ダニー・ロメロ(アメリカ)
身長165cm:オーソドックス(右構え)
①ダニー・ロメロ 12R 判定 フランシスコ・テヘドール
(IBF世界フライ級タイトル戦、1995年)
ロメロ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
テヘドール:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
12R:連打でテヘドールがダウン
(感想:ロメロがタイトル獲得。ニューメキシコ州アルバカーキ出身のロメロ。子供の頃からボクシングに親しみ、アマチュアで優秀な成績。アマ時代からプロ指向の戦いぶりだったらしく、プロでも好戦的なスタイルで、北米王座(フライ級、J・バンタム級)を獲得するなど、これまで全勝。テヘドールはコロンビアの選手で、スラッとした体格でジャブ、ストレートを打つボクサータイプ。ウンベルト・ゴンザレスのWBC世界J・フライ級王座に挑戦したときはKO負け(1990年)。1995年に決定戦で王座(IBF世界フライ級タイトル)を獲得し、ようやく世界王者に。これが初防衛戦。ファイターのロメロがガードを固めて、ジャブ、左右フックで前進。しかしながら、共にパンチの振りが大きく、パンチの正確さに欠ける。どちらかが一方的になるということもなく終盤へ。12R、ラッシュをかけられてグラついたテヘドールが連打を喰ってロープ外に出るダウン。判定は3-0でロメロ。パワーと終盤の攻勢が評価されたか。テヘドールのジャブ・ストレートに正確さがあれば違った結果になっていたかもしれない。)
(IBF世界フライ級タイトル戦、1995年)
ロメロ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
マルチネス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
6R:右フックでマルチネスがダウン
(感想:ロメロがタイトル初防衛。メキシコの挑戦者マルチネス。メキシコ王座、北米王座(いずれもフライ級)を獲得しているが、ピチット・シスバンプラチャンが王者だった時にこの王座(IBF世界フライ級タイトル)に挑戦してTKO負けしており、これが同王座への二度目の挑戦となる。似た戦い方をする者同士の対戦。マルチネスは左のボディ打ちが上手い、バランスの良い選手。ロメロが打たれるシーンもあり、互角の勝負。ところが6Rにキレのある右フックでマルチネスがダウン。立ったが更に右フックを喰ってストップと同時にダウン。「その瞬間」まではKOの雰囲気は全く無かったが、突然の右フック。「一発のパワー」を持つ選手は恐い。後、マルチネスはアルベルト・ヒメネスのWBO王座に挑戦したがTKO負け。チャンスには恵まれたが、世界は獲れなかった。)
(IBF世界J・バンタム級タイトル戦、1996年)
ロメロ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
グレイ:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
1R:右ストレート、右フック、連打で3度、グレイがダウン
2R:右フックでグレイがダウン
(感想:ロメロが二階級制覇。IBF世界フライ級王座を返上したロメロ。階級を上げたが、ウィリー・サラザールに敗北、初黒星。カムバックして、二階級目を狙う。グレイはコロンビアの選手(ロメロが初めて世界王座を獲った時の相手テヘドールもコロンビア)。フリオ・セサール・ボルボアを破って世界王者に。カルロス・サラサール(来日し、川島郭志のWBC世界J・バンタム級タイトルに挑戦、判定負け)に敗れて王座を失ったが、奪回。これが取り戻した王座の初防衛戦となる。ハードパンチャーのロメロがガードを固めて前進。端正なスタイルのグレイはジャブで応戦する。1Rの最初のダウンを奪ったロメロの右ストレートはキレとパワーがあり、まさに「ダイナマイト」。グレイはキレイなボクシングをするが、ロメロの圧力に押されて腰が引けてしまう。2Rのダウンの右フックも最初のダウンのようなタイミングのパンチだった。四度目のダウンからは立てなかったグレイ。ロメロの出来が非常に良い試合だった。その後、王座の防衛を続けたロメロだが、WBO王者ジョニー・タピアと王座統一戦を行い、敗北。後、世界王座に返り咲くことはなかった。強い選手ではあったが、やや力んだ戦い方。強打が決まる相手には勝てるが、器用なタイプには苦戦する傾向にあったようだ。)
Francisco Tejedor vs Danny Romero」
②「IBF World Flyweight Title
Danny Romero vs Miguel Martinez」
③「IBF World Super Flyweight Title
Harold Grey vs Danny Romero」
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