タイソンら大物と戦ったヘビー級、サバリース。ケン・メリット戦、ジョージ・フォアマン戦、マイク・タイソン戦を紹介します。
ルー・サバリース(アメリカ)
身長195cm:オーソドックス(右構え)
①ルー・サバリース 4R TKO ケン・メリット
(ヘビー級戦、1994年)
サバリース:左ジャブ、右ストレート、左右フック
メリット:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:右ストレート、右フックで2度、メリットがダウン
3R:右フックでメリットがダウン
(感想:ニューヨーク・ブロンクス出身のサバリース。かなりの大型選手。アマチュアではニューヨークの大会で優勝したり、アレックス・スチュワートを下したりといった実績。プロ入り後はこれまで28戦全勝(23KO)。ややアップライトなスタイル。メリットは中堅選手。これまで12勝(5KO)5敗でパッとしない。しかしながら気合いの入った表情でメリットは速いジャブ・ストレートを飛ばし、左右フックでボディ打ち。サバリースはジャブ。2R、メリットの右ストレートがヒット。しかし逆に左ジャブからの右ストレート(ワンツー)でメリットがダウン。さらにダウンを追加。3R、右アッパーを決めるメリットだが、逆にラウンド終了間際に右フックでダウン。4R、右フックでメリットがグラついてレフェリーストップ。手首のスナップを効かせた右フックで勝利のサバリース。相手のパンチを食うなど、ディフェンスにやや問題がありそう。)
②ジョージ・フォアマン 12R 判定 ルー・サバリース
(WBUヘビー級タイトル戦、1997年)
サバリース:左ジャブ、右ストレート、左右フック
フォアマン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:フォアマンがタイトル防衛。連勝を続けるサバリース。バスター・マシス・ジュニアを破って空位の全米王座を獲得。その次の試合の相手はあのジョージ・フォアマン。70年代の「アリの時代」の選手で、90年代に世界王座に返り咲いた男。全盛はとうに過ぎているがどんな試合となるか? アトランチックシティでの一戦。互いにジャブ。ジャブはフォアマンの方が良いが、接近戦ではサバリースの連打が優勢。フォアマンの振りの大きいフックは空転。5R、右ストレートをカウンターで決めるサバリース。もみ合う接近戦。フォアマンのショートフックがヒット。12R、フォアマンが速くパワフルな左ジャブからの右ストレート(ワンツー)を見せる。判定は2-1。ダウンシーンは無し。サバリースはよく頑張ったが、プロボクシングは「当てたパンチの数」ではなくて「パワー」を評価する世界。リングサイドのジャッジにはフォアマンのパワーが勝ったように見えたのだと思われる。)
③マイク・タイソン 1R TKO ルー・サバリース
(ヘビー級戦、2000年)
サバリース:左ジャブ、右ストレート、左右フック
タイソン:左ジャブと左右フック
(ダウンシーン)
1R:左フックでサバリースがダウン
(感想:フォアマン戦の再起戦でデイビット・イゾンリティに敗れたサバリース。その後、ジェームズ・ダグラスを1RでKOしてIBA王座を獲得したが、マイケル・グラントに判定負け。その再起戦でタイソンと対戦。タイソンは説明不要の選手。当時のタイソンはイベンダー・ホリフィールドとの再戦で悪質な反則負けをし、ブランク後、定期的にリングに上がっているような状況。強打者ではあるが、全盛は過ぎている。グラスゴーでの一戦。あっけなく試合終了。33歳のタイソンがジャブ。サバリースもジャブ。左フックでダウン。ラッシュでストップ。レフェリーが間に入っているにもかかわらず、タイソンは打ち続けた。ストップ時のゴタゴタはいただけないが、やはりタイソンのパンチ力は異常なレベル。ダウンを奪った左フックは角度やパンチの伸びも良かった。結局サバリースは世界王者にはなれなかったが、ジェームス・ダグラス、ティム・ウィザスプーンといった元世界王者に勝っている。それなりに満足なキャリアだったのでは? 引退後は格闘技大会に出場して勝利。俳優の仕事もしているらしく、ボクシングがテーマの映画で伝説の世界ヘビー級王者マックス・ベアを演じ、高評価を得たとか。)
Lou Savarese vs. Ken Merritt」
②「WBU Heavyweight Title
George Foreman vs. Lou Savarese」
③「Heavyweight
Mike Tyson vs. Lou Savarese」
ジョージ・フォアマン(George Foreman)のページ
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