2021年2月12日金曜日

エリック・ルーカス(Eric Lucas)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBC世界S・ミドル級王者。カナダ。ロイ・ジョーンズ・ジュニア戦、ファン・カルロス・ビロリア戦、ディンガン・トベラ戦ほかを紹介します。

エリック・ルーカス(Eric Lucas)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

エリック・ルーカス(カナダ)

身長183cm:オーソドックス(右構え)


ロイ・ジョーンズ・ジュニア 12R TKO エリック・ルーカス

(IBF世界S・ミドル級タイトル戦、1996年)

ルーカス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ジョーンズ:左ジャブ、右ストレート、左フック

(感想:ジョーンズがタイトル防衛。ケベック州モントリオール出身のルーカス。ニックネームは「Lucky」(何が「幸運」なのだろう?)。カナダでプロデビュー。無敗のままカナダ王座、WBC米大陸王座(いずれもS・ミドル級)を獲得したが、北米S・ミドル級王座戦で判定負け、初黒星。フランスでファブリス・ティオーゾのWBC世界L・ヘビー級王座に挑戦したが、判定負け。勢いに欠ける状況で最強王者ジョーンズに挑戦。ジョーンズは二階級制覇王者。ジェームス・トニーから奪った王座の四度目の防衛戦。フロリダ州での一戦。ルーカスがガードを上げて、慎重にジャブから入っていく。ジョーンズ(ヘンな髪型。後頭部に剃り残したような感じで毛(?)を生やしていた(「毛」なのか、マジックか何かで書いたものなのかはわからないが、いずれにしてもヘンなスタイル))はいつものように速いパンチをポンポン飛ばしていく。互いに警戒しながらジャブを打ち合う展開。ジョーンズが右ストレートと独特の左フックを派手に打っていくため、ルーカスがとても地味な選手に見える。サウスポーにチェンジするジョーンズ。ボディ打ちを狙うルーカスだが、逆にドカンドカン打たれるシーンも。11R終了でルーカスが棄権(ダウンシーンは無し)。ジョーンズはスピードとパワーに加え、ディフェンスもできる。この試合のようなルーカスの慎重な攻め方ではジョーンズは倒せない。その後のジョーンズは説明不要。何とヘビー級に進出し、WBA王座奪取。)


エリック・ルーカス 10R 判定 ファン・カルロス・ビロリア

(WBCインターナショナル・スーパーミドル級タイトル戦、1998年)

ルーカス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ビロリア:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ルーカスがタイトル防衛。ジョーンズ戦後、勝ち続けるルーカス。セグンド・メルカド(バーナード・ホプキンスとIBF世界ミドル級王座決定戦を行って敗北)をKOしてWBCインター王座獲得。カナダで防衛戦。挑戦者ビロリアはコロンビアの選手。コロンビア・ミドル級王座を獲得するなど、戦績はまずまず。モントリオールでの一戦。ジャブと接近戦。互いにフック攻撃。手数が多いが、クリンチも多い。大きなハプニングもなく10R終了。判定は3-0。かなりの大差がついたが、ダウンを奪う、相手を圧倒する、ということはなかった。ルーカスの堅実なボクシング。ロイ・ジョーンズには通用しなかったが、普通の相手には有効のようだ。)


エリック・ルーカス 8R TKO ディンガン・トベラ

(WBC世界S・ミドル級タイトル戦、2001年)

ルーカス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

トベラ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ルーカスがタイトル初防衛。WBC世界S・ミドル級王座決定戦でかつて負けているグレン・キャトリーと再戦して勝利したルーカス。元王者トベラ(南アフリカ)とカナダで初防衛戦。トベラは南アフリカの黒人で、かつてこのベルトを持っていた男。というよりオルズベック・ナザロフ(日本では「グッシー・ナザロフ」と呼ばれていた。具志堅に似ているから?)とWBA世界ライト級タイトルを争った選手、と言った方がいいかもしれない。ライト級だったトベラがS・ミドル級で試合。モントリオールでの一戦。ジャブが多いルーカス。接近して左右フックをテンポよく連打。トベラもジャブを出すがパワー不足。打ち合いでもルーカス優勢。8R、左フックでグラついたトベラが連打を浴びてストップ(ダウンシーンは無し)。結果は妥当なところ。ルーカスは一発で倒すようなタイプではないが、この試合では手数が多くアグレッシブで、ボディ打ちも良かった。トベラはその後もリングに上がったが、ルシアン・ブーテらを相手に全敗。テクニックはあったが、S・ミドル級で勝ち続けるほどのパワーは無かった。)


リブラド・アンドラーデ 9R TKO エリック・ルーカス

(S・ミドル級戦、2010年)

ルーカス:左ジャブ、右ストレート、左フック

アンドラーデ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:トベラ戦後のルーカス。さらにWBC王座を二度防衛。元王者マルクス・バイエルに2-1で敗れて王座陥落。再起戦で同王座の暫定王座戦を行ったが、TKO負け。それからは試合間隔が長めに。WBC米大陸王座獲得。しかし、ミッケル・ケスラーにTKO負けで引退。カムバック。アンドラーデと復帰二戦目。アンドラーデはメキシカン。NABA、NABO、全米王座(全てS・ミドル級)などを獲得してきたが、世界挑戦は実らず。ルシアン・ブーテとのIBF戦に敗れた再起戦でルーカスと対戦。ルーカスの地元カナダ・ケベックシティでの一戦(会場でブーテが観戦)。互いにジャブ、右ストレート、左フック。左フックにパワー。攻めるアンドラーデ。ボディ連打からの右ストレートなど手数を出していく。ルーカスは受け身。左フックに正確さがあるが、押されている印象。4R、ルーカスの右カウンター、左フックがヒット。しかし、勢いはアンドラーデ。ルーカスは出血のハンデ。8R、ルーカスが左マブタのキズのドクターチェック。このラウンド終了でルーカスは棄権。実に悔しそうな表情。アンドラーデがルーカスを担ぎ上げて健闘を讃え、会場は感動に包まれた。ルーカス最後の試合。敗れたが、パンチには正確さがあった。アンドラーデも積極的で良かった。その後、アンドラーデはルーカスと同様、WBC米大陸王座を獲得。しかし、世界戦は無かった。)


①「IBF World Super Middleweight Title

Roy Jones Jr vs. Eric Lucas」

②「WBC International Super Middleweight Title

Eric Lucas vs. Juan Carlos Viloria」

③「WBC World Super Middleweight Title

Eric Lucas vs. Dingaan Thobela」

④「Super Middleweight 

Eric Lucas vs. Librado Andrade」


ロイ・ジョーンズ・ジュニア(Roy Jones, Jr.)のページ 

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ディンガン・トベラ("The Rose of Soweto" Dingaan Thobela)のページ

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