2020年5月6日水曜日

ホセ・ルイス・ラミレス(Jose Luis Ramirez)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBC世界ライト級王者。エドウィン・ロサリオ戦(再戦)、パーネル・ウィテカー戦、フリオ・セサール・チャベス戦ほかを紹介します。

ホセ・ルイス・ラミレス(Jose Luis Ramirez)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ホセ・ルイス・ラミレス(メキシコ)
身長169cm:サウスポー

ホセ・ルイス・ラミレス 4R TKO エドウィン・ロサリオ
(WBC世界ライト級タイトル戦、1984年)
ラミレス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ロサリオ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでラミレスがダウン
2R:右フックでラミレスがダウン
(感想:ラミレスがタイトル獲得。16歳でデビューしたラミレス。メキシコやアルゼンチンの選手は試合数が異常に多いことで有名だが、ラミレスも多くの試合をこれまで経験。ただ、ルーベン・オリバレス、アレクシス・アルゲリョ、レイ・マンシーニといったトップどころには敗北している。王者ロサリオはプエルトリカンで「次期スーパースター」候補。その強打で注目を集めている。この試合は再戦(初戦では互いに警戒し、ロサリオが判定勝利で世界王者に)。プエルトリコ・サンファンで行われた一戦。1R、いきなりの右ストレートでタフなラミレスがダウン。ダウンを奪ったことでハイペースで攻めるロサリオ。2Rにダウンを追加。しかし3R、打ち返すラミレス。4R、グラついたロサリオをコーナーに詰めて連打。ロサリオが後ろ向きになったところでレフェリーは試合を止めた。ラミレスが逆転TKOで勝利。ラミレスの回復力とロサリオの意外な打たれ弱さが印象に残った。その後、ロサリオはWBAのライト級、J・ウェルター級王座奪取。しかし、フリオ・セサール・チャベス、平仲明信にTKO負けするなど打たれ弱さが最後まで災いした。)

ホセ・ルイス・ラミレス 10R 判定 マヌエル・エルナンデス
(J・ウェルター級戦、1985年)
ラミレス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
エルナンデス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:世界王者ラミレスがノンタイトル戦。エルナンデスはカリフォルニアの選手。中堅どころに勝ってきたが、フリオ・セサール・チャベスにはTKO負け。このところ判定で二連勝中。ラスベガス「Riviera Hotel & Casino」での一戦(ドン・キングの興行。リングアナはチャック・ハル)。足でリズムを取って前進するラミレス。右ジャブ、ワンツーを出すが、激しくは攻めない。エルナンデスは距離を取る受け身の姿勢。ワンツーからの左フックに良さがあるが、自分から攻めない(もったいない。才能を無駄にしている)。4R、左フックからの右フックを食ったエルナンデスがヨロけて倒れたが、「スリップ」扱い。7R、ラミレスの右フックがヒット。淡々とした展開で10R終了。判定は3-0。ラミレスが消極的な相手に楽な試合。スパーリングのような雰囲気もあった。エルナンデスはこの後、フレディ・ペンドルトンらに四連続KO負け。)

ホセ・ルイス・ラミレス 12R 判定 パーネル・ウィテカー
(WBC世界ライト級タイトル戦、1988年)
ラミレス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ウィテカー:左ジャブと左右フック
(感想:ラミレスがタイトル防衛。エルナンデス戦の次の試合で人気者ヘクター・カマチョと初防衛戦を行ったラミレスだが、判定で王座陥落。その後、テレンス・アリと王座決定戦を行い、王座奪回。これが二度目の防衛戦となる。ウィテカーは説明不要な有名選手。ロス五輪(1984年)ではライト級で金メダル。プロでは北米王座、全米王座(いずれもライト級)を獲得するなど、これまで全勝。後は世界王座を獲得するのみ、といった状況。フランス・パリで行われたサウスポー同士の一戦。ラミレスがジャブで前に出て、ウィテカーが下がりながらジャブを使う。このパターンで12R終了。判定は2-1でラミレス(ダウンシーンは無し)。勝ったと思ったウィテカーは落ち込んだ様子。しかし、挑戦者にしてはあまりにも「攻める姿勢」が欠けていたように見えた。ジャッジもそう考えたのでは? 再戦はウィテカーの判定勝ち。その後、ウィテカーは階級を上げてビッグマッチ路線に。)

フリオ・セサール・チャベス 11R 負傷判定 ホセ・ルイス・ラミレス
(WBA・WBC世界ライト級統一戦、1988年)
ラミレス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
チャベス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:チャベスがタイトル統一。ウィテカー戦(初戦)の次はチャベスとの大一番。同じメキシコ同士のライバル対決。試合地はラスベガス。ゴング前、リング上にモハメド・アリとマイク・タイソン(この試合は大一番である、という演出)。ラミレスがジャブ、ストレートの長いパンチを使う。チャベスはジャブと接近戦での回転の速い連打。4R、右フックでラミレスがダウン寸前に。その後はチャベスが正確な細かいパンチでポイントを重ねていく。11R、バッティングで中断。負傷判定でチャベス。タフなラミレスを倒すのではなく、正確なパンチで追い込む作戦が成功した(ダウンシーンは無し)。ライト級時代のチャベスはこの試合のような攻め方により「技巧派」というイメージがあったが、J・ウェルターでは「倒し屋」になった(階級を上げてパワーアップした好例)。ラミレスはかなりの実力者でタフだったが、地味な存在。80年代のボクシングはTV時代であり、「強い」だけでは足らず、「華やかさ」が選手には求められていた。「明るい」チャベスと「地味な」ラミレスの対決。この結果はこの時代の特徴を表していたような気がする。カマチョ、チャベス戦といった大きな試合に敗れたことで「二番手の王者」という印象で終わってしまったのが残念。)

①「WBC World Lightweight Title
Edwin Rosario vs. Jose Luis Ramirez」
②「Junior Welterweight 
Jose Luis Ramirez vs. Manuel Hernandez」
③「WBC World Lightweight Title
Jose Luis Ramirez vs. Pernell Whitaker」
④「WBA・WBC World Lightweight Title
Julio Cesar Chavez vs. Jose Luis Ramirez」

エドウィン・ロサリオ(Edwin Rosario)のページ
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パーネル・ウィテカー(Pernell "Sweet Pea" Whitaker)のページ
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フリオ・セサール・チャベス(Julio César Chávez)のページ

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