100戦を超えるキャリア。J・ウェルター級のブレージャー。ブライアン・バロネット戦(再戦)、ロジャー・メイウェザー戦、パーネル・ウィテカー戦を紹介します。
ハロルド・ブレージャー(アメリカ)
身長175cm:オーソドックス(右構え)
①ハロルド・ブレージャー 10R KO ブライアン・バロネット
(北米J・ウェルター級王座決定戦、1986年)
ブレージャー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
バロネット:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
10R:右ストレートでバロネットがダウン
(感想:ブレージャーがタイトル獲得。インディアナ州出身のブレージャー。元々は空手をやっていたという。ボクシングを始めたのは24歳の時。アマチュアからプロへ。経験を積むため、積極的に試合に出場(ロイド・ハニガン、メルドリック・テーラーに判定負け)。自動車修理工でもあり、試合と仕事で大忙し。これまで37勝(25KO)7敗1分。速いジャブと右ストレートを武器とするボクサータイプ。バロネットは32勝(18KO)2敗で、南アフリカの白人選手。地元を中心に試合をし、ローカルタイトルを獲得している。これは再戦(初戦はバロネットの判定勝ち)。試合地はアトランチックシティ。共にスピードのあるジャブとストレートを基本として、フックでボディ攻撃。接近戦が続く。10R、連打からの右ストレートでバロネットがダウン、KO。パンチのキレと勢いでブレージャーが上だった印象。両者とも手数が多く、バランスも良く、強いパンチを当てていこうとする姿勢だったため好試合となった。)
②ロジャー・メイウェザー 12R 判定 ハロルド・ブレージャー
(WBC世界J・ウェルター級タイトル戦、1988年)
ブレージャー:左ジャブ、右ストレート、左フック
メイウェザー:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:メイウェザーがタイトル防衛。バロネット戦後、北米王座を守り続けて連勝中のブレージャーがラスベガスで初の世界挑戦。二階級制覇王者メイウェザーは長いジャブ、ストレートが武器。ジャブが得意な者同士の注目の一戦。パワーを込めたジャブを打つメイウェザー。ブレージャーは速さで勝負。打たれ弱さがあるため慎重にディフェンスしながらジャブを当てるメイウェザー。ブレージャーが終盤にチャンスをつかむ。9Rに連打でメイウェザーを追い込む。ややメイウェザーに劣勢な流れで12R終了。判定は2-1。ダウンシーンは無し。メイウェザーが前半のポイントで逃げ切った印象。ブレージャーは勝てるだけのパンチを持っていながら負けた。メイウェザーはパンチはあるが打たれ強くない。ブレージャーは相手に合わせるのではなく、もっと強引に攻めてもよかったのでは?)
③パーネル・ウィテカー 10R 判定 ハロルド・ブレージャー
(J・ウェルター級戦、1992年)
ブレージャー:左ジャブ、右ストレート、左フック
ウィテカー:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(感想:イタリアでファン・マルチン・コッジのWBA世界J・ウェルター級王座に挑戦して判定負けしたブレージャー。リビングストン・ブランブルに敗北し、北米王座陥落。その後はIBFのインター王座を獲得、防衛するなど再び連勝中。そしてこのウィテカー戦。ウィテカーはサウスポーで、統一世界ライト級王者(この後、王座を返上し、ラファエル・ピネダのIBF世界J・ウェルター級王座に挑戦、勝利)。フィラデルフィアで行われたノンタイトル戦。ウィテカーがジャブ、ストレート、左右フックでボディ打ち。WBA4位、IBF8位のブレージャーは世界ランクには入ってはいるが、年齢的な問題と多くの試合をこなしてきたことで、さすがにパンチのキレが落ちている状態。そのため、攻めてもブロックされたり、かわされたり。ウィテカーが時折強いパンチを入れながら、全体的に軽い連打でまとめる。判定は3-0。ダウンシーンは無し。「パンチのキレ」という点ではやはりブレージャーはメイウェザーに負けたのがもったいなかった(もう少しで世界王者になれた。優秀な選手だったが、「世界を獲る」にはリスクを取ることも必要)。ブレージャーはその後も精力的にリングに上がり、全米ウェルター級タイトルを獲得するなど、100戦を超えるキャリアとなった。)
Harold Brazier vs. Brian Baronet」
②「WBC World Super Lightweight Title
Roger Mayweather vs. Harold Brazier」
③「Super Lightweight
Pernell Whitaker vs. Harold Brazier」
ロジャー・メイウェザー(Roger Mayweather)のページ
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パーネル・ウィテカー(Pernell "Sweet Pea" Whitaker)のページ
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