WBC世界S・ミドル級王者。カナダ。ロイ・ジョーンズ・ジュニア戦、ファン・カルロス・ビロリア戦、ディンガン・トベラ戦を紹介します。
エリック・ルーカス(カナダ)
身長183cm:オーソドックス(右構え)
①ロイ・ジョーンズ・ジュニア 12R TKO エリック・ルーカス
(IBF世界S・ミドル級タイトル戦、1996年)
ルーカス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ジョーンズ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:ジョーンズがタイトル防衛。ケベック州モントリオール出身のルーカス。ニックネームは「Lucky」(何が「幸運」なのだろう?)。カナダでプロデビュー。無敗のままカナダ王座、WBC米大陸王座(いずれもS・ミドル級)を獲得したが、北米S・ミドル級王座戦で判定負け、初黒星。フランスでファブリス・ティオーゾのWBC世界L・ヘビー級王座に挑戦したが、判定負け。勢いに欠ける状況で最強王者ジョーンズに挑戦。ジョーンズは二階級制覇王者。ジェームス・トニーから奪った王座の四度目の防衛戦。フロリダ州での一戦。ルーカスがガードを上げて、慎重にジャブから入っていく。ジョーンズはいつものように速いパンチをポンポン飛ばしていく。互いに警戒しながらジャブを打ち合う。ジョーンズが右ストレートと独特の左フックを派手に打っていくため、ルーカスがとても地味な選手に見える。サウスポーにチェンジするジョーンズ。ボディ打ちを狙うルーカスだが、逆にドカンドカン打たれるシーンも。11R終了でルーカスが棄権。ダウンシーンは無し。ジョーンズはスピードとパワーに加え、ディフェンスもできる。この試合のようなルーカスの慎重な攻め方ではジョーンズは倒せない。しかし(少し)気になったのがジョーンズの髪型。後頭部に剃り残した感じで毛(?)を生やしていた(「毛」なのか、マジックか何かで書いたものなのかはわからないが、いずれにしてもヘンなスタイル)。)
(WBCインターナショナル S・ミドル級タイトル戦、1998年)
ルーカス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ビロリア:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ルーカスがタイトル防衛。ジョーンズ戦後、勝ち続けるルーカス。セグンド・メルカド(バーナード・ホプキンスとIBF世界ミドル級王座決定戦を行って敗北)をKOしてWBCインター王座獲得。カナダで防衛戦。挑戦者ビロリアはコロンビアの選手。コロンビア・ミドル級王座を獲得するなど、戦績はまずまず。ジャブと接近戦。互いにフック攻撃。手数が多いが、クリンチも多い。大きなハプニングもなく10R終了。判定は3-0。かなりの大差がついたが、ダウンを奪うとか、相手を圧倒する、ということはなかった。ルーカスの堅実なボクシング。ロイ・ジョーンズには通用しなかったが、普通の相手には有効のようだ。)
③エリック・ルーカス 8R TKO ディンガン・トベラ
(WBC世界S・ミドル級タイトル戦、2001年)
ルーカス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
トベラ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ルーカスがタイトル初防衛。WBC世界S・ミドル級王座決定戦でかつて負けているグレン・キャトリーと再戦して勝利したルーカス。元王者トベラ(南アフリカ)とカナダで初防衛戦。トベラはかつてこのベルトを持っていた男、というよりオルズベック・ナザロフ(日本では「グッシー・ナザロフ」と呼ばれていた。具志堅に似ているから?)とWBA世界ライト級タイトルを争った選手、と言った方がいいかもしれない。ライト級だったトベラがS・ミドル級で試合。ジャブが多いルーカス。接近して左右フックをテンポよく連打。トベラもジャブを出すがパワー不足。打ち合いでもルーカス優勢。8R、左フックでグラついたトベラが連打を浴びてストップ。ダウンシーンは無し。結果は妥当なところ。ルーカスは一発で倒すようなタイプではないが、この試合では手数が多くアグレッシブで、ボディ打ちも良かった。結局、世界王座を三度防衛したルーカス。やや地味な印象があるが、堅実なスタイルの良い選手であった。)
Roy Jones Jr vs. Eric Lucas」
②「WBC International Super Middleweight Title
Eric Lucas vs. Juan Carlos Viloria」
③「WBC World Super Middleweight Title
Eric Lucas vs. Dingaan Thobela」
ロイ・ジョーンズ・ジュニア(Roy Jones, Jr.)のページ
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ディンガン・トベラ("The Rose of Soweto" Dingaan Thobela)のページ
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