2021年2月10日水曜日

サミー・フエンテス(Sammy Fuentes)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

長いパンチを使う好戦的なWBO世界J・ウェルター級王者、フエンテス。ロジャー・メイウェザー戦、フリオ・セサール・チャベス戦、ヘクター・ロペス戦を紹介します。

サミー・フエンテス(Sammy Fuentes)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

サミー・フエンテス(プエルトリコ)

身長170cm:オーソドックス(右構え)

ロジャー・メイウェザー 10R TKO サミー・フエンテス

(WBC米大陸ライト級王座決定戦、1986年)

フエンテス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

メイウェザー:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

9R:右アッパーでフエンテスがダウン

(感想:プエルトリコ出身のフエンテス。アマチュアで活躍(タイトルを獲ったことも)。プロ入りするが、プロ5戦目でファン・ナサリオ(後、WBA世界ライト級王座獲得)に敗北。ハリー・アローヨ(前IBF世界ライト級王者。ジミー・ポールに敗れた再起戦だった)に勝利。フランキー・ウォーレン(世界は獲れなかったがバディ・マクガートのIBF世界J・ウェルター級王座に挑戦)、フランキー・ランドール(後にチャベスを破って世界中に名を知られることになる男)に連敗。これまで13勝(10KO)3敗。そしてこのアトランチックシティでのメイウェザー戦。ジャブ、ストレート、ロングフックといった長いパンチでアグレッシブに攻めるフエンテス。元WBA世界J・ライト級王者の「ブラックマンバ(毒蛇)」メイウェザーもスラリとした体型から長いパンチをバシバシ叩き込む。似たようなスタイルで両者とも好戦的であるためエキサイティングな試合に。前に出るフエンテス。打たれ弱さがあるメイウェザーはディフェンスしながらジャブ、ストレート。9R、フック連打を浴びて後退したフエンテスが強烈な右アッパーでダウン。何とか耐えたフエンテスだが出血もあって、9R終了で棄権。メイウェザーは打たれ脆い、とよく言われるが、この試合では「脆い」という印象は無かった。なかなかパワフルな攻めを見せたメイウェザー。後にレネ・アルレドンドをKOしてWBC世界J・ウェルター級王座を獲得、二階級制覇。)


フリオ・セサール・チャベス 11R TKO サミー・フエンテス

(WBC世界J・ウェルター級タイトル戦、1989年)

チャベス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

フエンテス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:チャベスがタイトル防衛。WBC米大陸J・ウェルター級王座を獲得したフエンテス。その次の試合で初の世界挑戦。王者チャベスは「偉大なメキシコの王者」。これまで全勝。ロジャー・メイウェザーを棄権に追い込んでWBC世界J・ウェルター級王座を獲得し、三階級制覇達成。フエンテスと初防衛戦。ラスベガス「シーザース・パレス」での一戦。TV実況席にはシュガー・レイ・レナード。開始から勢い良くジャブとフック連打のフエンテス。チャベスはディフェンスしながら正確なパンチ、特に左のボディ打ちを決める。次第に連打で追い込まれていくフエンテス。打たれながらも頑張るが、打ち合いとなるとチャベスが優勢。10R終了でフエンテスが棄権。ダウンシーンは無し。チャベスは当てるのが巧いうえにディフェンスができ、しかもタフ。殴られても平気なのか? と思うぐらい打たれ強い。決して弱くないフエンテスに圧勝。フエンテスの振りの大きいフックはとてもエキサイティングだが、「振りが大きい」ということはそれだけ「隙も大きい」ということ。隙を逃さないのが一流の王者。)


サミー・フエンテス 12R 判定 ヘクター・ロペス

(WBO世界J・ウェルター級タイトル戦、1995年)

フエンテス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ロペス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

1R:連打でロペスがダウン

(感想:フエンテスがタイトル防衛。チャベス戦後、ロドニー・ムーア、デビッド・カマウに二連敗のフエンテス。その後、チャールズ・マレー、コンスタンチン・チュー、アンヘル・エルナンデスに三連敗。実力がありながらイマイチ結果が出ない状態が続いたが、WBOの地域王座を獲得。その流れでWBO世界J・ウェルター級王座決定戦に出場し、王座獲得。ラスベガス「シーザース・パレス」でWBO王座の初防衛戦。挑戦者のロペスはメキシカン。ミゲル・アンヘル・ゴンザレスのWBC世界ライト級王座に挑戦して敗北したが、北米J・ウェルター級王座を獲得している実力者。ヒゲを剃ってスキンヘッドになったフエンテス(まるで別人のようになってしまった)。しかし戦いぶりは変わらずエキサイティング。1R開始からアグレッシブにジャブ、ストレート、フックをバンバン飛ばす。ロペスは重そうなパンチ。フエンテスの手数が多いため、ロペスも勢い良くジャブとフック連打。連打でロペスがダウン。その後はフエンテスが右のマブタをカットして、何度もドクターチェック。激しい打撃戦。9R、左フックでグラつくロペス。12R終了で判定は2-1。どちらが勝ったとは言いがたい白熱した試合だった。フエンテスは次の防衛戦でイタリアの人気者ジョバンニ・パリージに敗れ、王座陥落。それが最後の世界戦に。王者として活躍した期間は短かったが、いつも「攻める姿勢」でエキサイティングな試合をする選手だった。フランキー・ランドール、メイウェザー、フレディ・ペンドルトン、チャベス、チャールズ・マレー、コンスタンチン・チューなど、名のある相手と戦えて本人も満足しているのでは?)

①「WBC Continental Americas Lightweight Title

Roger Mayweather vs. Sammy Fuentes」

②「WBC World Super Lightweight Title

Julio Cesar Chavez vs. Sammy Fuentes」

③「WBO World Super Lightweight Title

Sammy Fuentes vs. Hector Lopez」

ロジャー・メイウェザー(Roger Mayweather)のページ

---------------

フリオ・セサール・チャベス(Julio César Chávez)のページ 
---------------
ロドニー・ムーア(Rodney Moore)のページ
---------------
デビッド・カマウ(David Kamau)のページ
---------------
ジョバンニ・パリージ(Giovanni Parisi)のページ

0 件のコメント:

コメントを投稿