ナイジェル・ベン(イギリス)
身長177cm:オーソドックス(右構え)
①ナイジェル・ベン 8R KO ダグ・デウィット
(WBO世界ミドル級タイトル戦、1990年)
ベン:左ジャブと左右フック
デウィット:左ジャブと左右フック
(ダウンシーン)
2R:左フックでベンがダウン
3R:右フックでデウィットがダウン
8R:左フック、右アッパー、左フックで3度、デウィットがダウン
(感想:ベンがタイトル獲得。「ダーク・デストロイヤー(暗黒の破壊者)」と呼ばれるKOマシーンのベン。18歳の時、軍隊に。西ドイツ、北アイルランドで勤務。その後、アマチュアのリングに上がり、タイトルも獲得。プロ入り後は連戦連勝。英連邦ミドル級王座を獲得。いわゆる「秒殺」で相手を沈めてきた。ところが強敵が登場。マイケル・ワトソン。ワトソンに倒されたうえに英連邦王座を奪われたベン。連勝してデウィットに挑戦するチャンスを得た。デウィットはタフ男。負けたが、トーマス・ハーンズの強打に耐えたことがある。アトランチックシティで行われた試合。1Rから激しい打ち合い。ベンのフックはまさに「フック」という感じで、ねじ込むような打ち方。2R、強引に前に出たところに左フックを食ってベンがダウン。しかし、ダウンを奪い返し、最後はその「強引さ」でタフなデウィットを荒っぽくKO。打たれ弱いベン。ダウンも食った。にもかかわらず攻撃的な姿勢で前に出た。実に度胸のある男だ。)
(WBO世界ミドル級タイトル戦、1990年)
ベン:左ジャブと左右フック
バークレー:左右フック
(ダウンシーン)
1R:左フック、右フック、右フックで3度、バークレーがダウン
(感想:ベンが世界タイトル防衛。ラスベガスで行われたベンの初防衛戦。相手は「ブロンクスの荒くれ者」バークレー。あのトーマス・ハーンズをぶっ倒してWBC世界ミドル級王座を獲得した男。しかし、初防衛戦でロベルト・デュランに判定負け、王座陥落。マイケル・ナンのIBF世界ミドル級王座に挑戦したが、ナンが打ち合いに応じず、判定負け。大番狂わせのKOでハーンズに勝った後のこの二連敗。WBO王座を獲得して、再びトップに返り咲くことができるかどうか、といったところ。開始早々いきなり突進するバークレーだが、右フックが効いた。一気に攻撃するベン。バークレーが三度ダウン。スリーノックダウン・ルールにより自動的にKO。バークレーは余力を残した状態でKO負けしてしまった。やはりベンは度胸のある男。パンチがあってタフなバークレーがあの顔で突進してくるのを迎え撃ち、逆にKO。ベンの「パワーと度胸」に脱帽。)
(WBC世界S・ミドル級タイトル戦、1992年)
ベン:左右フック
ガルバノ:左ジャブとフットワーク
(感想:ベンが二階級制覇。バークレーを1Rで倒したベンだが、次の防衛戦でベンの最大のライバルと言ってもよいクリス・ユーバンクにTKOされ、王座を失う。カムバックして連勝。ガルバノに挑戦。王者ガルバノはイタリアの選手。シュガー・レイ・レナードが返上した王座を決定戦で勝って獲得。二度の防衛成功。ただ、国際的にはかなり無名の存在。イタリアで行われた試合。いつものように左右フックで攻めるベン。ガルバノは左ジャブとフットワークで距離を取ろうとする。ガルバノとしてはベンの強打を警戒して距離を取りながら後半に勝負するつもりだったのかも知れないが、その前にまぶたを負傷。3R終了でTKO。ベンがあっけなく二冠王に(3Rにはベンが押されてロープ外に出てしまうハプニングも)。ダウンシーンは無し。ガルバノはボクシング雑誌に「知られざるチャンピオン」として「世界王者乱立の時代を象徴する存在」扱いされたこともあるが、「力強いジャブとバランスの良さ」を持ち、決して弱い選手ではなかった。その後も強敵と戦い続けたベン(クリス・ユーバンクとの再戦、ジェラルド・マクラレンとの悲劇的な防衛戦ほか)。一度は勝っているスラニ・マリンガに敗れ、王座陥落。パワーはあるが、勢いで倒すタイプでもあったため、ディフェンスのテクニックを持つ相手に弱いところもあったが、その攻める姿勢はまさに「デストロイヤー」といった感じで、常にエキサイティングな男だった。)
Doug DeWitt vs. Nigel Benn」
②「WBO World Middleweight Title
Nigel Benn vs. Iran Barkley」
③「WBC World Super Middleweight Title
Mauro Galvano vs. Nigel Benn」
ダグ・デウィット(Doug DeWitt)のページ
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クリス・ユーバンク(Chris Eubank)のページ
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アイラン・バークレー(Iran "The Blade" Barkley)のページ
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