2020年8月14日金曜日

ジェームズ・ワーリング(James Warring)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

IBF世界クルーザー級王者。元キックボクサー。ジョニー・ネルソン戦、アルフレッド・コール戦ほかを紹介します。「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ジェームズ・ワーリング(James Warring)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ジェームズ・ワーリング(アメリカ)
身長191cm:オーソドックス(右構え)

ジェームズ・ワーリング 1R KO ジェームズ・プリチャード
(IBF世界クルーザー級王座決定戦、1991年)
ワーリング:左ジャブ、右ストレート
プリチャード:無し
(ダウンシーン)
1R:ワンツーでプリチャードがダウン
(感想:ワーリングがタイトル獲得。フロリダ州マイアミ出身の黒人ワーリング。学生時代はフットボールをやっていたようだが、キックボクサーに。身長191cmのスラリとした身体(フットボールでは不利な体型かも)で活躍。そしてプロボクサーに転向。デビュー初期に一つ負けてしまったが、その後は連勝。ネート・ミラーを破って北米クルーザー級タイトル獲得。その次の試合はこの初の世界挑戦。プリチャードはケンタッキー州ルイビル出身の黒人(モハメド・アリと同郷)。アマチュアの大会で優勝経験(スーパーヘビー級)。プロでは連勝だったが、元WBA世界ヘビー級王者マイク・ウィーバーにTKO負けで初黒星。同じく元WBA王者マイケル・ドークスにもTKO負け(WBC米大陸ヘビー級王座決定戦)。ジョニー・デュプロイ、ピエール・コーツァー、ゲーリー・メイソンにもTKO負け。ヘビー級はキツい、ということでクルーザー級へ。IBFインターコンティネンタル王座(クルーザー級)を獲得。その次の試合は待望の世界戦。ヘビー級では苦労してきたが、クルーザー級では良い試合ができるのではないか? イタリア・サレーミでの一戦(アメリカ黒人同士の試合がなぜイタリアで行われることになったのかは不明)。スラリとしたワーリング(32歳)。軽いジャブを連打。それをブロックするプリチャード(30歳)だが、ワンツーをマトモに食ってダウン。立てず、KO。何と36秒で終了。タイミングのいいパンチだったが、実にあっけない終わり方。余裕の勝利にワーリングは笑顔でキックボクシングの蹴りのパフォーマンス。敗北のプリチャードは一発もパンチを出せず。そんなことがかつて世界戦であっただろうか? その後のプリチャード。多くの試合を行ったが、敗北多し。ただし、相手はオーリン・ノリス、ティム・ウィザスプーン、ハービー・ハイド、マイケル・モーラー、ウラジミール・クリチコといった当時のトップクラスだった。)

ジェームズ・ワーリング 5R KO ドンネル・ウィングフィールド
(IBF世界クルーザー級タイトル戦、1991年)
ワーリング:左ジャブ、右ストレート、左フック
ウィングフィールド:左ジャブと左右フック
(ダウンシーン)
5R:右アッパーでウィングフィールドがダウン
(感想:ワーリングがタイトル初防衛。衝撃のKOで王者になったワーリングが初防衛戦。挑戦者ウィングフィールドはオハイオ州クリーブランド出身の黒人。デビュー以来、連戦連勝だったこともあったが、ここのところ負けと引き分けがちょいと目立つ。バージニア州ロアノークでの一戦。ボクサータイプのワーリングがジャブ、ストレート。しかしあまりパンチにキレがない。ウィングフィールドは大きくフックを振っていくタイプ。5R、右アッパーを食ったウィングフィールドが一瞬、間を置いてダウン、KO。ワーリングが見事な二連続KO勝利(結果的にタイトルを獲得した試合とこの試合でのKOが特に印象的)。ただ、微妙にパンチのキレが無いところと右の打ち方に少し問題があるような気がする。ウィングフィールドはその後、ジェームス・スミス、アンドリュー・ゴロタ、ウラジミール・クリチコらに敗北。一定のレベル以上の相手には勝てなかった。)

ジェームズ・ワーリング 12R 判定 ジョニー・ネルソン
(IBF世界クルーザー級タイトル戦、1992年)
ワーリング:左ジャブと右ストレート
ネルソン:左ジャブと右ストレート
(感想:ワーリングがタイトル防衛。二度目の防衛戦。挑戦者ネルソンは英国の黒人選手。ニックネームは「The Entertainer」(正直なところ意味がよくわからないニックネーム。そんなに魅力的な試合をするイメージはない)。英国クルーザー級タイトルを獲得したことがあるが、カルロス・デ・レオンの持つWBC世界クルーザー級タイトルに挑戦したときはブーイングが会場で起こったほど見所がない試合をやった「前科」がある。これが二度目の世界挑戦。バージニア州ビールトンでの一戦。ガードを下げてジャブを打つネルソン。上半身が柔らかく、パンチをかわして時々右ストレート。ジャブの打ち合いとクリンチの展開。8R、右ストレートでグラつくネルソン。サウスポーにスイッチしたりするネルソンだが、もう一つ。12R終了。判定は大差の3-0(ダウンシーンは無し)。クルーザー級はヘビー級の次に重たいクラス。軽量級の試合のようなジャブの打ち合いで、マニアックなファンしか喜ばないような内容だった。しかし、ネルソンは後にWBO世界クルーザー級タイトルを獲得して13度も防衛(英国の具志堅用高?)。そんなネルソンを下したワーリングは「強豪」なのかもしれない。)

アルフレッド・コール 12R 判定 ジェームズ・ワーリング
(IBF世界クルーザー級タイトル戦、1992年)
ワーリング:左ジャブと右ストレート
コール:左ジャブと右ストレート
(感想:コールがタイトル獲得。ワーリングの三度目の防衛戦。挑戦者コールは身長193cmもある男。ワーリングと同様、スラリとした身体つきで、パワーがそこそこなところも似ている。全米クルーザー級タイトルを獲得、防衛してワーリングのIBF王座に挑戦するチャンスを得た。ニュージャージー州スタンホープでのワーリング(War:戦争)とアルコール(酒)の対決。共にボクサータイプ。ジャブの打ち合い。接近してはクリンチ。長い腕がからみ合う「タコのケンカ」っぽい感じの試合に。12R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。コールはジャブにスピードがあり、正確だった。それが評価されたと思われる。重厚感があまり感じられないL・ヘビー級っぽい試合だったが、最終ラウンド終了時には観客が総立ちでスタンディング・オベーション(そんなにいい試合だったかな?)。その後、コールは王座を防衛し続け、ヘビー級に転向したが、ヘビーでは通用せず。ワーリングもまたヘビー級の選手(アレックス・ガルシア、アレックス・スチュワートら)と戦ったが、世界王座戦はコール戦が最後に。引退後はレフェリーになった。)

①「vacnat IBF World Cruiserweight Title
James Warring vs. James Pritchard」
②「IBF World Cruiserweight Title
James Warring vs. Donnell Wingfield」
③「IBF World Cruiserweight Title
James Warring vs. Johnny Nelson」
④「IBF World Cruiserweight Title
James Warring vs. Alfred Cole」

ジョニー・ネルソン(Johnny Nelson)のページ
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アルフレッド・コール(Alfred "Ice" Cole)のページ

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