長身の世界クルーザー級王者、コール。ネート・ミラー戦(初戦)、ビンセント・ボールウェア戦、ユーライア・グラント戦(再戦)を紹介します。
アルフレッド・コール(アメリカ)
身長193cm:オーソドックス(右構え)
①アルフレッド・コール 12R 判定 ネート・ミラー
(全米クルーザー級タイトル戦、1991年)
コール:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ミラー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:コールがタイトル防衛。ニュージャージー州アトランチックシティ出身のコール。「アイスマン」と呼ばれる男(「アイスクリーム屋」というわけではない。IQが147もあり、「クールな頭脳派」という意味らしい)。ソウル五輪の国内予選でアンドリュー・メイナード(金メダル獲得)に敗れ、プロ入り。レイ・マーサー、チャールズ・マレーとトリオで売り出されてきた。身長は193cm。しかし、細身であり、「パワーはそれほどでもない」という評価も。レオン・テイラーという選手に2-1の判定で敗れ、初黒星。テイラーとのリターンマッチは空位の全米クルーザー級タイトルを懸けて行われ、コールが3-0で勝利。これが初防衛戦。ミラーもまた世界を狙う選手。タフ男バートクーパーに勝利したが、直前の試合ではジェームズ・ワーリングと北米クルーザー級タイトルを争い、3-0で敗北している。後の世界王者同士の対戦。長いジャブ、ストレートが武器のコール。ミラーはパワーを込めた打ち方。しかしながら、もみ合いとクリンチが多い内容。少し攻めては休むミラー。判定は3-0。コールの手数・攻める姿勢が評価されたか。ダウンシーンは無し。コールは勝ったが、距離を取らないとパンチを上手く生かせないようだ。)
(IBF世界クルーザー級タイトル戦、1993年)
コール:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ボールウェア:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
5R:右アッパーでボールウェアがダウン
(感想:コールがタイトル防衛。ジェームズ・ワーリングに勝ってIBF世界クルーザー級王者になったコール。アトランチックシティで三度目の防衛戦。相手のボールウェアは有名な「クロンク・ジム」の選手。グラシアノ・ロッシジャーニ(S・ミドル級)、チャールズ・ウィリアムス(L・ヘビー級)と世界王座を争ったが、いずれも敗北。これが三度目の世界挑戦となる。トーマス・ハーンズがTV解説する中、ゴング。ボールウェアがパワーを込めた打ち方で前に出る。コールはパンチにキレがあり、伸びるストレートと振りの大きい左フックを使う。2R、右アッパーでボールウェアのマウスピースが飛ぶ。5R、右アッパーがカウンターでヒットしてボールウェアがダウン。最後はコーナー付近での連打でレフェリーストップ。コールが快勝。「パンチのキレと回転の速さ」「思い切りのいい打ち方」が良かった。)
③アルフレッド・コール 12R 判定 ユーライア・グラント
(IBF世界クルーザー級タイトル戦、1995年)
コール:左ジャブ、右ストレート、左右フック
グラント:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:コールがタイトル防衛。初防衛戦で戦ったジャマイカのグラントとアトランチックシティで再戦。IBF1位のグラントはこれまで23勝(22KO)10敗。戦績が示すように、パワーはあるが、無器用さもあるタイプ。IBFのインター王座(L・ヘビー級)を獲得しているが、ボビー・チェズやフランク・テートに敗北している。重いジャブを飛ばすグラント。コールは速いジャブと連打。接近戦。判定は3-0。手数が評価されたか。ダウンシーンは無し。パワーのある相手によく踏ん張ったコール。この後タイトルを返上してヘビー級に転向(グラントはその後、このタイトルを獲得)。ハンドスピードで勝ってきたコール。ヘビー級では通用せず、負けが多くなっていった。IQが147もある頭脳派ではあったが、ヘビー級への進出は「賢い判断」だったのだろうか? 引退後はトレーナーとして若い選手を指導しているそうだが、現役時のダメージは大丈夫なのだろうか?)
Alfred Cole vs. Nate Miller」
②「IBF World Cruiserweight Title
Alfred Cole vs. Vincent Boulware」
③「IBF World Cruiserweight Title
Alfred Cole vs. Uriah Grant」
ジェームズ・ワーリング(James Warring)のページ
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ネート・ミラー(Nate Miller)のページ
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