世界フライ級王者。世界王座を二度獲得した大熊。ベツリオ・ゴンザレス戦(三戦目)、金性俊戦(再戦)、渡辺二郎戦を紹介します。
大熊正二(日本)
身長163cm:サウスポー
①ベツリオ・ゴンザレス 15R 引分 大熊正二
(WBA世界フライ級タイトル戦、1979年)
大熊:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ゴンザレス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ゴンザレスがタイトル防衛。福島県郡山市出身の大熊。本名は小熊正二(おぐま しょうじ。「大熊」も「おぐま」と読む)。本名(小熊正二)でプロデビュー。ベツリオ・ゴンザレスに判定負けしてプロ二敗目を喫してしまったが、ゴンザレスとの再戦に勝利してWBC世界フライ級王座獲得。しかし、初防衛戦でミゲル・カント(メキシコ)に敗北。アルフォンソ・ロペス(パナマ)のWBA世界フライ級王座に挑戦したが判定負け。王座奪回を目指してカントに二度挑戦したが、いずれも判定負け(リングネームを「大熊正二」に変更したが、効果無し?)。WBA王者になったゴンザレスに挑戦することに。王者ゴンザレスはベネズエラの選手。大場政夫のWBA世界フライ級王座に挑戦して敗れたが、WBC王座を二度獲得。グティ・エスパダス(メキシコ)を下してWBA世界フライ級王座獲得。大熊との三度目の対決は二度目の防衛戦となる。世界戦のキャリアが豊富な者同士の一戦。WBA10位の大熊がジャブ、ストレート、連打。右ストレートを狙うゴンザレス。ゴンザレスはパンチはあるが単発で、攻めるリズムが良くない。大熊が距離を取りながら試合を進める。判定はドロー。大熊がサウスポーのテクニックで勝ったように見えたが、パワー不足だったか。ダウンシーンは無し。)
②大熊正二 15R 判定 金性俊
(WBC世界フライ級タイトル戦、1980年)
大熊:右ジャブ、左ストレート、左右フック
金:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:大熊がタイトル防衛。ゴンザレスとの四度目の対決でKO負けした大熊。その後、韓国で朴賛希をKOし、WBC世界フライ級王座獲得、王座返り咲き。初防衛戦は金との再戦(初戦は大熊の判定勝ち)。金は元WBC世界J・フライ級王者。三度の防衛に成功したが、中島成雄に敗れ、王座陥落。二階級制覇を目指す状況。フットワークとジャブで距離を取って連打する大熊。金は積極さに欠け、あまり攻めない。終盤になって左フック・右ストレートで攻める金。判定は2-1。微妙な試合。金は最初から攻めていれば勝てたかも。大熊は左ストレートと右フックが良かった印象。ダウンシーンは無し。)
③渡辺二郎 12R TKO 大熊正二
(WBA世界J・バンタム級タイトル戦、1982年)
大熊:右ジャブ、左ストレート、左右フック
渡辺:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(感想:渡辺がタイトル防衛。四度目の防衛戦でアントニオ・アベラル(メキシコ)に豪快にKOされてWBC世界フライ級王座を失った大熊。その後、朴讃栄(後、WBA世界バンタム級王者に)、ジャッカル丸山(世界挑戦の経験あり)に連勝し、この王座戦。渡辺はこれが二度目の防衛戦。サウスポー同士の一戦。似た戦い方。互いにジャブからの連打。良い右フックを打っていた大熊だが、最後は出血でTKO負け。ダウンシーンは無し。パワーとパンチの正確さでは渡辺が上だった。サウスポーの利点を生かして勝ってきた大熊。今回は相手もサウスポーだったということでパワーの差で勝負がついた。これが最後の試合となった大熊。引退後は様々な仕事を経験し、ジムの経営者になった。)
Betulio Gonzalez vs. Oguma Shoji」
②「WBC World Flyweight Title
Oguma Shoji vs. Sung Jun Kim」
③「WBA World Super Flyweight Title
Watanabe Jiro vs. Oguma Shoji」
大熊正二(Oguma Shoji)②のページ
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渡辺二郎(Watanabe Jiro)のページ
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ミゲル・カント("Maestro" Miguel Canto)のページ
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朴賛希(パク・チャニ:Chan-Hee Park)のページ
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アントニオ・アベラル(Antonio Avelar)のページ
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