2020年1月13日月曜日

フリオ・セサール・チャベス(Julio César Chávez)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

メヒコの英雄。連勝記録の三冠王。エドウィン・ロサリオ戦、メルドリック・テーラー戦、グレグ・ホーゲン戦を紹介します。

フリオ・セサール・チャベス(Julio César Chávez)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

フリオ・セサール・チャベス(メキシコ)
身長171cm:オーソドックス(右構え)

フリオ・セサール・チャベス 11R TKO エドウィン・ロサリオ
(WBA世界ライト級タイトル戦、1987年)
チャベス:右ストレート、左ボディフック
ロサリオ:左ジャブとフットワーク
(感想:チャベスが二階級制覇。後に数々のビッグイベントに登場し、リングアナから「El Gran Campeón Mexicano(メキシコの偉大な王者)」とコールされるようになるチャベス。デビュー以来、全勝でマリオ・マルチネスを下してWBC世界J・ライト級王座獲得。しかし、この時点では「無名のメキシカン」に過ぎなかった。その理由はそれまでローカルな場所で試合をしていたため、国際的にはよく知られていなかったから。その後、アメリカでも知られているロジャー・メイウェザー、ロッキー・ロックリッジらを破って、「次の時代のスーパースター」候補に。そのための重要な試合となったのが、このロサリオ戦。プエルトリコのハードパンチャー、ロサリオ。WBC戦でホセ・ルイス・ラミレス(後にチャベスとWBA・WBC世界ライト級王座統一戦で激突)にまさかのTKO負けを喫してしまったが、リンビングストン・ブランブルを粉砕し、WBA王座獲得。打たれ弱さはあるが、危険なハードパンチャー。右ストレート、左ボディフックで前に出るチャベス。ロサリオは左ジャブとフットワーク。超接近戦を仕掛けるチャベス。打たれるロサリオ。11R、目が腫れたロサリオが連打されたところでレフェリーストップ(ダウンシーンは無し)。チャベスがロサリオを滅多打ち。触れただけでも危険なパンチを持つロサリオにこれだけの接近戦ができるのは余程打たれ強くないとできない。共に強打者であるが、ロサリオはやや距離があった方が強いパンチを打てるのに対し、チャベスは離れても接近しても強打できる。距離を取らせなかったチャベスの作戦勝ち。称賛すべき度胸とタフネスだった。)

フリオ・セサール・チャベス 12R TKO メルドリック・テーラー
(WBC・IBF世界J・ウェルター級タイトル統一戦、1990年)
チャベス:右ストレート、左フック
テーラー:左ジャブと連打
(ダウンシーン)
12R:右ストレートでテーラーがダウン
(感想:チャベスが王座統一。歴史に残る一戦。ロジャー・メイウェザーを再戦でTKOしてWBC王者になったチャベス。「J・ウェルター級ナンバーワン」を決める試合に登場。テーラーはオリンピック金メダリストであり、プロでは無敗のIBF王者。スピードが武器の選手であるが、パワーもある。チャベスはいつものように右ストレート、左フックで前進。テーラーは左ジャブと回転の速い連打。頭をくっつけて至近距離で打ち合う。チャベスは右ストレート、テーラーは右アッパーが印象的。10R、テーラーが見事な連打。12R、右を打たれて「ガクン」となるテーラー。コーナー付近で右ストレートを食ってダウン。立ったが、レフェリー(リチャード・スティール)の呼びかけに反応できず、レフェリーストップ。試合時間が残り僅かのところでのストップが議論を呼び、リチャード・スティールはレフェリーとして登場するたびにファンからブーイングされるようになってしまった。試合内容については、TVの映像ではパンチの重さがよくわからないため判定についてはよくわからないが、左ジャブを使っている分、テーラーの方がポイントでは優位に立っているように見えた。「スピードとテクニック」のイメージのテーラー。負けたが、チャベスに一歩も引かない気の強さとパワーを証明。)

フリオ・セサール・チャベス 5R TKO グレグ・ホーゲン
(WBC世界J・ウェルター級タイトル戦、1993年)
チャベス:右ストレート、左ボディフック
ホーゲン:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでホーゲンがダウン
5R:右フックでホーゲンがダウン
(感想:チャベスがタイトル防衛。挑戦者ホーゲンは元々「タフガイ・コンテスト(ケンカ試合)」の選手。プロではIBF世界ライト級王座を獲得。この試合前、ホーゲンがチャベスを挑発したため、「試合」というより「制裁」という感じの内容になった。1R、いきなり仕掛けるチャベス。右ストレートでホーゲンがダウン。左ジャブと右ストレートで応戦するホーゲンだが、チャベスの重いパンチをボディーに「ドスン」、顔面に「ガツン」という感じで食らいまくり、5R、連打からの右フックでダウン。最後はレフェリーがホーゲンを救う形で試合終了。チャベスが圧勝。冷静な状態でも強いチャベスを怒らせるともっと強くて恐くなる、といった感じの結末。ハードな試合だったが気になったのが3Rにコーナーに置かれた看板が倒れたハプニング。個人的にはリング内に広告物を置いたり、リングに広告が印刷されているのは好ましくないと思う(命がけの試合をする場にふさわしくない。ただ、広告を置かないと興行が厳しいというのであれば仕方がない)。この後も勝ち続けたチャベス。しかし、パーネル・ウィテカー、フランキー・ランドールとの試合で急ブレーキがかかる。)

①「WBA World Lightweight Title
Edwin Rosario vs. Julio Cesar Chavez」
②「WBC・IBF World Super Lightweight Title
Julio Cesar Chavez vs. Meldrick Taylor」
③「WBC World Super Lightweight Title
Julio Cesar Chavez vs. Greg Haugen」

エドウィン・ロサリオ(Edwin Rosario)のページ
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メルドリック・テーラー(Meldrick Taylor)のページ
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グレグ・ホーゲン(Greg Haugen)①のページ
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グレグ・ホーゲン(Greg Haugen)②のページ

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