2020年8月26日水曜日

フレディ・ペンドルトン(Freddie Pendleton)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

多くの敗北を乗り越えて世界王者に。ジミー・ポール戦、パーネル・ウィテカー戦、トレイシー・スパン戦(再戦)ほかを紹介します。

フレディ・ペンドルトン(Freddie Pendleton)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

フレディ・ペンドルトン(アメリカ)
身長173cm:オーソドックス(右構え)

ジミー・ポール 10R 判定 フレディ・ペンドルトン
(J・ウェルター級戦、1985年)
ペンドルトン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ポール:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
6R:右フックでペンドルトンがダウン
10R:左フックでペンドルトンがダウン
(感想:フィラデルフィア出身のペンドルトン。ニックネームは「Fearless(恐れ無し)」。デビュー戦は判定負け。その後も思うように勝つことができず、勝ったり負けたり。ただ、後に世界王者になるフランキー・ランドールとも試合をするなど、負けながらも実力をつけていく。ペンシルベニア州のJ・ウェルター級王座を獲得。そして、このポールとの試合。当時ポールはIBF世界ライト級王者。ノンタイトル戦で対決。試合地はアトランチックシティ。ジャブ、ストレートを使う似たタイプ同士。リズミカルに連打するペンドルトン。しかしパワーとディフェンスではポールが上か。6R、右フックでペンドルトンがダウン。最終10R、打って出るペンドルトンだが、左フックでダウン。10R終了。判定は3-0。ペンドルトンはよく頑張ったが、ポールのジャブ、ストレートは一級品で、当時、非常に高く評価されていた。この敗北は仕方がない。しかしながら、ポール。その後、IBF王座を二度防衛したが、格下と思われたグレグ・ホーゲンにまさかの判定負け。全盛を過ぎてWBO世界J・ウェルター級王座に挑戦したが、カルロス・ゴンザレスにTKO負け。意外に活躍できなかった。)

フレディ・ペンドルトン 1R TKO サミー・フエンテス
(J・ウェルター級戦、1988年)
ペンドルトン:右ストレート、左右フック
フエンテス:左ジャブ
(感想:ポール戦後のペンドルトン。実力者ロジャー・メイウェザーをKO、フランキー・ランドールとドロー(全米ライト級王座戦)、リビングストン・ブランブルとドロー、エルビス・ペレスをTKOして全米ライト級王座獲得、といった活躍ぶり。フエンテスはプエルトリカン。ハリー・アローヨ(元IBF世界ライト級王者)をKO、フランキー・ランドール、ロジャー・メイウェザーにTKO負けのキャリア。このところ三連続TKO勝ち。アトランチックシティでの一戦(リングアナはマイケル・バッファ、レフェリーはジョー・コルテス)。ペンドルトンが先制攻撃。普通1R開始時に「両者がグローブを合わせるあいさつ」をするものだが、ペンドルトンはそれ無しにいきなり右ストレート。これが効いたフエンテス。ジャブを出すが、ロープ際で右ストレート&左右フックの嵐にさらされてレフェリーストップ。何と15秒で終了(ダウンシーンは無し)。「あいさつ無し」の攻撃が許されるのかどうかはともかく、「油断するな」という教訓を感じる結果となった。後、フエンテスは苦難。フリオ・セサール・チャベスのWBC世界J・ウェルター級王座に挑戦してTKO負け。デビッド・カマウ、チャールズ・マレー、コンスタンチン・チューといった実力者にも敗北。しかし、決定戦でWBO世界J・ウェルター級王者に。初防衛に成功した。)

パーネル・ウィテカー 12R 判定 フレディ・ペンドルトン
(WBC・IBF世界ライト級タイトル戦、1990年)
ペンドルトン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ウィテカー:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(感想:ウィテカーがタイトル防衛。フエンテス戦後、ブランブルにTKO勝ち、ジョン・モンテスにKO負けのペンドルトン。試合間隔が長めになってきたところに初の世界挑戦のチャンス到来。王者は「スウィートピー」と呼ばれるウィテカー。ピー(豆)っぽい顔で華麗な動きを見せる男。グレグ・ホーゲンを破ってIBF王座獲得。ホセ・ルイス・ラミレス(後にフリオ・セサール・チャベスと対戦)を再戦で破ってWBC王座獲得。「統一王者」としてペンドルトンと防衛戦。アトランチックシティで行われた注目のテクニック対決。ジャブの打ち合い。サウスポーのウィテカーがストレートを狙う。ペンドルトンはパワーを込めた右ストレートと左フック。時折、ペンドルトンの右ストレートがヒットするが、ウィテカーが左でストレート、ボディ打ち。最終ラウンド、ペンドルトンは攻めに行くが、逆に連打をもらう。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ウィテカーはテクニシャンのイメージが強いが、本来はパワーのある選手。左ストレートとボディ打ちにスピードとパワーがあった。その後もウィテカーは勝ち続け、大きな試合の数々。ペンドルトンに勝ったのも納得、の強さ&巧さを見せた。)

フレディ・ペンドルトン 12R 判定 トレイシー・スパン
(IBF世界ライト級王座決定戦、1993年)
ペンドルトン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
スパン:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(感想:ペンドルトンがタイトル獲得。ウィテカー戦後、全米王座戦に勝利するなど連勝のペンドルトン。スパンとIBF王座決定戦を行ったが、2Rで負傷引き分け。そして再戦。これまで32勝(22KO)17敗4分。スパンはニュージャージ州の黒人サウスポー。やや細身の選手で、IBFのインター王座(ライト級)を獲得するなどデビューから連戦連勝であったが、「クセ者」ホルヘ・パエス(元IBF世界フェザー級王者)に敗北。にもかかわらず、IBF王座決定戦に出場するチャンス到来。アトランチックシティでの一戦。派手なガウンとトランクスで入場のペンドルトン。1R、スパンの左フックでグラつく。スパンのパンチはそれほどキレ・スピードは無いが、スパンの攻めを持て余す。クリンチが多い状況の中、最終ラウンド。ペンドルトンの連打でスパンはダウンしそうなほどのダメージ。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。最終ラウンド終了時に両者とも手を上げて「自分が勝った」とアピールしていたほど接近した内容だったが、ペンドルトンのジャブが評価されたらしい。試合内容はともかく、ペンドルトンがようやく世界王者に(諦めずによく頑張った)。その後の二人。スパンは次の試合で実力者レイ・オリベイラにTKO負けで引退。ペンドルトンは初防衛戦でホルヘ・パエスに判定勝ち。しかし、二度目の防衛戦で新鋭ラファエル・ルエラスに不運な判定負けで王座陥落(王座を盗まれたような感じの負け方。ツイてないキャリア)。王座を失った後は世界王座に返り咲くことはなかったが、世界挑戦したり、全米王座を獲得したり。パワーがあればもっと活躍できたのではないかという気もするが、これが彼のボクシング人生。引退後の2011年、フロリダ州のボクシング殿堂入りが認められた。)

①「Junior Welterweight
Jimmy Paul vs. Freddie Pendleton」
②「Junior Welterweight 
Freddie Pendleton vs. Sammy Fuentes」
③「WBC・IBF World Lightweight Title
Pernell Whitaker vs. Freddie Pendleton」
④「IBF World Lightweight Title
Freddie Pendleton vs. Tracy Spann」

ジミー・ポール(Jimmy Paul)のページ
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パーネル・ウィテカー(Pernell "Sweet Pea" Whitaker)のページ
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ラファエル・ルエラス(Rafael Ruelas)のページ
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トレーシー・スパン(Tracy Spann)のページ
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サミー・フエンテス(Sammy Fuentes)のページ

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