2020年11月25日水曜日

グレグ・リチャードソン(Greg Richardson)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

辰吉との試合で日本でもおなじみの世界バンタム級王者、リチャードソン。ジェフ・フェネック戦、ラウル・ペレス戦、ビクトル・ラバナレス戦を紹介します。

グレグ・リチャードソン(Greg Richardson)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

グレグ・リチャードソン(アメリカ)

身長168cm:オーソドックス(右構え)

ジェフ・フェネック 5R TKO グレグ・リチャードソン

(WBC世界J・フェザー級タイトル戦、1987年)

リチャードソン:左ジャブ、右ストレート、左フック

フェネック:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

5R:連打でリチャードソンがダウン

(感想:フェネックがタイトル防衛。オハイオ州ヤングスタウン出身のリチャードソン(レイ・マンシーニやハリー・アローヨ(共に元世界ライト級王者)と同じ)。15歳でボクシングを始め、アマチュアで立派な成績。アメリカでは軽量級への関心が薄かったことから、プロ転向は年齢的に少し遅め。ニックネームは「フレア(flea:ノミ)」(虫の「ノミ」のこと。跳ねるようなフットワークが由来だと言われている)。「スピーディだが、パンチは軽い」という評価もあるが、北米バンタム級王座、全米J・フェザー級王座をこれまで獲得。王者フェネックはオーストラリアの人気者。そのゴツいコブシでラッシュをかけ、相手を粉砕するのがいつものパターン。シドニーで行われた試合。定評のあるフットワークを使いながら速いジャブを連打するリチャードソン。豪打で追いかけるフェネック。5R、ついに連打でリチャードソンがダウン。立ったが、自らギブアップ。フェネックの圧力に屈した。当時リチャードソンは「消極的なチャレンジャー」と言われたが、元々こういう試合をする選手。手数も出しており、「消極的」というわけではなかった。)


グレグ・リチャードソン 12R 判定 ラウル・ペレス

(WBC世界バンタム級タイトル戦、1991年)

リチャードソン:左ジャブ、右ストレート、左フック

ペレス:左ジャブ、右ストレート、左フック

(感想:リチャードソンがタイトル獲得。これまで28勝(5KO)3敗のリチャードソン。全米バンタム級王座を獲得し、WBC4位として二度目の世界挑戦。ただ、「5KO」というのが表しているようにパンチ力は相変わらず乏しい。安定王者ペレスは47勝(30KO)1敗1分。バンタムにしては異例の長身(178cm)で、戦績は凄いがテクニシャンタイプであり、倒し屋ではない。カリフォルニア「グレート・ウェスタン・フォーラム」での一戦。ジャブの打ち合い。左フックと打ち下ろすような右ストレートのペレス。そのパンチをスピードのある動きでかわして、ジャブ、右ストレートを決めるリチャードソン。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。番狂わせ。エキサイティングな試合ではなかったが、リチャードソンが速いジャブで勝利。減量苦のペレスはこの後、階級をJ・フェザー級に上げて二階級制覇。)


グレグ・リチャードソン 12R 判定 ビクトル・ラバナレス

(WBC世界バンタム級タイトル戦、1991年)

リチャードソン:左ジャブ、右ストレート、左フック

ラバナレス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:リチャードソンがタイトル防衛。「グレート・ウェスタン・フォーラム」での初防衛戦。WBC7位のラバナレスはタフなメキシカン。大きく振り回す左右フックは見た目は雑な印象だが、当てるテクニックがあるため意外によく当たる。リチャードソンがパンチのある選手ではないため、ラバナレスは初回から左右フックで前進。リチャードソンはディフェンスしながらジャブ、右ストレート。ラバナレスが打たれながらも粗い連打を決める(7Rなど)。最終ラウンド終了時、ラバナレスは両手を上げて自身の勝利をアピール。判定は2-1(ダウンシーンは無し)。よく攻めたラバナレスの方が負け。リチャードソンのジャブが評価されたか。ボクシングで難しいのは「ディフェンスの評価」。「どの程度パンチが当たっているのか」はTV映像ではわかりにくい。そういう場合はリングサイドのジャッジを信用するしかない。辛くも逃げ切ったリチャードソン。次の防衛戦は日本で、相手は辰吉丈一郎。若い挑戦者に追い回されて王座陥落。その次の試合は韓国で文成吉のWBC世界J・バンタム級王座への挑戦。これに判定負けして、それが最後の世界戦に。パワーがあるタイプではなかったため王者としては短命に終わったが、スピードのある動きで実力者相手に勝負する面白い存在だった。)

①「WBC World Super Bantamweight Title

Jeff Fenech vs. Greg Richardson」

②「WBC World Bantamweight Title

Raul Perez vs. Greg Richardson」

③「WBC World Bantamweight Title

Greg Richardson vs. Victor Rabanales」

ジェフ・フェネック(Jeff Fenech)のページ

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ラウル・ペレス(Raul Perez)のページ

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ビクトル・ラバナレス(Victor Rabanales)のページ

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辰吉丈一郎(Tatsuyoshi Joichiro)のページ 

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