日本)

身長171cm:オーソドックス(右構え)

ガッツ石松 12R TKO ロドルフォ・ゴンサレス

(WBC世界ライト級タイトル戦、1974年)

ガッツ:左ジャブ、右ストレート、左フック

ゴンサレス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

12R:右ストレートでゴンサレスがダウン

(感想:ガッツがタイトル防衛。ゴンサレスから王座を奪ったガッツ(これまで27勝(15KO)11敗6分)。二度目の防衛戦は立場を入れ替えての再戦。世界3位の前王者ゴンサレスはメキシコ出身で58勝(48KO)6敗。ガッツとの初戦後、再起戦に勝利してこの挑戦。大阪府立体育館での一戦。ゴンサレスが左のガードを下げた構えから正確にジャブを飛ばす。ガッツは相手を警戒してるのか、足を使いながら距離を取ってジャブ。攻めるゴンサレス、応戦するガッツ、という展開。互いにボディ打ち。4R、ガッツの右ストレートがヒット。8R、ゴンサレスの右ストレートがヒット。ジャブで先手を取るゴンサレスがストレート、ボディ攻撃で優勢。12R、ガッツの右ストレートがカウンターでヒット。追い打ちの右ストレートでゴンサレスがダウン。立ったがフラついてレフェリーストップ。押され気味だったガッツが得意の右で勝利。これが最後の試合となったゴンサレスはフックが力強く、ワンツーも良かったが、一発で仕留められてしまった。映像では劣勢に見えたが、ガッツはゴンサレスの動きを序盤から見切っていたのかもしれない。)


ガッツ石松 14R KO アルバロ・ロハス

(WBC世界ライト級タイトル戦、1975年)

ガッツ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ロハス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

14R:右フックでロハスがダウン

(感想:ガッツがタイトル防衛。ガッツの五度目の防衛戦。世界8位の挑戦者ロハスはコスタリカの選手でこれまで42勝(20KO)6敗。アントニオ・アマヤ(小林弘、後、柴田国明と世界戦)戦、コスタリカ王座戦(ライト級)に敗北するなど勝ったり負けたりだったが、WBCの地域王座(ライト級)を獲得、防衛。そして、この挑戦。日大講堂での一戦(ガッツのセコンドにエディ・タウンゼント。TV解説席には白井義男、小林弘)。ジャブを連打しながら右ストレート、フックで前進するロハス(輪島功一みたいな打ち方)。ガッツはジャブ。攻めようとするロハスに対し、ガッツは慎重な姿勢。ジャブで先手を取るロハス。ガッツは良いボディ打ちを見せるが受け身の姿勢で焦れったい戦いぶり。10R、右フックでガッツが優勢になるシーンもあったが、その後は受け身の姿勢。14R、それまでのラウンドと同様、攻めるロハス。ガッツが右フック。ダウンしたロハスはそのまま立てなかった。なぜガッツは消極的だったのだろう? 後半に勝負する作戦だったか? 何とかKOで防衛できたガッツ(減量苦だった、とのウワサ)。もっと積極的になって欲しかったところではあるが、パンチ自体は迫力があった(特に右ストレート、左フックのボディ打ち)。そんなガッツの次の防衛戦の相手はエステバン・デ・ヘスス。善戦のロハスは後、ロベルト・デュランのWBA王座に挑戦して何と1RでKO負け。その後は勝ったり負けたりで、タイトル戦出場は無かった。)


新井容日 10R 判定 ガッツ石松

(ウェルター級戦、1978年)

ガッツ:左ジャブ、右ストレート、左フック

新井:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

(感想:ガッツのラストファイト。センサク・ムアンスリンにKOされた再起戦でもある。新井(韓国または大阪出身)はデビューから連敗。勝ったり負けたり。日本王座(J・ウェルター級)、東洋太平洋王座(J・ミドル級)への挑戦は失敗に終わっている。後楽園ホールでの一戦。ヒゲを生やしているガッツ。ジャブを使いながら接近してボディ打ち(体重が増えたせいか、後ろ姿やパンチの打ち方がラリー・ホームズに似ている)。新井はガードを上げ、思い切った右ストレート、左右フック。2R、ガッツが連打を浴びる。その後、ガッツの動きは悪くはないが、新井が時折連打を仕掛ける。10R終了。判定は2-0。ダウンシーンは無し。やはり体が重かったか、ガッツは勢いに欠けていた。これで引退。その後の二人。新井は勝てなかったが当時の実力者である亀田昭雄、串木野光夫(串木野純也)、千里馬啓徳、白仁鉄(後、WBA世界スーパーミドル級王座獲得)、三原正(元WBA世界J・ミドル級王者)、赤井英和らと対戦。短期間だったが、堀畑道弘を破って日本J・ミドル級王座に就いた。ガッツは芸能界で活躍。ボクサーとしては大きな試合で負けることも多かったが、バランスの良い選手。大砲のような強い右パンチ、左ボディ打ちが印象的だった。)


①「WBC World Lightweight Title 

Guts Ishimatsu vs. Rodolfo Gonzalez」

②「WBC World Lightweight Title 

Guts Ishimatsu vs. Alvaro Rojas」

③「Welterweight 

Guts Ishimatsu vs. Arai Yohi」


ガッツ石松(Guts Ishimatsu)①のページ

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