2021年12月10日金曜日

エステバン・デ・ヘスス(Esteban De Jesus)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

速いジャブと左フックでガッツ石松を破りWBC世界ライト級王座を獲得したプエルトリカン。ロベルト・デュラン戦(再戦)、バズソー山辺戦、ソウル・マンビー戦を紹介します。

エステバン・デ・ヘスス(Esteban De Jesus)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

エステバン・デ・ヘスス(プエルトリコ)

身長164cm:オーソドックス(右構え)

ロベルト・デュラン 11R KO エステバン・デ・ヘスス

(WBA世界ライト級タイトル戦、1974年)

デ・ヘスス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

デュラン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

1R:左フックでデュランがダウン

7R:右ストレートでデ・ヘススがダウン

11R:右ストレートでデ・ヘススがダウン

(感想:デュランがタイトル防衛。テクニシャンタイプだったデ・ヘスス。同じプエルトリコのウィルフレド・ベニテスのジムメイトであり、ベニテスの父親から指導を受けたという。17歳でプロデビュー。サンファンでのデビュー戦以来、連戦連勝でプエルトリコ・ライト級王座獲得、防衛。アントニオ・ゴメスに初黒星(ゴメスはその試合の後、西城正三をKOしてWBA世界フェザー級王座を獲得)。その後はまた連勝。北米ライト級王座獲得、防衛。そしてこのデュランとの再戦。初戦はノンタイトル戦で行われ、デ・ヘススが判定勝ち。王者デュランは説明不要の有名選手。パナマの「石の拳」。デビュー以来、全勝だったがデ・ヘススに初黒星。四度目の防衛戦でデ・ヘススと再戦。パナマで行われた試合。デュランはこれまで43勝(36KO)1敗。デ・ヘススは41勝(22KO)1敗。1R、共にキレのあるジャブ、ストレートを使い、接近戦では激しくフック連打。左フックでデュランがストンとダウン。その後は打ち合いが続く。次第にキツくなってきたのか、デ・ヘススはフットワークとクリンチが増える。7R、11Rのダウン。いずれも打ちのめすようなパンチによるダウン。デ・ヘススは立てず、KO。かなり激しい打ち合いになったのは、どちらが強いかハッキリさせたい、ということだったのではないかと思われる。しかしながら、一発のパワーではデュランが上。仮にデ・ヘススが打ち合いを避けてフットワーク、ジャブ、テクニックで勝とうとしたとしても、この日のデュランの荒々しい攻撃をかわすことができたかどうか。)


エステバン・デ・ヘスス 6R TKO バズソー山辺

(WBC世界ライト級タイトル戦、1977年)

デ・ヘスス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

山辺:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

1R:フック連打で山辺がダウン

6R:右ストレート、連打で2度、山辺がダウン

(感想:デ・ヘススがタイトル防衛。地元でガッツ石松からこの王座を獲得したデ・ヘスス。山辺とプエルトリコで二度目の防衛戦。サウスポーの挑戦者、山辺は日本ライト級王座を獲得したことがある選手。アルフレド・エスカレラ(プエルトリコ)のWBC世界J・ライト級王座に二度挑戦していずれも敗北。これが三度目の世界挑戦となる。山辺が足踏みするかのようなフットワークでジャブ、ストレート。デ・ヘススがいきなり仕掛けて1Rにダウンを奪う。左ストレートを狙う山辺だが、デ・ヘススはフットワークと身軽な動きで攻撃をかわす。6R、右ストレートがガツンという感じで決まって山辺がダウン。さらに連打でダウン。立ったが、レフェリーは試合をストップ。デ・ヘススがスピーディーだった試合。山辺が強い選手なのかどうかわからないまま終わってしまった(左ストレートと右フックは強そうだったが)。山辺は次の試合にも敗れて引退。ピークを過ぎていたようだ。)


ソウル・マンビー 13R KO エステバン・デ・ヘスス

(WBC世界J・ウェルター級タイトル戦、1980年)

デ・ヘスス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

マンビー:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

12R:左フックでデ・ヘススがダウン

13R:右ストレートでデ・ヘススがダウン

(感想:マンビーがタイトル防衛。デュランとの三度目の対戦で敗れてWBC王座を失ったデ・ヘスス。階級を上げて二冠王を目指す。王者マンビーはソウルで金相賢をKOして王者になった背の高いアメリカ人。太い腕から繰り出す長いジャブ、右ストレート、振りの大きい左フックが武器。これが初防衛戦。マンビーの懐に飛び込もうとするデ・ヘススだが、ジャブが少ないためパンチがヒットしない。マンビーも長いリーチを持て余して、クリンチが多くなる。12R、マンビーの大きな左フックでデ・ヘススがダウン。13R、キレイな右ストレートでデ・ヘススがダウン、KO。マンビーはややもたついたが、ジャブで先手を取り、ダウンを奪ったパンチには迫力があった。デ・ヘススはパワーはあったが雑な攻め方。闇雲に打っていって、最後は玉砕。この試合がラストファイトとなった(28歳)。ボクシングを始めた当初から薬物を使っていたデ・ヘスス。その後、事件を起こし、刑務所へ。最後はエイズで若くして亡くなった(37歳)。)

①「WBA World Lightweight Title 

Roberto Duran vs. Esteban De Jesus」

②「WBC World Lightweight Title 

Esteban De Jesus vs. Buzzsaw Yamabe」

③「WBC World Super Lightweight Title 

Saoul Mamby vs. Esteban De Jesus」

ロベルト・デュラン(Roberto Durán)のページ

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ガッツ石松(Guts Ishimatsu) のページ

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ソウル・マンビー(Saoul Mamby)のページ

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