2022年3月23日水曜日

マリオ・アサバチェ・マルチネス(Mario "Azabache" Martinez)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

端正なボクシングのJ・ライト級。数度の世界挑戦も。ローランド・ナバレッテ戦、フリオ・セサール・チャベス戦、アズマー・ネルソン戦(再戦)を紹介します。

マリオ・アサバチェ・マルチネス(Mario "Azabache" Martinez)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

マリオ・アサバチェ・マルチネス(メキシコ)

身長 cm:オーソドックス(右構え)

マリオ・マルチネス 5R TKO ローランド・ナバレッテ

(J・ライト級戦、1984年)

マルチネス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ナバレッテ:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

3R:右ストレートでナバレッテがダウン

(感想:メキシコのマルチネス。16歳でプロ入り。ジャブ、ストレートを基本とする正統派で、これまで27勝(25KO)1敗1分の18歳。このところ連勝中で、直前の試合ではロベルト・カスタノン(スペイン。ダニー・ロペス、サルバドル・サンチェスのWBC世界フェザー級王座に挑戦)にTKO勝ちしている。ナバレッテは元WBC世界J・ライト級王者。バズーカ・リモンとの激戦で有名なフィリピンのサウスポーで47勝(24KO)7敗3分。思い切った攻めが武器の危険な男。ロサンゼルス「オリンピック・オーディトリアム」での一戦。互いにジャブを打ち、ストレートを狙う。コンビネーション(左ジャブからの右ストレート、左フック)を使うマルチネス。ナバレッテは左右フックでボディ攻撃。ジャブで先手を取るマルチネス。ナバレッテはハードパンチャーだが狙いすぎで手数が少ない。2R、左フックでグラつくナバレッテ。3R、連打からの強烈な右ストレートでナバレッテがダウン。5R終了間際、ナバレッテがコーナーで連打されてレフェリーストップ。マルチネスが正確なパンチで実力者から実に見事な勝利。ナバレッテの動きは悪くはなかった。この結果は実力によるものだと思う。マルチネスの次の試合は同国人フリオ・セサール・チャベスとのWBC世界J・ライト級王座決定戦。)


フリオ・セサール・チャベス 8R TKO マリオ・マルチネス

(WBC世界J・ライト級王座決定戦、1984年)

マルチネス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

チャベス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:チャベスがタイトル獲得。共に世界初挑戦。試合地はロサンゼルス「オリンピック・オーディトリアム」。22歳のチャベス(この頃はかなりスリムな体型)。これまで41戦全勝(37KO)だが、地方での試合が多く、国際的にその実力はまだあまり知られていない。共に足でリズムを取りながらジャブ、接近してフック連打。ボクサータイプのマルチネスは接近戦を仕掛けるが、パンチを当てる巧さとディフェンスでチャベスが上回る。離れた距離でもチャベスのジャブがヒット。8R終了間際、マルチネスが連打されてレフェリーストップ(TV放送画面の時計ではストップの時点では3分を過ぎていたように見えた)。ダウンシーンは無し。マルチネスのパンチも時折ヒットしていたが、チャベスはタフ。地道にパンチを当て続けたチャベスの粘り強さを感じた一戦。しかしながら、後にチャベスがマイク・タイソン不在のボクシング界で世界の中心選手になると誰が予想しただろうか?)


アズマー・ネルソン 12R TKO マリオ・マルチネス

(WBC世界J・ライト級タイトル戦、1989年)

マルチネス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ネルソン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

12R:左フックでマルチネスがダウン

(感想:ネルソンがタイトル防衛。チャベス戦後、連勝だったマルチネスだが、ロジャー・メイウェザーに2-1で判定負け。それから連勝し、ガーナの黒人ネルソンと空位のWBC世界J・ライト級王座を争ったが2-1の判定負け。その判定が微妙だったということでラスベガス「ヒルトン・センター」で再戦。開始からパワーのあるジャブ、ストレート、左フックで前に出るネルソン。マルチネスは応戦。ワイルドなパワーで優勢のネルソン。マルチネスはよく粘るが、ディフェンスされ、ネルソンを倒すような攻撃ができない。12R、左フックでマルチネスが一瞬間をおいてダウン。立ったが、強烈な連打を浴びて戦闘不能になったところでレフェリーストップ。マルチネスは良い選手だが相手が悪すぎた。その後、マルチネスはジェフ・フェネックにも敗北(ノンタイトル戦)。ディンガン・トベラのWBO世界ライト級王座に挑戦したが届かず、メジャータイトルは獲得できなかった。昔のボクシングはレベルが高かった。世界王者になれるレベルの選手でも、より強い選手に阻まれて王者になれないことが昔はよくあった。マリオ・アサバチェ・マルチネスはそういう選手の一人である。)

①「Super Featherweight 

Rolando Navarrete vs. Mario Martinez」

②「vacant WBC World Super Featherweight Title 

Julio Cesar Chavez vs. Mario Martinez」

③「WBC World Super Featherweight Title 

Azumah Nelson vs. Mario Martinez」

ローランド・ナバレッテ(Rolando Navarrete)のページ

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フリオ・セサール・チャベス(Julio César Chávez)のページ

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アズマー・ネルソン(Azumah Nelson)のページ

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