WBA世界バンタム級王者。強打で人気選手と戦った男。辰吉丈一郎戦、ジョニー・タピア戦、ジョニー・ブレダル戦を紹介します。
ポーリー・アヤラ(アメリカ)
身長166cm:サウスポー
①辰吉丈一郎 6R 負傷判定 ポーリー・アヤラ
(WBC世界バンタム級タイトル戦、1998年)
アヤラ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
辰吉:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:辰吉がタイトル防衛。テキサス州フォートワース出身のアヤラ。ダラスでのプロデビュー以来、連戦連勝。北米バンタム級王座を獲得、防衛(六度)。これまで25戦全勝(11KO)。日本で初の世界挑戦。王者の辰吉はおなじみ。網膜剥離、強敵との試合で敗北など、様々な困難に遭いながらも王座を奪回した男。これが二度目の防衛戦。1R、ジャブを使いながらパワーを込めた左ストレート、右フックを当てようとするアヤラ。辰吉はフットワークとジャブ連打。アヤラの左ストレートがクリーンヒット。その後も打ち合い。辰吉はスピード、アヤラはパワーで勝負。6R、バッティングで辰吉が負傷。判定で辰吉。ダウンシーンは無し。アヤラは負けたが、パワーでは勝っていた。KO勝ちが11回しかないのが不思議に思えたほど、力強いパンチを打っていた。)
②ポーリー・アヤラ 12R 判定 ジョニー・タピア
(WBA世界バンタム級タイトル戦、1999年)
アヤラ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
タピア:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:アヤラがタイトル獲得。辰吉戦後、二連勝のアヤラが二度目の世界挑戦。ターゲットはあのナナ・コナドゥを破ってWBA王者になったタピア。これまで46勝(25KO)2分で無敗。ラスベガスでの一戦。リングサイドでは両選手の妻とオスカー・デラ・ホーヤ(当時WBC世界ウェルター級王者)が観戦。気合いが入り過ぎているのか、ゴング前にアヤラを突き飛ばすタピア。左右の構えの違いはあるが、共に強いパンチをしっかり当てていこうとするタイプ。互いにジャブ。アヤラは左ストレート、右フック、タピアは連打をまとめる。一進一退。判定は3-0。ダウンシーンは無し。共にパンチの打ち方が良く、二人の間には大きな実力差は無かったように感じられたが、ディフェンスの差で勝負がついた。二人の気合いと集中力を感じた好試合だった。)
③ポーリー・アヤラ 12R 判定 ジョニー・ブレダル
(WBA世界バンタム級タイトル戦、2000年)
アヤラ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ブレダル:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
2R:左ストレートでブレダルがダウン
(感想:アヤラがタイトル防衛。ラスベガスでの二度目の防衛戦。ブレダルはデンマークの選手で元WBO世界S・フライ級王者(後にこのWBA世界バンタム級タイトルも獲得)。これまで45勝(23KO)1敗。速いジャブ、ストレート、左フックを使う、正統派ボクサータイプ。2R、左ストレートでダウン。その後は、フットワークとジャブのブレダル、得意の右フックで相手を追うアヤラ。最終ラウンド終了時に両手を上げて、勝利を確信しているようなポーズをするブレダル。判定は2-0。ブレダルの速いジャブも良かったが、互いにディフェンスしてかみ合わないシーンが多く、映像ではアヤラの右フックが有効だったように見えた。その後も勝ち続けたアヤラ。IBOのスーパーバンタム級王座も獲得したが、空位となっていたWBC世界フェザー級王座はエリック・モラレスに判定負けで王座獲得ならず。ラストファイトはマルコ・アントニオ・バレラにTKO負け。オルズベック・ナザロフに似たような力強い戦い方をするサウスポーでありながらKO勝ちの数は意外に少なかったアヤラ。好戦的な姿勢と慎重さを併せ持つ男だった。引退後はパーキンソン病に苦しむ人々を支援する活動をしているという。)
Tatsuyoshi Joichiro vs. Paulie Ayala」
Johnny Tapia vs. Paulie Ayala」
③「WBA World Bantamweight Title
Paulie Ayala vs. Johnny Bredahl」
辰吉丈一郎(Tatsuyoshi Joichiro)のページ
-------------------
ジョニー・タピア(Johnny Tapia)のページ
0 件のコメント:
コメントを投稿