2020年8月5日水曜日

バート・クーパー(Bert Cooper)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ヘビー級の激闘王、クーパー。ヘンリー・ティルマン戦、ジョージ・フォアマン戦、イベンダー・ホリフィールド戦を紹介します。

バート・クーパー(Bert Cooper)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

バート・クーパー(アメリカ)
身長181cm:オーソドックス(右構え)

バート・クーパー 12R 判定 ヘンリー・ティルマン
(北米クルーザー級タイトル戦、1986年)
クーパー:左ジャブと左右フック
ティルマン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:右フックで2度、ティルマンがダウン
(感想:クーパーがタイトル獲得。後にヘビー級で世界挑戦するクーパーのクルーザー級時代の試合。ペンシルベニア州出身のクーパー。ニックネームはあのジョー・フレージャーと同じ「Smokin'」。身長はそれほどないが、ガッチリした体型で、強力なフックが武器。フレージャーの指導によりデビュー以来、連勝だったがレジー・グロス(かつてはホープだったがジェシー・ファーガソンらに敗北。後、マイク・タイソンに1RでKO負け)にTKO負け、初黒星。そしてこのティルマンへの挑戦。ティルマンは1984年ロサンゼルス・オリンピックのヘビー級金メダリストで、アマ時代にはマイク・タイソンにも勝った(勝たせてもらった?)こともある選手。デビュー以来10連勝(7KO)。バッシュ・アリを1RでKOして奪った王座の初防衛戦。アトランチックシティで行われた一戦。クーパーのセコンドにはジョー・フレージャー。2Rのダウン。その後、クーパーがパワーで追い回したり、ティルマンがジャブ・連打で攻めたり、と熱戦に。ジャブの打ち合いでも負けなかったクーパーが3-0で王者に。番狂わせだが、ティルマンは攻める時のディフェンスが甘いように見えた。「ボクシング」と言えば「世界タイトル戦」が中心となって展開していく世界だが、北米タイトル戦や全米タイトル戦では世界を狙うライバル対決が行われたりする。世界戦以上に激しい試合になることもあるため、個人的には注目している。)

ジョージ・フォアマン 3R TKO バート・クーパー
(ヘビー級戦、1989年)
クーパー:左ジャブと左右フック
フォアマン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:北米クルーザー級王座を失ったクーパー。そもそもクルーザー級は不人気クラス。ヘビー級へ転向。相手はあまりにも大きいフォアマン(70年代に世界ヘビー級王者だった男。カムバックして連勝中)。元々クルーザー級のクーパーとはかなりの体格差。足を使ってジャブ・フックのクーパー。フォアマンは意外に速いジャブ・ストレート、そしてフック連打。「ドカドカ」打たれ、2R終了でクーパーは棄権。ダウンシーンは無し。人気の無いクルーザー級からヘビー級にやってきたクーパー。その後、レイ・マーサー、リディック・ボウに連敗し、厳しい戦いが続く。)

イベンダー・ホリフィールド 7R TKO バート・クーパー
(WBA・IBF世界ヘビー級タイトル戦、1991年)
クーパー:左ジャブと左右フック
ホリフィールド:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:左ボディフックでクーパーがダウン
3R:右フックでホリフィールドがダウン
(感想:ホリフィールドがタイトル防衛。マイク・タイソンとの防衛戦を予定していたホリフィールド。その試合が流れ、フランチェスコ・ダミアニと対戦することに。ところがダミアニが練習中に負傷(ドジ)。「大抜擢」といった感じでビッグイベントに世界ランクに入っていないクーパーが登場(WBCはこの試合を「世界戦」と認定しなかった)。しかし実力差は初回から感じられ、1Rにダウン。立て直したクーパーはいつものようにフック攻撃。ホリフィールドはフットワークを使いながら連打。ところが早々に疲れたのか、ホリフィールドが相手に頭をくっつけて、もみ合うように打ち合う。3Rのサプライズ的なダウン。しかし5R、クーパーがアゴが上がるほどの強打を連続で食らう。ホリフィールドのグローブが裂けるハプニングで中断。最後は洗練されたパワフルな連打でホリフィールドのTKO防衛。地元アトランタで苦戦したホリフィールド。あまりコンディションが良くなかった印象。クーパーは負けたが逆に評価が上がった。その後のクーパー。ホリフィールド戦で自信を付けたようで、マイク・タイソンばりの「右ボディからの右アッパー」などで再起戦に勝利。しかし、マイケル・モーラーとのWBO世界ヘビー級王座決定戦ではKO負け。その後も長く戦い続けたが勝ったり負けたりでメジャー団体の世界王座は獲得できず(WBF王座を獲得)。世界王者にはなれなかったが、そのパワー、名のある相手と多く試合をしたことで王者並みの存在感があった。そして、2019年。残念なことに膵臓がんで死去。53歳だった。)

①「NABF Cruiserweight Title
Henry Tillman vs. Bert Cooper」
②「Heavyweight
George Foreman vs. Bert Cooper」
③「WBA・IBF World Heavyweight Title
Evander Holyfield vs. Bert Cooper」

ヘンリー・ティルマン(Henry Tillman)のページ
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マイケル・モーラー(Michael Moorer)のページ
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ジョージ・フォアマン(George Foreman)のページ
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イベンダー・ホリフィールド②(Evander Holyfield)のページ

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