マービン・ハグラーの弟、シムス。アイラン・バークレー戦、ロベルト・デュラン戦、ナイジェル・ベン戦を紹介します。
ロビー・シムス(アメリカ)
身長178cm:スイッチヒッター(両構え)
①ロビー・シムス 6R KO アイラン・バークレー
(ミドル級戦、1984年)
シムス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
バークレー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
6R:右フックでバークレーがダウン
(感想:シムスはあのマービン・ハグラーの弟(親が離婚したため兄弟で名前が違う。シムスは母親の姓)。ニュージャージー州出身。後、マサチューセッツ州に移住し、兄マービンと共にトレーニング。アマチュアからプロへ。これまで18勝(14KO)3敗1分。バークレーは当時7勝(5KO)1敗の若手(後、三階級制覇)。アトランチックシティで行われた試合。両者ジャブ、そして接近戦で打ち合う。ボディ連打が速いシムス。3Rは強打でバークレーが優勢。6R、フックの連打からの右フックでバークレーがダウン、KO。ディフェンスの差が出た印象。シムスは勝ったが、かなりキツイ試合となった。)
②ロビー・シムス 10R 判定 ロベルト・デュラン
(ミドル級戦、1986年)
シムス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
デュラン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
8R:左フックでデュランがダウン
(感想:全米ミドル級王者になったシムス。「石の拳」デュランと対決。デュランは当時、マービン・ハグラーの世界ミドル級王座に挑戦して判定負け、トーマス・ハーンズのWBC世界J・ミドル級王座に挑戦して豪快にKO負けして二連敗。そんな状況で行われたノンタイトル戦(「ハーンズ vs. メダル」の前座カード。試合地はラスベガス「シーザース・パレス」)。シムスがオーソドックス・スタイルから時折サウスポーにスイッチ。ジャブ、フックでの打ち合い。シムスは連打の回転が速い。デュランはいいジャブ、ストレートを打つが、スタミナが続かずクリンチ。8R、左フックでデュランがダウン。判定は2-1。デュランは勝てる試合を落とした。勝ったシムスももたつくシーンが多く、スッキリした勝ち方ではなかった。)
③ナイジェル・ベン 7R KO ロビー・シムス
(ミドル級戦、1991年)
シムス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ベン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
7R:左フック、右フックで2度、シムスがダウン
(感想:ロンドンで行われた試合。すっかりベテランになったシムス。スンブ・カランベイと空位のWBA世界ミドル級王座を争ったが、判定負け。ダグ・デウィットと新設されたばかりのWBOの世界ミドル級初代王者決定戦を行ったがこれも判定負け。ベンはイギリス期待の選手で「ダーク・デストロイヤー」と呼ばれるハードパンチャー。この試合はベンにとってクリス・ユーバンクにKOされてWBO世界ミドル級王座を失った再起戦になる。フットワークとジャブを使って右ストレートを狙うシムス。荒々しいファイトが売り物のベンは接近してフック攻撃。7R、左フックが効いたシムス。さらに左フックを追撃されて痛烈なダウン。足に来ているシムスが右フックで二度目のダウン、KO。前試合の後遺症を感じさせない、気合いが入った戦いっぷりだったベン。シムスも力強かったが、リングサイドで観戦の兄マービンの声援に応えることはできなかった。結局シムスは世界王者になれなかった。素質的には世界を獲ってもおかしくない実力を持っていたが、相手が強かったり、試合運びに難があったり。兄ほどの強さ・器用さがなかったのが残念。)
Robbie Sims vs. Iran Barkley」
②「Middleweight
Robbie Sims vs. Roberto Duran」
③「Middleweight
Robbie Sims vs. Nigel Benn」
アイラン・バークレー(Iran "The Blade" Barkley)のページ
---------------
ロベルト・デュラン(Roberto Durán)のページ
---------------
ナイジェル・ベン("The Dark Destroyer" Nigel Benn)のページ
---------------
マービン・ハグラー(Marvelous Marvin Hagler)のページ
0 件のコメント:
コメントを投稿