世界に挑戦した日本ライト級王者、用皆。根岸多美男戦(初戦)、高橋仁戦、金相賢戦を紹介します。
用皆政弘(日本)
身長 cm:オーソドックス(右構え)
①用皆政弘 10R TKO 根岸多美男
(日本ライト級タイトル戦、1977年)
用皆:左ジャブ、右ストレート、左右フック
根岸:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:左フックで根岸がダウン
3R:右ストレートで用皆がダウン
5R:左フックで根岸がダウン
10R:右フックで根岸がダウン
(感想:用皆がタイトル獲得。鹿児島出身の用皆。アマチュアでの経験があり、オリンピック(モントリオール大会)の代表候補にもなったとか。プロ入り後はこれまで9勝(6KO)3敗。バトルホーク風間(後に世界挑戦)をKO。ランキング1位で左フックが武器。王者の根岸は18勝(8KO)8敗4分。右ストレートを得意とする選手で、二度日本王座を獲得しており、用皆との防衛戦は奪回した王座の初防衛戦となる(この試合の実況は杉浦滋男、解説は西城正三)。ジャブ連打からの右ストレートで攻める根岸。用皆は左フックで応戦。2R、3Rのダウン応酬。5Rのダウン。10R、残り時間わずかのところで根岸がダウン。立ったがストップ。共に「これで倒す」という武器を持っていたが、用皆の大きな振りのパンチに軍配が上がった。根岸も手数が多く、良いストレートを打っていた。再戦(ダイレクト・リマッチ)も用皆のKO勝ち。根岸はその次の試合もKOで敗れ、それが最後の試合となった。)
②用皆政弘 2R KO 高橋仁
(日本ライト級タイトル戦、1978年)
用皆:左ジャブ、右ストレート、左右フック
高橋:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:左フックで3度、高橋がダウン
(感想:用皆がタイトル防衛。二度目の防衛戦。ランキング1位の高橋(セコンドにファイティング原田)。用皆を判定で下したことがある。経験豊富であるが日本王座への挑戦はこれが初めて。このところ連勝中。注目の再戦。用皆が得意の右ストレート・左フック。高橋はジャブ。2R、三度のダウンで終了。打ち合いに持ち込んで、得意のパンチを爆発させた用皆。身体全体のパワーで勝負が付いた。高橋は次の試合にKO勝ちして引退。)
③金相賢 11R KO 用皆政弘
(WBC世界J・ウェルター級タイトル戦、1979年)
用皆:左ジャブ、右ストレート、左右フック
金:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
11R:左ストレートで用皆がダウン
(感想:金がタイトル防衛。日本ライト級王座の三度目の防衛に成功した用皆。王座返上。連勝し、この世界初挑戦。金はセンサク・ムアンスリンをKOして王者になった選手。丁寧にジャブを使う堅実なタイプ。距離を取りながらジャブ・ストレートの金。WBC9位の用皆は右ストレート・左フックで接近戦を仕掛けようとする。しかしながら金は打ち合いには付き合わず、かわして左ストレートを決める。7R、左ストレートでダウン寸前になる用皆。11Rのダウンで勝負が付いた。用皆は得意のパンチで攻めたがディフェンスされ、逆に相手の一番得意なパンチで倒された。日本レベルでは強くても、世界で勝負するには「ディフェンスとパンチの正確さ」がさらに必要。用皆は再起戦で判定負けし、それがラストファイトとなった。金もまた次の防衛戦でソウル・マンビーにKOされ、王座陥落。WBA王者アーロン・プライアーにKO負け。王座に返り咲くことはなかった。)
Negishi Tamio vs. Yogai Masahiro」
②「Japanese Lightweight Title
Yogai Masahiro vs. Takahashi Hitoshi」
③「WBC World Super Lightweight Title
Sang-Hyun Kim vs. Yogai Masahiro」
センサク・ムアンスリン(Saensak Muangsurin)のページ
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金相賢(Sang-Hyun Kim)のページ
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ソウル・マンビー(Saoul Mamby)のページ
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アーロン・プライアー(Aaron Pryor)のページ
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