連打でWBA世界ストロー級タイトルを獲得したスタミナ豊富なラッシャー。ペッチャイ・チュワタナ戦、崔煕庸戦(初戦)、井岡弘樹戦を紹介します。
金奉準(韓国)
身長164cm:オーソドックス(右構え)
①金奉準 4R KO ペッチャイ・チュワタナ
(WBA世界ストロー級タイトル戦、1990年)
金:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ペッチャイ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
4R:連打でペッチャイがダウン
(感想:金がタイトル防衛。韓国のタフ男、金。ソウルでプロデビュー(勝利)。プロ四戦目で敗北するなど、負けと引き分けを経験。「中堅どころ」といった感じであったが、日本で後に世界ストロー級王者になる大橋秀行に勝利。しかし、韓国J・フライ級王座戦で敗北。WBAがストロー級を創設。その初代王者決定戦に出場。レオ・ガメスに敗北、王座獲得ならず。その後、三連勝。再び王座決定戦に出場し、アグスティン・ガルシアを下して王座獲得。地元でペッチャイと三度目の防衛戦。挑戦者ペッチャイ(タイ)は小柄なサウスポー。左右の構えの違いはあるが、共にジャブ、ストレートが武器。接近してガチャガチャ打ち合う。4R、金がロープ際にペッチャイを追い込んで連打。ペッチャイがダウンしてそのままKO。「力技」といった感じの倒し方。ペッチャイはジャブ、ストレートは良かったが、接近戦はあまり得意ではなさそうで、不器用さがあった。)
②崔煕庸 12R 判定 金奉準
(WBA世界ストロー級タイトル戦、1991年)
金:左ジャブ、右ストレート、左右フック
崔:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:右ストレートで金がダウン
5R:右フックで2度、崔がダウン
(感想:崔がタイトル獲得。金の六度目の防衛戦。挑戦者の崔はこれまで9戦全勝(5KO)。アマチュア時代に実績があった選手で、プロでの試合数は少ないが東洋太平洋ストロー級王座を獲っている。似た戦い方をする両者。ジャブと連打。2R、5Rのダウンはタイミングのいいパンチによるもの。その後は一進一退。どちらかが一方的になることもなく12R終了。判定は3-0。金の右も力強くて良かったが、崔のスピードが評価されたか。再戦も崔の判定勝ち。崔は後、日本で大橋秀行の挑戦を受ける。)
③井岡弘樹 12R 判定 金奉準
(WBA世界J・フライ級タイトル戦、1992年)
金:左右フック
井岡:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:井岡がタイトル防衛。崔煕庸との再戦に敗れた金が再起戦で井岡に挑戦。井岡はあの柳明佑を番狂わせで破って王者になった二階級制覇王者。これが二度目の防衛戦。WBA7位の金。接近して闇雲にフック連打。井岡は距離を取ってジャブ、そしてストレート、左フック。もみ合う展開。11R、金の左フックがヒット。判定は3-0。ダウンシーンは無し。井岡はパンチの正確さがあり、特に左フックが効果的だった。金は中間距離でいいパンチを打っていたが、妙に接近してガチャガチャ打っていた。最後は押され気味になりながらもなんとか防衛した井岡。井岡と言えば大橋秀行との対戦が期待されていたが実現しなかった。金は大橋に勝ったことがある。井岡は金に勝った。対決していたら井岡が勝っていたのではないか? 井岡は手数が多く、ボクシングが巧かった。その後、金はメルチョル・コブ・カストロとラスベガス「シーザース・パレス」で戦ったが、判定負け。以後、世界王座に返り咲くことはなかった。世界王者としては最軽量級ということもあって地味な存在だったが、大橋、井岡、日本でもおなじみのレオ・ガメス、崔煕庸と戦ったことで記憶に残る選手である。)
Bong-Jun Kim vs. Petchthai Chuvatana」
②「WBA World Minimumweight Title
Bong-Jun Kim vs. Hi-Yong Choi」
③「WBA World Light Flyweight Title
Ioka Hiroki vs. Bong-Jun Kim」
金奉準&崔漸煥のページ
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崔熙墉(Hi Yong Choi)のページ
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井岡弘樹(Ioka Hiroki)①のページ
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大橋秀行(Ohashi Hideyuki)のページ
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メルチョル・コブ・カストロ(Melchor Cob Castro)のページ
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