オリンピック金メダリストのL・ヘビー級、メイナード。マシュー・サアド・ムハマド戦、アナクレット・ワンバ戦、トーマス・ハーンズ戦を紹介します。
アンドリュー・メイナード(アメリカ)
身長185cm:オーソドックス(右構え)
①アンドリュー・メイナード 3R TKO マシュー・サアド・ムハマド
(L・ヘビー級戦、1991年)
メイナード:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ムハマド:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:コロラド州出身のメイナード。少年時代はバスケットボールをやっていたが、陸軍に入隊し、そこでボクシングを始める。アマチュアでは手数を多く出すスタイル。1988年、ソウルオリンピックに出場し、L・ヘビー級で金メダル。プロ入り後はシュガー・レイ・レナードのボクシングチームに加入。長いリーチから繰り出す左ジャブからの右ストレートが武器。元IBF王者ボビー・チェズには負けたものの、この試合の時点では北米タイトルを保有。ムハマドは「古豪」という表現が似合う「激闘王」。マービン・ジョンソンに勝ってWBC世界L・ヘビー級王座を獲得したのが1979年であるから「昔の選手」というイメージ。1Rから振りの大きいフックで打ち合い。3R開始早々、メイナードの連打でレフェリーストップ。ダウンシーンは無し。やっぱり無理があったムハマド。これまで激しすぎる試合ばかりやってきており、ダメージもかなりある。本人は「大丈夫です」みたいなことを言っていたらしいが、次の試合でもKO負けして引退。)
②アナクレット・ワンバ 12R 判定 アンドリュー・メイナード
(WBC世界クルーザー級タイトル戦、1992年)
メイナード:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ワンバ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでメイナードがダウン
(感想:ワンバがタイトル防衛。フランク・テートに負けて北米L・ヘビー級タイトルを失ったメイナード。階級を上げてワンバに挑戦。王者ワンバはコンゴ出身であるが、現在はフランス国籍。反則負けで王座を取り損なったこともあったが、王座獲得。背が高く、アップライトな姿勢から繰り出す強打が武器。パリで行われた一戦。1R、右ストレートでメイナードがいきなりダウン。その後、ワンバはガードしながらジャブ、右ストレート、メイナードはジャブ、フック連打。振りの大きいパンチをブロックされてしまうメイナード。9Rにはメイナードの左フックがヒットするシーンもあったが、判定は3-0。ワンバは世界王者としては地味な存在ではあったが、ディフェンスなどの基本がしっかりできている良いボクサー。この試合でも左フックのボディ打ちに巧さがあった。メイナードは攻めるときは振りが大きいため豪快さがあるが、打たれると弱いところを見せた。)
③トーマス・ハーンズ 1R KO アンドリュー・メイナード
(クルーザー級戦、1993年)
メイナード:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ハーンズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:右フックでメイナードがダウン
(感想:ラスベガス「シーザース・パレス」でメイナードが「ヒットマン」ハーンズと対戦。ハーンズは説明不要の名ボクサー。豪快に相手をKOしたこともあれば、思いっ切り倒されてしまったことも。アイラン・バークレーに負けてWBA世界L・ヘビー級王座を失ったハーンズ。この試合はその再起戦。1R、左ジャブが(L・ヘビー級にしては)速いハーンズ。右ストレートでグラつくメイナード。最後は叩きつけるようなハーンズの右フックでメイナードがダウン。ほとんど何もできずにアッサリ負けたメイナード。ゴング前は笑顔を見せていたが・・・。ハーンズ戦後も負けが多かったメイナード。世界王者になることもなく引退。金メダリストにしては残念なキャリア。プロよりもアマチュアの方が合うタイプの選手もいるため、プロで世界王座を獲れなかったからダメな選手というわけではないが、メイナードは自身のプロでのキャリアをどう思っているのだろう?)
Matthew Saad Muhammad vs. Andrew Maynard」
②「WBC World Cruiserweight Title
Anaclet Wamba vs. Andrew Maynard」
③「Light Heavyweight
Thomas "Hitman" Hearns vs. Andrew Maynard」
マシュー・サアド・ムハマド(Matthew Saad Muhammad)のページ
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アナクレト・ワンバ(Anaclet Wamba)のページ
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