2021年9月1日水曜日

ジョニー・ネルソン(Johnny Nelson)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

「エンターテイナー」 と呼ばれたWBO世界クルーザー級王者。ジャブとフットワークで徹底的に打ち合いを避ける男。カルロス・デ・レオン戦、デニス・アンドリュース戦、カール・トンプソン戦を紹介します。

ジョニー・ネルソン(Johnny Nelson)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ジョニー・ネルソン(イギリス)

身長189cm:スイッチヒッター(両構え)

カルロス・デ・レオン 12R 引分 ジョニー・ネルソン

(WBC世界クルーザー級タイトル戦、1990年)

ネルソン:ジャブとストレート

デ・レオン:左ジャブと左右フック

(感想:デ・レオンがタイトル防衛。イングランド・シェフィールド出身のネルソン。背が高い選手で、ニックネームは「The Entertainer(エンターテイナー)」(どういう意味なのだろう? 彼の試合ぶりは特に楽しいものではないが)。アマチュアでは活躍できず。プロ入り後、三連敗。その後はコツをつかんだか勝利が増え、英国クルーザー級王座を獲得、防衛。そしてこの世界初挑戦。これまで15勝(10KO)5敗。王者デ・レオンはWBC世界クルーザー級タイトルを4度獲得した男(このタイトル専門のボクサーって感じ)。ネルソン戦は決定戦で獲得した四度目の王座の初防衛戦となる。シェフィールドでの一戦。フットワークで距離を取り、速いジャブを使うネルソン。オーソドックスとサウスポーをチェンジしながらデ・レオンの攻撃をフットワークとクリンチでかわす。デ・レオンは手数が少ない。判定は引き分け。ジャブを出していたネルソンの勝ちでもいいと思うが、結果は引き分け。ダウンシーンは無し。ネルソンは打たれるのを嫌がる、というより、こういう選手なのだと思う。中途半端に打ち合ったり、強気をアピールしたりすることもなく、徹底的に打ち合いを避ける。エキサイティングな選手ではないが「徹底している姿勢」にはそれなりに好感が持てた。デ・レオンはパワーがあるのにあまり攻めなかった。王者らしくない、イマイチな試合ぶりだった。)


ジョニー・ネルソン 7R TKO デニス・アンドリュース

(英国クルーザー級王座決定戦、1996年)

ネルソン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

アンドリュース:左ジャブと左右フック

(感想:ネルソンがタイトル獲得。デ・レオンに勝てなかったネルソン。その後、IBF世界クルーザー級王者ジェームズ・ワーリングへの挑戦も失敗(判定負け)。しかし、WBFのクルーザー級、ヘビー級王座を獲得。マイナータイトルながらヘビー級でも頑張ったネルソンだが、WBFヘビー級王座を失い、またクルーザー級へ。アンドリュースはトーマス・ハーンズとの試合で有名な元WBC世界ライトヘビー級王者であるが、年齢は43歳(ネルソンは29歳)。シェフィールドでの一戦。デ・レオン戦ではジャブとフットワークだったネルソンが好戦的な選手に変身。ヒラヒラしたトランクスをつけて、ジャブ、ストレート、フック連打で積極的に攻める。アンドリュースはジャブを使いながら、振りの大きいフックで前に出るが、多くは空振り。アンドリュースをロープに追い込んで連打するネルソン。6R、エプロンサイドに置かれた広告で滑るアンドリュース。7R、連打されるアンドリュースを見て、レフェリーは試合をストップ。ダウンシーンは無し。43歳の相手に勝っても自慢にはならないが、ネルソンが積極的な選手に変身したことは高く評価したい。) 


ジョニー・ネルソン 5R TKO カール・トンプソン

(WBO世界クルーザー級タイトル戦、1999年)

ネルソン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

トンプソン:左ジャブと右ストレート

(ダウンシーン)

4R:右フックでトンプソンがダウン

(感想:ネルソンがタイトル獲得。アンドリュース戦後、連勝を続けるネルソンがWBO王座に挑戦。王者トンプソンはマンチェスター出身の黒人選手。これまで24勝(17KO)4敗。表情や見た目が強そうな感じ。クリス・ユーバンク相手に二度の防衛に成功しており、これが三度目の防衛戦。1Rから積極的に攻めるネルソン。トンプソンはパワーを込めてジャブを打つが、ネルソンの速い動きにかわされてしまう。4R、右フックでトンプソンがダウン。5R、トンプソンが連打を浴びてレフェリーストップ。ストップが早い、と抗議していたトンプソンだが、パンチが不正確で、正直なところ「王者としての巧さ」をあまり感じない選手だった。ようやく本来の実力にふさわしいベルトを手に入れたネルソン。なんとこのタイトルを13度防衛。スピードで勝負する個性的な選手だった。引退後は「Sky Sports」の仕事、チャリティ活動を行っているという。)

①「WBC World Cruiserweight Title 

Carlos De Leon vs. Johnny Nelson」

②「vacant British Cruiserweight Title 

Dennis Andries vs. Johnny Nelson」

③「WBO World Cruiserweight Title 

Carl Thompson vs. Johnny Nelson」

カルロス・デ・レオン(Carlos De León)のページ

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デニス・アンドリュース(Dennis Andries)のページ

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ジェームズ・ワーリング(James Warring)のページ

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カール・トンプソン(Carl Thompson)のページ

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アディルソン・ロドリゲス(Adílson Rodrigues)のページ

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