2022年7月1日金曜日

ケン・ブキャナン(Ken Buchanan)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

世界ライト級王者。堅実すぎるジャブ、ストレートで世界を獲得したスコットランド出身の正統派。イスマエル・ラグナ戦(初戦)、ロベルト・デュラン戦、ガッツ石松戦を紹介します。

ケン・ブキャナン(Ken Buchanan)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ケン・ブキャナン(イギリス)

身長171cm:オーソドックス(右構え)

ケン・ブキャナン 15R 判定 イスマエル・ラグナ

(世界ライト級タイトル戦、1970年)

ブキャナン:左ジャブ、右ストレート、左フック

ラグナ:左ジャブ、右ストレート、左フック

(感想:ブキャナンがタイトル獲得。スコットランド・エディンバラ出身のブキャナン。アマチュアで活躍後、プロに。英国でのデビュー以来、連戦連勝。英国ライト級王座獲得。しかし、初の海外試合で初黒星(マドリードでの欧州ライト級王座戦)。英国王座の防衛に成功し、プエルトリコ・サンファンで初の世界挑戦。王者ラグナはパナマのテクニシャンで前回の防衛戦では鈴木石松をTKOで下している。共に速いジャブ、ストレートが武器。ジャブをダブルで連打するブキャナンは右ストレートも力強く、パンチをかわすのも上手い。ラグナは速い右ストレート、左フック。ただ、両者ともインファイターではないため、接近戦ではもみ合い、クリンチが多い。中間距離でのジャブの打ち合いが続く。判定は2-1。ダウンシーンは無し。映像ではどちらが勝ったとは言い難い内容。パンチを当てる巧さはラグナの方が少し上だったような気がするが、ブキャナンには力強さがあった。再戦は3-0でブキャナンが勝利。それがラグナのラストファイトとなった。)


ロベルト・デュラン 13R TKO ケン・ブキャナン

(WBA世界ライト級タイトル戦、1972年)

ブキャナン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

デュラン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

1R:右ストレートでブキャナンがダウン

(感想:デュランがタイトル獲得。WBC王座を剥奪されたブキャナン。「WBA王者」として防衛戦。パナマのデュランはこれが初の世界挑戦。セコンドのシャツには「ROCKY DURAN」とある(「石の拳」ではなく「ロッキー」)。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」での伝説の一戦。ジャブを使って右ストレート、フック連打で攻めるデュラン。ブキャナンはジャブで距離を取ろうとする。1Rのダウンは勢いに押されたような感じのもの。その後、デュランの攻める勢いに押され気味ながらもブキャナンはジャブ、ストレートで抵抗し決定打を許さない展開。13Rの終わり頃、デュランの右フック(?)がローブローで入って倒れるブキャナン。「試合放棄」という扱いをされてしまったらしく、「TKO」によりデュランが新王者に。デュランは後に圧倒的な強さで王座を防衛し続けたため「名王者」とされるが、初めてタイトルを獲った試合はローブローによるもの。ブキャナンにジャブ&クリンチされて上手く攻められないイラだちをぶつけるような行為の末、後味が悪い結末。「反則」または「負傷判定」で決着をつけて欲しかったところ。)


ガッツ石松 15R 判定 ケン・ブキャナン

(WBC世界ライト級タイトル戦、1975年)

ブキャナン:左ジャブ、右ストレート、左フック

ガッツ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ガッツがタイトル防衛。デュラン戦後、好調のブキャナン。カルロス・オルチス、ジム・ワットに勝利したり、欧州ライト級王座を獲得・防衛したり。王座奪回を狙って来日。世界1位で、これまで56勝(25KO)2敗。王者ガッツは28勝(16KO)11敗6分。負けと引き分けが多いが実力は確かなもの。これが三度目の防衛戦。三度笠をかぶって入場するガッツ。左を使いながら右を当てようとする。ブキャナンはひたすらジャブ。5R、ガッツの右ストレート、左フックがヒット。ガッツはブキャナンのジャブをかわして、逆にジャブを当てるなど器用なところを見せる。ブキャナンの左目が腫れてくる。判定は3-0。ダウンシーンは無し。ブキャナンのパンチは左ジャブが中心。「左は世界を制す」と言うが、「左一本で勝てる」という意味ではない。良い右ストレートを打てる選手なのにもったいない負け方だった(右手を負傷していたのだろうか?)。ガッツはジャブを上手く当て、時にはケンカ戦法のような右パンチで勝利。あのブキャナンにどうやって勝ったのだろうか、と期待しながら観戦したが、なかなかいい勝ち方だった。その後のブキャナン。欧州王座の防衛に成功したが、引退。カムバック後はパッとせず、最後は四連敗で引退。引退後は「国際ボクシング殿堂」入りの名誉を得た。)

①「World Lightweight Title 

Ismael Laguna vs. Ken Buchanan」

②「WBA World Lightweight Title 

Ken Buchanan vs. Roberto Duran」

③「WBC World Lightweight Title 

Guts Ishimatsu vs. Ken Buchanan」

イスマエル・ラグナ(Ismael Laguna)のページ

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ロベルト・デュラン(Roberto Durán)のページ

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ガッツ石松(Guts Ishimatsu)のページ

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