貴重な写真が満載の雑誌。モハメド・アリ、ラリー・ホームズなど「雑誌の内容についての個人的な解説」「雑誌で紹介された選手のその後」。
ボクシングマガジン1980年4月号
(コメント)
注目記事は「(モハメド)アリの復帰宣言」。当時かろうじて現役だった38歳のアリが復帰してWBA世界ヘビー級王者ジョン・テート(当時)にチャレンジしようとしている、という記事。プロモーターのキングとアラムはWBC王者ホームズ(当時)とテートの統一戦を計画。その勝者とアリを戦わせる、という筋書きだったらしい。現実にどうなったかは周知の通り。梶間正夫の「昔こんなボクサーがいました」は「デビー・ムーア」。リングでの事故で死亡したムーアの物語。優秀な選手であったが軽量級の人気のなさで苦労した話、最期の試合の様子、などが書かれています。「世界のトップボクサー紹介」は「金泰式」「カーチス・パーカー」「カルロス・エルナンデス」。対戦相手が亡くなる事故があったがカムバックしたパーカー。この時点では無敗。後にジョン・ムガビ、マイケル・ナンらと対戦。「実業家として成功しているケン・ノートン」。引退後、悠々自適の生活をしているノートン。かなり商才があるらしく、映画俳優としてもっと活躍したい、と希望を語っている。「レオン・スピンクスのカムバック」。アリに勝ったことがあるレオンがカムバック。期待する声と否定的な声。後に日本でアントニオ猪木と戦った。それでよかったのかも。「世界の顔:ラファエル・オロノ」。WBC世界J・バンタム級王者オロノはモハメド・アリに似た優れたボクサーだ、という記事。アマチュアでも優秀だったらしい。
ボクシングマガジン1980年5月号
(コメント)
「ラリー・ホームズ vs. レロイ・ジョーンズ」のカラー写真が迫力(トーマス・ハーンズも1枚だけですが写真が載ってます)。ホルヘ・ルハンのインタビュー記事(試合前に行われた取材)。トレーニングするモハメド・アリの写真はちょっと不気味な感じ(25ページ)。センサク・ムアンスリンの近況がなかなか面白い(特にプライベートなエピソード)。梶間正夫の「昔こんなボクサーがいました」は「ハリー・ウイルス」(あのジャック・デンプシーが対戦を避けたという黒人強豪のエピソード。デンプシー陣営がウイルスではなくジーン・タニーとの試合の計画を進めたときのエピソードなどが書かれています)。世界のトップボクサー紹介は「ヒルマー・ケンティ」「ロドルフォ・ゴンザレス」「マイケル・スピンクス」。「兄貴(レオン)以上のスキルがある」と評価されていた頃のマイケル・スピンクスが新人として紹介されている(その後、世界L・ヘビー級タイトルを統一し、ラリー・ホームズを破ってIBF世界ヘビー級タイトルを獲得)。試合のレポートだけではなく、テレビで試合を観ているだけではわからない「選手の素顔」を見ることができるのもボクシングマガジンのいいところ。カラー写真と選手のエピソードに注目の内容です。
雑誌の紹介:ボクシングマガジン1981年1月号~6月号
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