2021年9月24日金曜日

マヌエル・メディナ(Manuel Medina) 「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

スピーディーなジャブ、ストレートでIBF、WBC、WBO世界フェザー級王座を獲得したメキシカン。トロイ・ドーシー戦、フランキー・トレド戦、スコット・ハリソン戦を紹介します。

マヌエル・メディナ(Manuel Medina) ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

マヌエル・メディナ(メキシコ)

身長173cm:オーソドックス(右構え)

マヌエル・メディナ 12R 判定 トロイ・ドーシー

(IBF世界フェザー級タイトル戦、1991年)

メディナ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ドーシー:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

2R:右ストレートでメディナがダウン

3R:右ストレートでメディナがダウン

(感想:メディナがタイトル獲得。「Mantecas」(英語で言う「Lard(油)」のこと)と呼ばれるメディナ。彼の「滑らかな動き」を例えたものだが、そういう例えをされる選手はパワーと迫力に欠けることが多い。アマチュアで少し経験を積んで14歳でプロ入り。戦績はなかなか良く、WBAのインター王座(J・ライト級)を獲得、防衛。元世界王者スティーブ・クルスを破る金星。そしてこのドーシーへの挑戦。王者ドーシーはキックボクシングの元世界王者でもあるハードパンチャー。このタイトルを王座決定戦で獲得(右ストレートでワンパンチKO)。カリフォルニア「グレート・ウェスタン・フォーラム」での一戦。自慢の右強打で攻めるドーシー。メディナは足のスタンスを広くとってジャブ、ストレート。2R、突き刺すように打ったドーシーの右ストレートでメディナがダウン。3R、右ストレートがカウンターとなってメディナがダウン。その後は、攻めるドーシー、軽いが速い連打で応戦するメディナ。意外に器用なメディナ。細かいパンチでドーシーの右目あたりから出血させ、連打で圧倒するシーンも。12R終了。判定は3-0。メディナが二度ダウンを奪われながらも逆転勝ち。ドーシーはホルヘ・パエスに敗れるなどで王者になるのに時間がかかり、ようやく王座を手に入れたところだったが初防衛に失敗。パワーはあるが、不器用なドーシー。残念。)


マヌエル・メディナ 6R TKO フランキー・トレド

(IBF世界フェザー級タイトル戦、2001年)

メディナ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

トレド:右ジャブと左ストレート

(感想:メディナがタイトル奪回。ドーシーから奪った王座をしぶとく防衛し続けたメディナだが、強豪トム・ジョンソンに王座を奪われた。その後、ジョンジョン・モリナのIBF世界J・ライト級タイトルに挑戦して判定負け。ジョンソンとの三度目の対戦にも敗れ、王座奪回ならず。強打者アレハンドロ・ゴンザレスに勝利してWBC世界フェザー級タイトル獲得。初防衛戦でルイシト・エスピノサに敗北、王座陥落。ナジーム・ハメドのWBO世界フェザー級タイトルへの挑戦はTKO負け。エスピノサとの再戦に敗れ、王座奪回ならず。ヘクター・リサラガに勝利してIBF世界フェザー級タイトル奪回。二度目の防衛戦でポール・イングルに敗れ、王座陥落。そしてこのトレドへの挑戦。負けても負けてもはい上がってくるしぶといメディナ。ラスベガスで三度目のIBF王座獲得なるか、といったところ。サウスポーの王者トレドはヘクター・カマチョっぽいアウトボクサーで、ニックネームは「The Shark」。マルコ・アントニオ・バレラのWBO世界J・フェザー級タイトルに挑戦したときは2RでTKO負けしたが、ムブレロ・ボティーレを3-0の判定で破ってIBF世界フェザー級タイトル獲得。これが初防衛戦となる。1Rからメディナが右ストレート、左フックをヒットさせる。なぜか受け身の姿勢のトレド。6R開始のゴングに応じられず、棄権。ダウンシーンは無し。トレドは何がしたかったのだろう? 人気ボクサーのスタイルをマネするのはいいけど、パンチが無いところまでマネしなくても。メディナはさすがにドーシー戦と比べるとパンチのキレと動きのスピードが落ちていた。左フックを当てる巧さで勝った印象。) 


マヌエル・メディナ 12R 判定 スコット・ハリソン

(WBO世界フェザー級タイトル戦、2003年)

メディナ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ハリソン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:メディナがWBOタイトル獲得。トレドから奪った王座をジョニー・タピアとの初防衛戦で失ったメディナ。タピアは実力者であり、負けたからダメというわけではないが、王座を獲っても長続きしないのはパンチの無さが原因か? 空位になったIBF王座をファン・マヌエル・マルケスと争ったが敗北。そして、次はかつて獲れなかったWBO王座を狙う。王者ハリソンは英国の選手で、ブロックしながら思い切った右ストレート、フックを打つ男。ただし、パンチのキレはあまりない。グラスゴーで行われた試合。いつものようにジャブ、ストレートを連打するメディナ。ハリソンのパンチは空を切る。判定は2-1。3-0でもよかったと思うが、ハリソンのパワーを評価したジャッジがいたということか。ダウンシーンは無し。しかし、再戦はハリソンが勝利、王座奪回。その王座を防衛し続けた。メディナはフェザー級で何度も王者になったが、パンチが無いため王者としては短命に終わった。上の階級での世界挑戦にも失敗。個人的には一番キレがあった頃のドーシー戦が「彼の全て」だったような気がする。) 

①「IBF World Featherweight Title 

Troy Dorsey vs. Manuel Medina」

②「IBF World Featherweight Title 

Frankie Toledo vs. Manuel Medina」

③「WBO World Featherweight Title 

Scott Harrison vs. Manuel Medina」

トロイ・ドーシー(Troy Dorsey)のページ 

0 件のコメント:

コメントを投稿