2020年2月7日金曜日

メルドリック・テーラー(Meldrick Taylor)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

世界J・ウェルター級、ウェルター級二冠王のスピードスター。ハロルド・ブレイザー戦、バディ・マクガート戦、アーロン・デービス戦を紹介します。

メルドリック・テーラー(Meldrick Taylor)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

メルドリック・テーラー(アメリカ)
身長171cm:オーソドックス(右構え)

メルドリック・テーラー 10R 判定 ハロルド・ブレイザー
(J・ウェルター級、1986年)
テーラー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ブレイザー:左ジャブと右ストレート
(感想:フィラデルフィア出身のテーラー。兄がボクシングをやっていたため、弟も自然にリングへ。アマチュアでは優秀な成績。ロス五輪(1984年)ではフェザー級で金メダル。プロではライト級で勝負。これまで全勝。ブレイザーは実力者。元カラテマン。ボクサーになったのが24歳、と遅い。経験を積むため積極的に試合をし、実力を上げてきている状況。共にボクサータイプで似たような戦い方をする。速いジャブの交換。テーラーがかなり積極的に連打を飛ばす。ブレイザーもバランスのよいスタイルからジャブ、ストレートを打つ。テーラーは左ボディフック、ブレイザーは右ストレートが印象的。判定3-0(ダウンシーンは無し)。テーラーの手数の多さが評価されたようだ。ブレイザーは後に世界タイトルに挑戦するが、いずれも判定負け。スピードのある良い選手だがパワー、決定力に欠けていた。そのブレイザーにスピード対決で勝ったテーラーは本物の選手である。)

メルドリック・テーラー 12R TKO バディ・マクガート
(IBF世界J・ウェルター級タイトル戦、1988年)
テーラー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
マクガート:左ジャブと左フック
(感想:テーラーがタイトル獲得。王者マクガートは実力者。身体は小さめだが、小気味よいパンチとディフェンスで勝ってきた男。序盤は速いジャブの打ち合い。ジャブでは互角の勝負といった感じだったが、左右フックの連打でテーラーが上回る(テーラーには「スピードがある選手」というイメージがあるが、連打にはパワーがあった)。12R、マクガートのセコンドがリングインして試合終了。ダウンシーンは無し。テーラーのスピードとパワーが優れていた一戦。あまり強さが感じられなかったマクガート。肩を痛めることが多かったが、パッとしない試合ぶりだったのはそれが原因か? 後、マクガートはサイモン・ブラウンを破ってWBC世界ウェルター級タイトル獲得、二階級制覇。)

メルドリック・テーラー 12R 判定 アーロン・デービス
(WBA世界ウェルター級タイトル戦、1991年)
テーラー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
デービス:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:テーラーが二階級制覇。フリオ・セサール・チャベスに「2秒」で敗れてしまったテーラー。再起して、再び世界を狙う。王者のデービスは「スーパーマン」と呼ばれるハードパンチャー。オシャレなキラキラした派手なトランクスでも有名。日本でもおなじみのマーク・ブリーランドをKOして王座獲得。これが初防衛戦。両者ジャブを打ち合う。デービスはパワーを込めた打ち方。やや力んでいるため「パンチの正確さ」に欠ける。テーラーは回転の速い連打。速いがパワーが乗っている。2Rに左フックでグラつくデービス。パワーのあるデービスに対し、力強い連打を見せるテーラー。判定は3-0。ダウンシーンは無し。テーラーは左フックが効果的で、左ボディフックの力強さが印象的だった。ただ、デービスがもっとジャブを中間距離で使っていれば微妙な判定になっていたかもしれない。その後、テーラーはこの王座を二度防衛するが、厳しい内容。三階級制覇を狙ってテリー・ノリスのWBC世界J・ミドル級王座に挑戦したが惨敗。その次の試合でクリサント・エスパーニャにKOされてWBA世界ウェルター級王座を失うなど、散々な目に。チャベスとの再戦にも敗れてしまった。元々はフェザー級だった男。パワーはあったが、どこか無理して強打していた印象。最もスピードがあったIBF王者時代が彼のベストだと思われる。)

ハロルド・ブレイザー
(1982にデビュー。1988年、ロジャー・メイウェザーのWBC世界J・ウェルター級タイトルに挑戦して2-1の判定負け。1989年、ファン・マルチン・コッジのWBA世界J・ウェルター級タイトルに挑戦して3-0の判定負け。)

ハワード・デービス
(1977にデビュー。1980年、ジム・ワットのWBC世界ライト級タイトルに挑戦して3-0の判定負け。1984年、エドウィン・ロサリオのWBC世界ライト級タイトルに挑戦して2-1の判定負け。1988年、バディ・マクガートのIBF世界J・ウェルター級タイトルに挑戦してKO負け。)

①「Super Lightweight
Meldrick Taylor vs. Harold Brazier」
②「IBF World Super Lightweight Title
Buddy McGirt vs. Meldrick Taylor」
③「WBA World Welterweight Title
Aaron Davis vs. Meldrick Taylor」

ハロルド・ブレージャー(Harold Brazier)のページ
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ジェームス・マクガート(James "Buddy" McGirt)のページ
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アーロン・デイヴィス(Aaron "Superman" Davis)のページ

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