2020年1月5日日曜日

アーロン・プライアー(Aaron Pryor)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA・IBF世界J・ウェルター級王者。「シンシナティの荒鷲」。アントニオ・セルバンテス戦、亀田昭雄戦、アレクシス・アルゲリョ戦(初戦)を紹介します。

アーロン・プライアー(Aaron Pryor)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

アーロン・プライアー(アメリカ)
身長169cm:オーソドックス(右構え)

アーロン・プライアー 4R KO アントニオ・セルバンテス
(WBA世界J・ウェルター級タイトル戦、1980年)
プライアー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
セルバンテス:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでプライアーがダウン
4R:右ストレートでセルバンテスがダウン
(感想:プライアーがタイトル獲得。オハイオ州シンシナティ出身のプライアー。アマチュアで優秀な成績(タイトルを獲得したり、ライト級でトーマス・ハーンズに勝利したり)。しかし、オリンピックには出場ならず。プロ入り後は地元を中心に試合をし、これまで全勝。「シンシナティの荒鷲」のニックネーム通り、荒っぽい猛打が武器。王者セルバンテスはコロンビアの名王者。一度は王座をウィルフレド・ベニテスに奪われたが、再び王座に。長身から繰り出すジャブ、ストレートで連続防衛中。シンシナティで行われた試合。いきなりラッシュをかけるプライアー。ひたすら攻撃あるのみ、といった感じでジャブ、右ストレート、左右フックの嵐。セルバンテスは左ジャブと右ストレートで距離を取ろうとするが飲み込まれる。4R、右ストレートでセルバンテスがダウン、KO。プライアーがセルバンテスを粉砕。1Rにダウンを喫するなど、ガチャガチャ打つプライアーのスタイルはハッキリ言って雑なものであり、若いボクサーの手本にはならないと思うが、実に豪快。近年は軽いパンチを当てるだけでベルトをかすめ獲ろうとするセコい選手もよく見かけるが、そういう選手にはプライアーの闘争本能を見習ってもらいたいと思う。)

アーロン・プライアー 6R TKO 亀田昭雄
(WBA世界Jウェルター級タイトル戦、1982年)
プライアー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
亀田:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:左ストレートでプライアーがダウン
2R:右ストレート、右の連打で2度、亀田がダウン
3R:連打で亀田がダウン
6R:右の連打、右ストレートで2度、亀田がダウン
(感想:プライアーがタイトル防衛。世界的に評価が高い王者に日本の選手が挑戦。どんな内容になるか? これもシンシナティで行われた試合。プライアーがいつもの先制攻撃。相手がサウスポーでも関係なしに右の強打を当てに行くが、ダウン(すぐに立ち上がり、レフェリーのカウントを聞くこともなく反撃に行ってレフェリーに止められる)。その後は一方的。2Rにはお返し。パンチが効いてしまった亀田は何度もダウンを繰り返し、6Rにレフェリーストップ。プライアーはディフェンスに難があるが、タフさとパワーで挽回してしまう。テクニシャンタイプの亀田には荷が重すぎる相手だった。)

アーロン・プライアー 14R TKO アレクシス・アルゲリョ
(WBA世界Jウェルター級タイトル戦、1982年)
プライアー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
アルゲリョ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:プライアーがタイトル防衛。三冠王のアルゲリョ(ニカラグア)。目標は四階級制覇。しかし、「勝てる王者」を選んで記録を達成しても無意味、と考え、WBC王者リロイ・ヘイリーではなくWBA王者プライアーに挑戦。プライアーとしても、これまでの対戦相手が「スター選手」ではなかったため世界王者としては地味な存在に甘んじてきた。人気選手のアルゲリョに勝ってスターの座に就きたいところ。マイアミで行われた注目の一戦。いつものようにいきなりラッシュをかけるプライアー。アルゲリョはキレイな打ち方で右ストレートを何度もヒット。一進一退。14R、プライアーがアルゲリョをロープに追い詰めて滅多打ち。レフェリーストップの後、アルゲリョは崩れ落ちた。プライアーの八方破れな荒っぽい攻めがアルゲリョの端正なボクシングを粉砕。プライアーのこの驚異的なスタミナ、打たれ強さは一体何なのだろう? 再戦もプライアーの勝利。ここで一旦、プライアーの輝かしいキャリアは終了する。後、IBF王者に認定され、防衛戦も行ったが、WBA王者時代ほどは活躍できず、それどころか敗北を喫し、全勝レコードにキズがついてしまった。プライアーは強い選手だったが、やはり地味(粗い試合ぶりも原因)。一つ上の階級(ウェルター級)のレナードやハーンズとは人気では比較にならないポジション。しかもクスリや視力の問題も。リハビリや闘病生活の末、最後は病気で亡くなった。60歳。)

①「WBA World Super Lightweight Title
Antonio Cervantes vs. Aaron Pryor」
②「WBA World Super Lightweight Title
Aaron Pryor vs. Kameda Akio」
③「WBA World Super Lightweight Title
Aaron Pryor vs. Alexis Argüello」

アントニオ・セルバンテス(Antonio Cervantes)のページ
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アレクシス・アルゲリョ(Alexis Argüello)のページ

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