デニス・アンドリュース(イギリス)
身長180cm:オーソドックス(右構え)
①デニス・アンドリュース 9R TKO トニー・シブソン
(WBC世界L・ヘビー級タイトル戦、1986年)
アンドリュース:左ジャブ、右ストレート、左右フック
シブソン:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
9R:右フック、左フック、右ストレート、右フックで4度、シブソンがダウン
(感想:アンドリュースがタイトル防衛。ガイアナ生まれでイギリス国籍のアンドリュース。勝ったり負けたりのキャリアであったが、英国L・ヘビー級タイトル獲得。そしてJ・B・ウィリアムソンからWBC世界L・ヘビー級タイトルを奪取。これが初防衛戦。白人シブソンはマービン・ハグラーの世界ミドル級王座に挑戦したこともある英国のタフ男。英国同士の一戦。リングサイドではかつてこのベルトを持っていたジョン・コンテが観戦。振りの大きいパンチで攻めるアンドリュースにシブソンは手が出ない。9Rのダウン。シブソンは立ったがレフェリーは試合を止めた。パワーでアンドリュースが勝利。しかし、体格差があったことを割り引いても、シブソンの手数の少なさは正当化できない。これは普通の試合ではなく世界戦。勝てば得るものは大きい。リスクを冒したくないというのであれば世界戦には出るべきではない。)
(WBC世界L・ヘビー級タイトル戦、1987年)
アンドリュース:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ハーンズ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
6R:右ストレート、左ボディフック、左フックで3度、アンドリュースがダウン
9R:右フックでアンドリュースがダウン
10R:左フック(?)でアンドリュースがダウン
(感想:ハーンズが三階級制覇。「ヒットマン」ハーンズ。これまでウェルター、J・ミドルの世界王座を獲得、防衛してきたが、マービン・ハグラーにぶっ飛ばされ、世界ミドル級王座獲得ならず。そこで、さらに階級を上げ、L・ヘビー級に挑戦。身長があり、リーチも長いハーンズだが、体重・耐久力の方はどうか? デトロイト(ハーンズの地元)で行われた一戦。アンドリュースはジャブと振り回すフック。ハーンズはアンドリュースのパワーを警戒しながらジャブ。6Rに最初のダウンを奪った右ストレートは見事なタイミングのもので、その後、アンドリュースは立て続けにダウン。仕留めようとするハーンズが猛ラッシュ。9Rにもダウン。10Rのダウンはグダグダな感じでアンドリュースが倒れたもので、立ったがフラついており、ストップされた。パワーでは負けてはいなかったが、バランスの悪さとディフェンスのヘタさで完敗のアンドリュース。ハーンズのテクニックに感動したらしく、ハーンズが所属する「クロンクジム」に入門することに。)
(WBC世界L・ヘビー級タイトル戦、1990年)
アンドリュース:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ハーディング:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
7R:右フックでハーディングがダウン
(感想:アンドリュースが三度目の同タイトル獲得。「クロンクジム」で修行したアンドリュース。王座決定戦でWBC世界L・ヘビー級タイトルを取り戻したが、初防衛戦でハーディングにTKO負け。再戦で奪回を目指す状況。ハーディングはオーストラリアの白人選手で、これまで全勝。これが三度目の防衛戦。立派な体格であるが、やや動きが固く、アップライト気味のスタイルでショートパンチを使うのがパターン。メルボルンで行われた試合。1Rから重そうなパンチでガンガン打っていくアンドリュース。ハーディングはやや細かいパンチ。今回は早く勝負がついた。7R、叩きつけるような荒っぽい右フックでハーディングがダウン、KO。アンドリュースが再戦で雪辱。結局この二人は三度対戦してアンドリュースの一勝二敗。体のパワーはアンドリュースが上。器用さでハーディング。「一勝二敗」はパワーがあるほうが勝つとは限らないということを証明している。しかし、両者の場合はこの試合が一番実力を表しているような気がする。アンドリュースはハーディングとの三戦目に敗れて以降、世界王座に返り咲くことはなかったが、英国クルーザー級王座を獲得するなど、リングに上がり続けた。)
Dennis Andries vs. Tony Sibson」
②「WBC World Light Heavyweight Title
Dennis Andries vs. Thomas Hearns」
③「WBC World Light Heavyweight Title
Jeff Harding vs. Dennis Andries」
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