マイケル・モーラー(アメリカ)
身長188cm:サウスポー
①マイケル・モーラー 8R TKO レスリー・スチュワート
(WBO世界L・ヘビー級タイトル戦、1989年)
モーラー:右ジャブ、左ストレート、左右フック
スチュワート:左ジャブ、連打
(ダウンシーン)
8R:右フック、右ストレートで2度、スチュワートがダウン
(感想:モーラーがタイトル防衛。ニューヨーク・ブルックリン出身のモーラー。アマチュアで活躍。スカウトされデトロイトの「クロンクジム」へ。プロデビュー以来、これまで全勝で全てKO勝ち。ラムジ・ハッサンに勝利した後、WBO世界L・ヘビー級王者に認定され、スチュワート戦は四度目の防衛戦となる。スチュワートはトリニダード・トバゴの黒人選手で、元WBA王者。王座を失った後、ドニー・ラロンデのWBC王座に挑戦してTKO負け、ボビー・チェズに判定負けするなど、勢いのある状況ではないが、そのボクシングセンスは関係者から高く評価されている。どちらが勝ってもおかしくないほどの好選手同士の対戦。ガードを固めながら鋭い右ジャブで攻めるモーラー。スチュワートは距離を取りながら左ジャブ、連打で迎え撃つ。ストレート系のパンチが多いスチュワートに対し、モーラーは攻めが多彩。8R、スチュワートが二度ダウンしてTKO。モーラーがパワーと器用さで勝利。プロボクシングはパンチ力がものをいう、といった感じの結末だった。)
(ヘビー級10回戦、1991年)
モーラー:右ジャブ、左ストレート、左右フック
スチュワート:左ジャブ、右ストレート
(ダウンシーン)
1R:右アッパー、左ストレートで2度、スチュワートがダウン
4R:左フックでスチュワートがダウン
(感想:「KOマシーン」同士の一戦。WBO世界L・ヘビー級王座を返上したモーラー。全勝(全KO勝ち)の記録を引っさげてヘビー級に挑戦。スチュワートはイベンダー・ホリフィールドに敗れるまでは全試合KO勝ちだった男。ただ、「剛腕」というタイプではなく、連打して倒すタイプ。マイク・タイソンに1RでKOされるなど、勢いのある状況ではない。1R、モーラーはいつものようにガードを固めて鋭い右ジャブで攻める。スチュワートは左ジャブ、右ストレートで攻めの姿勢。互いにジャブを打ち合うが、パンチのキレはモーラーの方が上。スチュワートが二度のダウン。2R、スチュワートの右ストレートでモーラーは動きが止まってピンチ。4R、右アッパーからの左フックでスチュワートがダウン。立ったが、レフェリーストップ。打たれて危ないシーンも見られたが、モーラーがコンビネーションで豪快なKO勝ち。倒し屋モーラーの魅力が発揮された一戦だった。)
(WBO世界ヘビー級王座決定戦、1992年)
モーラー:右ジャブ、左ストレート、左右フック
クーパー:左右フック、アッパー
(ダウンシーン)
1R:連打でモーラーがダウン、右フックでクーパーがダウン
3R:連打でモーラーがダウン
5R:左ストレートでクーパーがダウン
(感想:モーラーが二階級制覇。強打者クーパー。元々はクルーザー級だったが、体格的なハンデを承知でヘビー級で戦うタフ男。1R、左右フック、アッパーで攻めるクーパー。モーラーはガードを固めながら鋭い右ジャブで迎え撃つ。ダウンの応酬。3R、連打でモーラーがダウン。実に積極的なクーパーだが、スタミナが足りないのか勢いが落ちてくる。押され気味ながらもジャブ、フックで冷静にチャンスを待ったモーラーが5Rに右アッパーからの左ストレートでクーパーをダウンさせ、レフェリーストップ。元々はライトヘビーだったモーラー、クルーザーだったクーパーがヘビー級で迫力のある倒し合い。共にいつもエキサイティングな試合をするが、世界ヘビー級王座戦にふさわしい豪快な試合だった。後、モーラーはWBO世界ヘビー級王座を返上。イベンダー・ホリフィールドを判定で下して、WBA・IBF世界ヘビー級王座を獲得したが、古豪ジョージ・フォアマンにまさかのKO負けで王座陥落。魅力的なパワーとあっけない脆さ。華々しく咲いては散っていく花のような選手だった。)
Michael Moorer vs. Leslie Stewart」
②「Michael Moorer vs. Alex Stewart」
③「WBO World Heavyweight Title
Michael Moorer vs. Bert Cooper」
レスリー・スチュアート(Leslie Stewart)のページ
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アレックス・スチュワート(Alex Stewart)のページ
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バート・クーパー(Bert Cooper)のページ
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