2022年3月18日金曜日

ベニー・ブリスコ(Bennie Briscoe)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

強烈なフック、右ストレートで強豪を追い込んだミドル級。カルロス・モンソン戦(再戦)、エディ・グレゴリー戦、マービン・ハグラー戦を紹介します。

ベニー・ブリスコ(Bennie Briscoe)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ベニー・ブリスコ(アメリカ)

身長173cm:オーソドックス(右構え)

カルロス・モンソン 15R 判定 ベニー・ブリスコ

(世界ミドル級タイトル戦、1972年)

ブリスコ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

モンソン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:モンソンがタイトル防衛。ジョージア州出身のブリスコ。ニックネームは「Bad(悪)」「無冠の帝王」(何が「悪」なのだろう?)。14人兄弟の貧しい家庭の出。ブリスコと言えばスキンヘッドでおなじみだが、その理由は「散髪代の節約のため」だったという(本心だと思うが、ジョークかもしれない)。スポーツする楽しさを覚え、ボクシングを選ぶ。16歳の時にフィラデルフィアへ。あのジョー・フレージャーと一緒にトレーニング(強くなるのも当然)。将来を考え、仕事を続けながらボクサーの道へ。アマチュアでも活躍(アメリカでの大会で銀メダルを獲得したことも)。デビュー以来、連勝だったが、連敗したことも。世界王者になる前のモンソン(アルゼンチン)と対戦してドロー(初戦)。敗北を経験しながらも連勝を続け、このモンソンとの再戦、世界初挑戦。モンソンはジャブ、右ストレートが武器の安定王者。これが六度目の防衛戦。アルゼンチンで行われた試合。スキンヘッドのブリスコが気合いの入った戦いぶり。体を左右に振りながら力強い右ストレート、左右フックで攻める。モンソンは下がりながらジャブ。時折、ブリスコの強打(特に左フック)がヒットするが、モンソンはジャブからのコンビネーション、左フックのカウンターで応戦。9R、ブリスコの強烈な右でバランスを崩すモンソン。終盤はモンソンが足を止めて打って出るシーンも。判定は3-0。ダウンシーンは無し。ブリスコはよく前に出たが、モンソンは手数、特にジャブが多かった。ポイント的にはモンソンの勝利に文句は無いが、下がるシーンが多く、エキサイティングな攻めは少な目。ミドル級はヘビー級に次いでボクシング界では重要なクラス。そのチャンピオンが下がってばかりでは困る。モンソンは歴代でも評価が高い世界ミドル級王者だが、こういう受け身の試合も多かった。) 


ベニー・ブリスコ 10R 判定 エディ・グレゴリー

(ミドル級戦、1975年)

ブリスコ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

グレゴリー:左ジャブ、右ストレート、左フック

(感想:北米ミドル級王者になったブリスコだが、ライバルのロドリゴ・バルデスに敗北、王座陥落。WBC王者になったバルデスに挑戦したが、またしても敗北。そしてこのフィラデルフィアでのグレゴリー戦。グレゴリーは後にWBA世界L・ヘビー級タイトルを獲得し、「エディ・ムスタファ・ムハマド」に改名する男。コンビネーション(ジャブからの右ストレート、左フック)をリズミカルに使うグレゴリー。ファイターのブリスコはいつものように接近してボディ攻撃。連打のグレゴリー、一発狙いのブリスコ。ジャブはグレゴリーの方が多い。最終ラウンド終了時、グレゴリーは両手を上げて自身の勝利をアピール。判定は2-1。ブリスコのパワーが評価されたか。映像ではグレゴリーがジャブでポイントを取っていたように見えた。ダウンシーンは無し。)


マービン・ハグラー 10R 判定 ベニー・ブリスコ

(ミドル級戦、1978年)

ブリスコ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ハグラー:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(感想:これまで60勝(50KO)16敗6分のブリスコ。KO数が多いが、負け数も多い。カルロス・モンソンが返上した世界ミドル級王座をバルデスと争ったが判定負け(結局、バルデスには三連敗。一度も勝てなかった)。結果的にそれが最後の世界戦に。そしてこのフィラデルフィアでのハグラー戦。後に80年代前半のボクシング界をリードする存在となるハグラー。これまで40勝(33KO)2敗1分。世界王者になる前の試合。共にスキンヘッド。サウスポーのハグラーがフットワークを使いながらジャブ、連打。ブリスコは強打を当てようとするが、ハグラーのフットワークとディフェンスにかわされる。足を止めての打ち合いもハグラーがパンチの正確さで優勢。判定は3-0。ハグラーの手数が評価されたか(この頃のハグラーは速いパンチで勝負するタイプだった。ビト・アンツォフェルモの世界ミドル級王座に挑戦して引き分けた後、パワー重視のスタイルになった)。ダウンシーンは無し。モンソン、ハグラーと戦ったブリスコ。彼にとってはどっちが強かったのだろう? 1分間のインターバルの時も座らなかったスキンヘッドのブリスコ(カムバック後のジョージ・フォアマンに似ている)。フォアマンのようにもっとジャブを使う選手だったら世界王者になっていたかもしれない。)

①「World Middleweight Title 

Carlos Monzon vs. Bennie Briscoe」

②「Middleweight 

Bennie Briscoe vs. Eddie Gregory」

③「Middleweight 

Bennie Briscoe vs. Marvelous Marvin Hagler」

ロドリゴ・バルデス(Rodrigo Valdes)①のページ

---------------

カルロス・モンソン(Carlos Monzon)①のページ 

---------------

エディ・ムスタファ・ムハマド(Eddie Mustafa Muhammad)のページ

---------------

マービン・ハグラー(Marvelous Marvin Hagler)のページ

0 件のコメント:

コメントを投稿