速い連打が武器の世界J・ミドル級王者、バルガス。ルイス・ラモン・カンパス戦、アイク・クォーティ戦、フェリックス・トリニダード戦を紹介します。
フェルナンド・バルガス(アメリカ)
身長178cm:オーソドックス(右構え)
①フェルナンド・バルガス 8R TKO ルイス・ラモン・カンパス
(IBF世界J・ミドル級タイトル戦、1998年)
バルガス:左ジャブ、右ストレート、左フック
カンパス:左ジャブと左右フック
(感想:バルガスがタイトル獲得。カリフォルニア州出身のバルガス。ニックネームは「Ferocious(凶暴な)」。アマチュアで優秀な成績。ただ、アトランタオリンピック(1996年)ではメダル獲得ならず。プロ転向して、これまで全勝。王者カンパスはメキシカン。フェリックス・トリニダード、ホセ・ルイス・ロペスにTKO負けして世界ウェルター級王座を獲得することはできなかったが、ラウル・マルケスを破ってIBF世界J・ミドル級王座獲得。これまで三度防衛。アトランチックシティで行われた注目の一戦。右ストレートが武器のバルガス。ジャブで距離を取りながら攻撃。ファイタータイプのカンパスは接近して左フックを狙う。右ストレートに押されるカンパス(3R)。カンパスはボディを狙うが、攻めをかわされてしまい、7R終了で棄権。ダウンシーンは無し。バルガスのディフェンスと右ストレートが目立った一戦だった。)
②フェルナンド・バルガス 12R 判定 アイク・クォーティ
(IBF世界J・ミドル級タイトル戦、2000年)
バルガス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
クォーティ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:バルガスがタイトル防衛。ラスベガスでの四度目の防衛戦。挑戦者は元WBA世界ウェルター級王者の「バズーカ」クォーティ(ガーナ)。ジャブを使って左フックを狙うクォーティ。バルガスは連打をまとめてポイントを取る。クォーティのジャブが時折ヒット。判定は3-0。バルガスの手数(回転の速い連打)が評価されたか。ダウンシーンは無し。クォーティはパワーはあったが、残念ながらスピードが落ちていた。ウェルター級時代の弾むような躍動感があれば勝っていたかも。)
③フェリックス・トリニダード 12R KO フェルナンド・バルガス
(WBA・IBF世界J・ミドル級王座統一戦、2000年)
バルガス:左ジャブ、右ストレート、左フック
トリニダード:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
1R:連打、左フックで2度、バルガスがダウン
4R:左フックでトリニダードがダウン
12R:左フック、左フック、右ストレートで3度、バルガスがダウン
(感想:トリニダードがタイトル統一。ラスベガスで行われた大一番。IBF王者バルガス、WBA王者トリニダード。全勝同士の強打者対決。共にジャブと連打。先制攻撃のトリニダード。1Rに二度のダウンを奪う。4R、逆にトリニダードがダウン。打ち合い。互いにローブローで減点。12R、三度のダウンで終了。似たタイプ同士の試合であったが、トリニダードがパワー、パンチの伸びで上だった(「上には上がある」のがボクシングの世界)。トリニダードは勝ったが、ダウンを食ったうえに右目が腫れた。バルガスは負けたがよく頑張った。その後、バルガスはトリニダードが返上したWBA世界J・ミドル級王座を獲得。WBC王者オスカー・デラ・ホーヤと統一戦を行ったが敗北。それが最後の世界戦に。活きのいい選手であったが、トリニダード、デラ・ホーヤに敗れたことで「二番手の王者」という印象も。引退後はTV番組、ドラマに出演したりしているという。)
Luis Ramon Campas vs. Fernando Vargas」
②「IBF World Super Welterweight Title
Fernando Vargas vs. Ike Quartey」
③「WBA・IBF World Super Welterweight Title
Felix Trinidad vs. Fernando Vargas」
ルイス・ラモン・カンパス(Luis Ramón Campas)のページ
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アイク・クォーティ(Ike Quartey)のページ
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フェリックス・トリニダード(Félix Trinidad)のページ
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オスカー・デラ・ホーヤ(Oscar De La Hoya)のページ
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