2020年7月17日金曜日

トロイ・ドーシー(Troy Dorsey)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

フェザー級のアゴ砕きパンチ、ドーシー。ベルナルド・ピニャンゴ戦、ホルヘ・パエス戦(再戦)、アルフレド・ランヘル戦を紹介します。

トロイ・ドーシー(Troy Dorsey)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

トロイ・ドーシー(アメリカ)
身長168cm:オーソドックス(右構え)

トロイ・ドーシー 8R TKO ベルナルド・ピニャンゴ
(フェザー級戦、1990年)
ドーシー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ピニャンゴ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:右ストレートでピニャンゴがダウン
8R:右ストレートで2度、ピニャンゴがダウン
(感想:テキサス州出身のドーシー。その強打からニックネームは「The Destroyer(壊し屋)」。元WBA王者スティーブ・クルスと同門(クルスがマクギガンに勝った時、その勝利を喜ぶ姿が映像で残っている)。10歳で空手とテコンドーを習う。キックボクサーとして世界王者に。プロボクシングに転向するが、再びキックの試合に出場したり、ボクシングでは負けたり引き分けたり、と不安定な状態。その後はコツをつかんだか連勝し、ホルヘ・パエスのIBF世界フェザー級タイトルに挑戦。攻めまくったが、パンチの正確さで敗北。このピニャンゴ戦はパエスに負けた再起戦となる。ピニャンゴは二階級制覇王者。テクニックで勝負するタイプ。ラスベガス「Hilton Hotel」での一戦。典型的なファイタータイプのドーシーが攻めて、ボクサータイプのピニャンゴが距離を取ろうとする展開。2R、右ストレートでピニャンゴがダウン。パンチにキレがないピニャンゴ。8Rのダウンはいずれも痛烈なもの。立ったがレフェリーストップ。ドーシーがパワーで勝利。ピニャンゴはこれで引退。ベストウェイトはバンタム級のピニャンゴ。この敗北は彼の真の実力を表すものではない。)

ホルヘ・パエス 12R 引分 トロイ・ドーシー
(IBF・WBO世界フェザー級タイトル戦、1990年)
ドーシー:左右フック
パエス:左右フック
(感想:パエスがタイトル防衛。個性派の王者パエス(メキシコ)。ショーマンシップにあふれる男で、あのマービン・ハグラーが「パエスの試合が観たい」と試合のチケットを手に入れようとしたことがあるほど。ラスベガス「Hilton Hotel」での注目の再戦。前回と同じように超接近戦で攻めるドーシー。パエスをロープ際に押し込んでフック攻撃。パエスは回転の速い連打で応戦しながら腕をぐるぐる回してパンチを打ったり、おどけた動きをしたり。最終ラウンド終了時には「自分が勝った」という感じで両手を上げて勝利をアピールするドーシー。判定は引分。ダウンシーンは無し。キズと出血に苦しみながらもドーシーはよく前に出たが、パンチの正確さとディフェンスでまたしてもパエスが上回った。)

トロイ・ドーシー 1R KO アルフレド・ランヘル
(IBF世界フェザー級王座決定戦、1991年)
ドーシー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ランヘル:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでランヘルがダウン
(感想:ドーシーがタイトル獲得。パエスが返上した王座の決定戦に出場することになったドーシー。相手のランヘルは戦績は悪くはないが、ハーリー・スニード、ヘスス・サルード、スティーブ・クルス、ルイ・エスピノサといった実力者に敗北している。ラスベガス「シーザース・パレス」で行われた一戦。1R、いきなり突進するドーシー。距離を取ろうとするランヘル。強打で後退したランヘルに右ストレート一撃、KO。ランヘルがジャブで距離を取ろうとしたため、ドーシーにとって丁度いい距離となり、強打を生かすことができた。「ボクシングマガジン1991年8月号」によるとランヘルはアゴを骨折して病院へ直行したらしい。ワンパンチKOで大喜びのドーシー。しかし、初防衛戦でマヌエル・メディナに敗北。ダウンを奪って圧勝する雰囲気もあったが、細かいジャブなどでポイントを挽回されての判定負けだった。その後は、厳しいキャリア。オスカー・デラ・ホーヤなどを相手に戦ったが、負けが多くなっていった。ボクシングとキックボクシングは別物。パンチで相手をコントロールし、自分に有利な距離を作らなければならない。パワーだけなら誰にも負けていなかったドーシー。ようやく獲得した世界王座を一度も防衛できなかったのが残念。)

①「Featherweight
Troy Dorsey vs. Bernardo Pinango」
②「IBF・WBO World Featherweight Title
Jorge Paez vs. Troy Dorsey」
③「IBF World Featherweight Title
Troy Dorsey vs. Alfred Rangel」

ベルナルド・ピニャンゴ(Bernardo Pinango)のページ
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ホルヘ・パエス(Jorge "El Maromero" Páez)のページ
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マヌエル・メディナ(Manuel Medina)のページ

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