2020年11月18日水曜日

センサク・ムアンスリン(Saensak Muangsurin)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

三戦目で世界J・ウェルター級タイトルを獲得したタイの剛腕、センサク。古山哲夫戦(再戦)、ガッツ石松戦、金相賢戦、トーマス・ハーンズ戦を紹介します。

センサク・ムアンスリン(Saensak Muangsurin)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

センサク・ムアンスリン(タイ)

身長170cm:サウスポー

センサク・ムアンスリン 15R 判定 古山哲夫

(WBC世界J・ウェルター級タイトル戦、1976年)

センサク:右ジャブ、左ストレート、右フック

古山:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(感想:センサクがタイトル防衛。プロ三戦目で世界王座を獲得したことであまりにも有名なタイ人センサク。本名は「ブンソン・マンシリ」。「三戦目」と言ってもそれ以前に立派な格闘技歴がある。元々はムエタイ選手で、王者になったことも。アマチュアボクシングでも実績。「三戦目で世界獲得」というのは当時のマネージャーが計画したことらしく、デビュー戦の相手は世界ランカー。二戦目はライオン古山。そしてペリコ・フェルナンデス(スペイン)をKOし、WBC世界J・ウェルター級王座獲得。これまで4戦全勝(4KO)の王者センサクが初防衛戦で古山と再戦。古山は「ライオン古山」がリングネームだが、TV映像では「古山哲夫」。これまで32勝(22KO)9敗4分で、二度の世界挑戦の経験がある。日本で行われたサウスポー同士の一戦。ジャブ・ストレート・フック連打で積極的に前に出る古山。センサクをロープ・コーナーに押し込んで連打。手数が少なかったセンサクだが、6Rから猛打を振るう。「ガツンガツン」と左ストレートを強打し、打たれても打ち返す。判定は3-0。ダウンシーンは無し。センサクは左ストレートが凄かった。負けたが古山も左ストレート・右フックが強かった。)


センサク・ムアンスリン 6R KO ガッツ石松

(WBC世界J・ウェルター級タイトル戦、1977年)

センサク:右ジャブ、左ストレート、右フック

ガッツ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

6R:連打、左ボディフックで2度、ガッツがダウン

(感想:センサクがタイトル防衛。二度目の防衛戦で反則負けを喫して王座を失ったセンサク。再戦で王座を奪回し、二度目の防衛戦を元WBC世界ライト級王者ガッツと行うことに。挑戦者のガッツはプエルトリコでエステバン・デ・ヘススに王座を奪われ、これが再起戦となる。ジャブ・ストレートを使うガッツ(相手のパワーを警戒して手数少な目)。ゆっくりした構えで迎え撃つセンサクが4Rからは得意の左ストレートで前に出る。6R、二度のダウンで終了。ヒゲを生やして(ちょっと)強そうな感じだったガッツだが、ボディが効いた。4Rに見せた右フックが一番の見所だった(次の試合にも敗れて引退)。センサクはいつもの勝ちパターン。相手の様子を見てから得意の左ストレートで追い込んだ。)


金相賢 13R KO センサク・ムアンスリン

(WBC世界J・ウェルター級タイトル戦、1978年)

センサク:右ジャブ、左ストレート、右フック

金:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

13R:左ストレートでセンサクがダウン

(感想:金がタイトル獲得。ソウルで行った八度目の防衛戦。挑戦者の金は東洋太平洋J・ウェルター級王座を獲得した実績。地元を中心にリングに上がってきたが、海外(ジャカルタ)で行った二試合はいずれも敗北。サウスポー同士の一戦。フットワークで距離を取りながらジャブ・連打の金。センサクは前に出るがスピードが無い。3R、金がセンサクをロープ際に追い込んで左右フックでボディを叩く。11R、左ストレートでグラつくセンサク。13R、センサクが前に出たところに金の左ストレートがヒット。KO。「韓国人ボクサー」にはぐいぐい前に出る「突貫ファイター」のイメージがあるが、金はジャブ・ストレートを基本に「打たせずに打つ」ボクサーファイター。センサクは打ち合いでは強さを見せたが、追う足が遅かった。金の作戦勝ち。)


トーマス・ハーンズ 3R KO センサク・ムアンスリン

(ウェルター級戦、1979年)

センサク:右ジャブ、左ストレート、右フック

ハーンズ:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

2R:右ストレートでセンサクがダウン

3R:右ストレートでセンサクがダウン

(感想:デトロイト「オリンピア・スタジアム」に地元期待のヒーロー、ヒットマン・ハーンズが登場。世界王者になる前のハーンズ。これまで全勝。長身から速いジャブをビシビシ打ち込み、右ストレート。動きとパンチのスピードに差があり、ピークを過ぎたセンサクは打たれるばかり。二度のダウンはどちらも左ジャブからの右ストレート。最後は連打でストップ。世界王座陥落後はサッパリのセンサク。リング上でもリング外でもケタ外れでエピソードも豊富な男。その分、強さを見せた試合と負けた試合の落差がとても大きかった。引退後も自由を楽しんでいたセンサクだが、トラブルも。2009年、肝炎で死去。57歳だった。)

①「WBC World Super Lightweight Title

Saensak Muangsurin vs. Lion Furuyama」

②「WBC World Super Lightweight Title

Saensak Muangsurin vs. Guts Ishimatsu」

③「WBC World Super Lightweight Title

Saensak Muangsurin vs. Sang Hyun Kim」

④「Welterweight 

Saensak Muangsurin vs. Thomas Hearns」 

ガッツ石松(Guts Ishimatsu)のページ

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トーマス・ハーンズ(Thomas "The Hit Man" Hearns)のページ

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