2019年12月31日火曜日

マイケル・スピンクス(Michael Spinks)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

L・ヘビー級とヘビー級を制した二冠王、マイケル・スピンクス。マービン・ジョンソン戦、ドワイト・ブラクストン戦、ジェリー・クーニー戦を紹介します。

マイケル・スピンクス(Michael Spinks)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

マイケル・スピンクス(アメリカ)
身長188cm:オーソドックス(右構え)

マイケル・スピンクス 4R KO マービン・ジョンソン
(L・ヘビー級10回戦、1981年)
スピンクス:左ジャブ、連打
ジョンソン:右ジャブ、左右フック
(ダウンシーン)
4R:左アッパーでジョンソンがダウン
(感想:新鋭のスピンクス。ミズーリ州セントルイス出身。モントリオールオリンピック・ミドル級金メダリスト(兄レオンはL・ヘビー級で金メダル。さらにプロではモハメド・アリを破って世界ヘビー級王者に)。プロではこれまで全勝。ジョンソンは2回世界タイトルを獲っているサウスポー。初回から右ジャブ、左右フックで攻め続けたジョンソンだが、4R、絶妙なタイミングの左アッパーを食ってワンパンチKO負け。スピンクスが左ジャブ、連打で応戦しながら、豪快に勝利。世界獲りに大きく前進。)

マイケル・スピンクス 15R 判定 ドワイト・ブラクストン
(WBA・WBC世界L・ヘビー級王座統一戦、1983年)
スピンクス:左ジャブ、右ストレート、左フック
ブラクストン:左ジャブと右フック
(ダウンシーン)
8R:ボディーへの右ストレートでスピンクスがダウン
(感想:スピンクスが王座統一。WBA王座を守り続けるスピンクス。「L・ヘビー級」という階級は昔から「(様々な意味で)ヘビー級より下」「二番手」という扱いをされ、あまり人気がない(個人的には気に入っているが)。WBC王者マシュー・サアド・ムハマドとの統一戦の話もあったスピンクスだが、実現せず。ブラクストンがマシューを破って新王者になったことから話が進み、この統一戦。ブラクストンは元囚人。背は低いが、その分ガッチリしており、タフなことから「岩石男」と呼ばれる。アトランチックシティで行われた試合。身長差のある対決。タフネスにまかせてガンガン突進するブラクストン。しかし、スピンクスは無理に打ち合わず。スピンクスの懐の深さとディフェンスによりブラクストンはパンチを当てさせてもらえず空転。8R、ボディーでスピンクスがダウン。しかし、それまで。15R終了。判定は3-0。エキサイティングな勝ち方ではなかったが、良くも悪くも「スピンクスらしい」試合。決して人気が高いとは言えないL・ヘビー級の好カードなのだから「ブラクストンをぶっ飛ばす」ような試合をして欲しかったところ。スピンクスはバランスを崩してダウンをとられたり、強引だったりして出来が良くなかった印象。しかしながら、もしブラクストンが再起不能なほどの打撃を受けていればその後のホリフィールドとの熱戦も無かっただろうから、この試合はこれで良かったのかも知れない。)

マイケル・スピンクス 5R TKO ジェリー・クーニー
(UBA世界ヘビー級王座決定戦、1987年)
スピンクス:ジャブ、連打
クーニー:左ジャブ、左右フック
(ダウンシーン)
5R:連打、右フックで2度、クーニーがダウン
(感想:L・ヘビーに敵がいなくなったスピンクス。階級を上げ、ヘビー級に挑戦。あの全勝のラリー・ホームズを破ってIBF世界ヘビー級王座獲得。再戦でもホームズに勝利。そして、今となっては伝説の「ヘビー級王座統一トーナメント」。WBA・WBC・IBFのヘビー級の王座を一つにまとめようではないか、という企画。その目玉はマイク・タイソン。IBF王者スピンクスもそのトーナメントに参加し、勝ち進めばタイソンと激突することになっていたが、IBF王座を返上し、トーナメントから「脱出」。ボクシングファンは今でもこのことをよく覚えており、スピンクスのことを「ラリー・ホームズに勝った男」ではなく「マイク・タイソンから逃げた男」と言う人も。そんなスピンクスがトーナメントを離脱してまで戦ったのがジェリー・クーニー。白人選手で、いわゆる「ホワイトホープ」。黒人ばかりが勝つ世界ヘビー級では珍しい期待の白人。しかしながら、ホームズに負けてからは勢いが無い状況。アトランチックシティで行われた「UBA」なる謎の団体の王座を懸けた試合。相手のパワーを警戒するスピンクスがフットワークと連打。左ジャブで圧力をかけるクーニー。体格、パンチの重さではクーニーが勝っており、「クーニーが勝つかも」と思うようなシーン・雰囲気も。しかし、5R、スピンクスが一気に攻める。二度クーニーをダウンさせ、最後はレフェリーストップ。ファンがこの結果をどう思ったかは別にして、スピンクスが連打で快勝。クーニーは体格の劣る相手に「殴り合いのケンカ」で負けた(ちょっと情けない)。その後、結局、タイソンにぶっ飛ばされてしまったスピンクス。しかし、ヘビー級時代のスピンクスは「いつまで勝ち続けるんだろう?」という意味で面白い存在であった。L・ヘビー級ではマネーにならないということで無理してでもヘビー級にチャレンジしたスピンクスは度胸と計算高さを持っているボクサーだった。) 

①「Michael Spinks vs. Marvin Johnson」
②「WBA・WBC World Light Heavyweight Title
Michael Spinks vs. Dwight Braxton」
③「UBA Heavyweight Title
Michael Spinks vs. Gerry Cooney」

マービン・ジョンソン(Marvin Johnson)のページ
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ドワイト・ムハマド・カウィ(Dwight Muhammad Qawi)のページ
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ゲーリー・クーニー(Gerry Cooney)のページ
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マイク・タイソン("Iron" Mike Tyson)のページ

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