2020年1月21日火曜日

ヘクター・カマチョ(Héctor "Macho" Camacho)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

プエルトリコの人気者、ヘクター・マチョ・カマチョ。ラファエル・リモン戦、ホセ・ルイス・ラミレス戦、レイ・マンシーニ戦を紹介します。

ヘクター・カマチョ(Héctor "Macho" Camacho)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ヘクター・カマチョ(プエルトリコ)
身長169cm:サウスポー

ヘクター・カマチョ 5R TKO ラファエル・リモン
(WBC世界J・ライト級王座決定戦、1983年)
カマチョ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
リモン:右ジャブと左右フック
(ダウンシーン)
3R:左フックでリモンがダウン
5R:左右ボディフック、連打で2度、リモンがダウン
(感想:カマチョがタイトル獲得。個性的なコスチュームや髪型で人気のカマチョ。プエルトリコ生まれでニューヨーク育ち。アマチュアで数々のタイトル獲得。しかしながら、少年の頃から犯罪に関わる。18歳でプロ入り。そのスピードで連戦連勝。試合がTV中継され、人気者に。元王者のリモンはベテラン選手で「バズーカ」のニックネームを持つ男。パンチはあるが、荒っぽい反則をやるということで対戦した相手からはエラく評判がよろしくない男。かつて自分が持っていたタイトルを奪回できるかどうか、といったところ。サンファンで行われたサウスポー同士の対決。いきなり攻めるカマチョ。速射砲のようなジャブ、連打。カマチョが速いため、リモンの動きがとても鈍く見える。3Rのダウン。リモンは劣勢を挽回しようと5Rに前に出る。逆にボディを喰ってダウン。さらにダウンを追加。立ったが、連打されてレフェリーストップ。カマチョの出来が良かった試合。新旧対決であったが、リモンはキレのない大振りのフックを打つだけで、いいところ無しだった。リモンはこの試合の後もリングに上がり続けたが、敗北が多くなっていった。)

ヘクター・カマチョ 12R 判定 ホセ・ルイス・ラミレス
(WBC世界ライト級タイトル戦、1985年)
カマチョ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ラミレス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:左フックでラミレスがダウン
(感想:カマチョが二階級制覇。WBC世界J・ライト級王者になったカマチョだが、ドン・キングとモメたらしく、試合を干されたような状態に。それでも全勝を守り、二階級制覇を狙ってラミレスに挑戦。王者ラミレスはメキシカン。あのアレクシス・アルゲリョを苦戦させたことで実力を認められ、エドウィン・ロサリオとの再戦でTKO勝ちして世界王者に。非常にタフな男。ラスベガスで行われたサウスポー同士の対決。互いにジャブを打ち合う。1R終了時にコーナーを間違えるラミレス(赤コーナーと青コーナーを間違えるのはよくあることだが、白のニュートラル・コーナーへ行った。ラミレスほどのベテランでも緊張するとこういう間違いをするのだろうか?)。試合は、フットワークと連打を使うカマチョをラミレスが捉えられない、という展開で進む。3Rのダウン。その後もフットワークのカマチョをラミレスが追う、というパターン。最終ラウンド終了時には両手を上げて勝利をアピールするカマチョ。判定は3-0。衝撃的な二階級制覇もあれば、逃げ回ってベルトが転がり込んでくる二階級制覇もあるんだな、というのが正直な感想。)

ヘクター・カマチョ 12R 判定 レイ・マンシーニ
(WBO世界J・ウェルター級王座決定戦、1989年)
カマチョ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
マンシーニ:左ジャブと左右フック
(感想:カマチョが三階級制覇。当時設立されて間もないWBO。そのタイトルを懸けて三階級制覇を狙うカマチョ(今ではWBOは立派な団体だが、「世界王者の値打ちが下がる」という理由で当時は「不要な団体」だと関係者・ファンから思われていた)。相手は元WBA世界ライト級王者のマンシーニ。リビングストン・ブランブルに連敗して事実上キャリアを終えたような状態になっていた選手だが、カムバック。過去の選手、マイナー団体の王座、ということでマイナーな雰囲気の対決。マンシーニが前に出て左右フックを振るうが、大雑把で不正確。カマチョはいつものようにフットワークとジャブを使う。同じようなシーンが続いたが、終盤はマンシーニが押し気味で、振り回すパンチが時折ヒット。判定は2-1でカマチョ。パンチの正確さが評価されたか。ダウンシーンは無し。カマチョは試合中、相手の首をつかみながらパンチを打って、レフェリーのミルズ・レーンに注意された。二階級制覇したラミレス戦でもミルズ・レーンに同じ事を注意されていた。その後のカマチョのキャリアはおなじみ。全勝を続けたが、伏兵グレグ・ホーゲンに初黒星。そしてフリオ・セサール・チャベス、フェリックス・トリニダードとの大一番での敗戦。それで吹っ切れたのか、逆に精力的にリングに。ロベルト・デュラン、シュガー・レイ・レナードに勝利。オスカー・デラ・ホーヤのWBC世界ウェルター級王座への挑戦は判定負け。引退後は何をしていたのか知らないが、何らかのトラブルで射殺された(50歳)。元々、少年時代から犯罪と関わってきた男。最後までそこから抜け出せなかったというのは少し寂しい。)

①「WBC World Super Featherweight Title
Hector Camacho vs. Rafael Limon」
②「WBC World Lightweight Title
Jose Luis Ramirez vs. Hector Camacho」
③「WBO World Super Lightweight Title
Hector Camacho vs. Ray Mancini」

ラファエル・リモン(Rafael "Bazooka" Limón)のページ
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ホセ・ルイス・ラミレス(Jose Luis Ramirez)のページ
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レイ・マンシーニ(Ray "Boom Boom" Mancini)のページ

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