WBO世界バンタム級王者。速いジャブからの強打で世界を獲得したプエルトリカン。デューク・マッケンジー戦、ウィルフレド・バルガス戦、ミゲル・ハッピー・ロラ戦を紹介します。
ラファエル・デル・バレ(プエルトリコ)
身長168cm:オーソドックス(右構え)
①ラファエル・デル・バレ 1R KO デューク・マッケンジー
(WBO世界バンタム級タイトル戦、1992年)
デル・バレ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
マッケンジー:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
1R:左ジャブ、フック連打で2度、マッケンジーがダウン
(感想:デル・バレがタイトル獲得。アマチュアでも活躍したデル・バレ(大きな大会で銅メダルを獲得したことも)。ジャブとフットワークを使って相手の戦力をチェックする慎重な選手。サンファンでのデビュー戦以来、連戦連勝。まだ王座を獲得したことがなく、英国で初の世界挑戦。王者マッケンジー(英国)はスラリとしたボクサータイプ。危険なハードパンチャーであるガビー・カニザレスを判定で下してこのタイトルを獲得したテクニシャン。互いにジャブ。左ジャブがカウンター気味にヒットしてマッケンジーがダウン。立ったが、デル・バレの右ストレート、左フック、右フックのコンビネーションでマッケンジーは10カウントを聞いた。短い試合だったが、デル・バレの強さが充分に伝わる内容。どのパンチもパワフル。二階級制覇王者マッケンジーが試合終了後もしばらく立てなかったほどの強烈な王座交代劇だった。)
②ラファエル・デル・バレ 5R TKO ウィルフレド・バルガス
(WBO世界バンタム級タイトル戦、1993年)
デル・バレ:左ジャブ、右ストレート、左フック
バルガス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
5R:右ストレート、左フックで2度、バルガスがダウン
(感想:デル・バレがタイトル防衛。プエルトリカン同士の対戦。挑戦者バルガスはデューク・マッケンジーが王者だった時に同タイトルに挑戦したことがあり(TKO負け)、これが二度目の挑戦。ジャブを使いながら接近してショート連打するバルガス。デル・バレは足を使いながらジャブ。攻めようとするバルガス、ジャブで距離を取るデル・バレ。5R、デル・バレがロープ際でラッシュをかける。バルガスが二度ダウン。二度目のダウンと同時にストップ。やや実力差があった試合。デル・バレは右ストレート、左フックが強く、一気に攻めて仕留める爆発力を見せた。)
③ラファエル・デル・バレ 12R 判定 ミゲル・ハッピー・ロラ
(WBO世界バンタム級タイトル戦、1993年)
デル・バレ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ロラ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
10R:左フックでロラがダウン
(感想:デル・バレがタイトル防衛。サンファンでの二度目の防衛戦。挑戦者ロラはコロンビアの選手で元WBC王者。ガビー・カニザレスとこのタイトルを王座決定戦で争ったがKO負け。これが同タイトルへの二度目のチャレンジとなる。どちらも口ヒゲを生やし、ガードを上げてジャブ、ストレート。見た目も戦い方も似ている二人。前に出るロラ。デル・バレはいつものようにフットワークとジャブ。接近戦では共にパワフル。10R、左フックでロラが痛烈なダウン。判定は3-0。映像では前に出続けたロラが攻勢点を取っていたように見えたが、デル・バレのジャブが評価されたか。両者に力の差はあまり感じられなかった。強いパンチを持つデル・バレにはもっと王者らしく攻めていって欲しかったところ。消極的な勝ち方をしたデル・バレ。次の防衛戦は英国で、相手はガーナのアルフレッド・コティ。これに判定負けして初黒星、王座陥落。その後もリングに上がり続けたが世界王座返り咲きならず。思ったほど活躍できなかった印象。全勝のまま王者になった時点で満足したのかもしれない。)
Duke McKenzie vs. Rafael Del Valle」
②「WBO World Bantamweight Title
Rafael Del Valle vs. Wilfredo Vargas」
③「WBO World Bantamweight Title
Rafael Del Valle vs. Miguel Lora」
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